表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

145/687

小型

明日から休みだわ!

今日一日頑張ろう!


朝ごはんを食べ、掃除のために外に出ると、又並んでいた。

なんでー?


いつものように聞いて回ると、理由はミニミニグラタンだった。

今までのアイスクリームよりも並んでいる。


戻ってこないユリを探しに来たソウと一緒に、とりあえず並んでいる人に販売した。

47人並んでいたため、冷凍グラタンは、ほぼなくなった。


「追加作った方が良いかしら・・・」

「材料足りるの?」

「無いわね。ハム、ブロッコリー、牛乳が足りないわ」

「それ買ってくれば作れるの?」

「玉ねぎ、マカロニ、チーズはあるわね。お願いできる?」

「わかった。すぐ買ってくるよ」

「ソウありがとう」


さすがに開店前に売り切れは想定していなかったわ・・・

まだ8:00前である。


とりあえず、冷蔵庫にあるミニミニグラタン100個を冷凍庫に移した。3時間冷凍すればかなり固まるだろう。


ココットを200個洗い、玉ねぎを切り、マカロニを茹で、ランチの準備をしながらソウを待った。

リラが来るよりも早くソウが戻ってきた。


ブロッコリーを房分けしてから茹で、ソウにハムを切ってもらい、ユリはホワイトソースを作った。

9:00頃、ホワイトソースの途中で来たリラが、少し驚いていた。


「おはようござい、ま、す? グラタンですか?」

「おはよう。持ち帰りの冷凍分、ほぼ売り切れたわ」

「早く入っても良ければすぐ手伝います」

「お願いします」


出掛けなければならないソウと代わってもらい、リラにココットに具を分けてもらった。

昨日と同じなので、何も指示を出さなくてもこなしてくれた。

同じものだけを分けるのではなく、50個位ずつ作ってくれたので、ユリは作りやすかった。

出来上がっているホワイトソースを分けていくと、具を入れ終わったリラは、何も言わなくてもチーズをのせてくれた。


「全部冷凍ですか?」

「昨日の冷蔵分を冷凍に移してあるから、昨日と同じで100個ずつ冷凍と冷蔵でお願いします」

「はい!」

「11:00過ぎまで持つかしら・・・」


急いでハンバーグと夏野菜カレーを作った。


開店少し前に外を確認すると、やはり並んでいて、62人。この時点で冷凍グラタンは足りなかった。9人分は、あまり凍っていない事を付け加えて販売した。


あと82個。



◇ーーーーー◇

今日のランチ

ハンバーグ&ミニミニグラタン 1000☆(限定45)

夏野菜カレー         500☆(限定50)

ミニミニグラタン       200☆(限定50)

(ハムとブロッコリーのグラタン)


オレンジゼリーセット     500☆(限定98)

(ゼリー、ミニサラダ、冷茶)


持ち帰り可能品 

凍結ミニミニグラタン     200☆(限定300)

ミニミニグラタンの持ち帰りは、

冬箱か真冬箱をお持ちの方に限ります。

解凍し釜で焼いてからお召し上がりください。


アイスクリームご希望の方は、

おやつタイムに2~4人組でお越しください。

◇ーーーーー◇



お店が開店し、予想通り夏野菜カレーを注文する人がミニミニグラタンを注文した。

ハンバーグの注文なのに、ミニミニグラタンを頼む人までいて順調に売れていった。


食べたあとに持ち帰りを買う人も多く、リラはお店に出ずっぱりだった。

ユメが来たらリラと代わってもらおうと思っていたが、ユメはなかなか来なかった。


12:00過ぎに持ち帰り用のミニミニグラタンが売り切れた。

開店してから1時間以上たったのだ。もう良いだろう。


やっとリラは解放され一息ついたようだった。


「リラちゃんありがとう。大変だったわね」

「アイスクリームよりも売れましたね」

「そうね。12:00頃までに300は凄いわよね」

「次は何をしますか?」

「今30分休むか、13:30から休むか、どっちが良い?」

「ユメちゃんが来ていないのであとで休みます。とりあえず洗い物します!」

「お願いします」


できた料理をリラが運ぶと、何か聞かれたらしい。


「ユリ様、持ち帰り可能なものはないですか?と聞かれました」

「クッキー、パウンドケーキ以外って意味よね。オレンジゼリーを300☆で出しても良いけど」

「聞いてきます」


リラはすぐに戻ってきた。


「ゼリー12個出します。7人の注文です」

「はい、お願いします」


ユリも作った料理を出しに行った。


「ご店主殿、ミニミニグラタンは又今度売ってもらえますか?」

「休み明けでよければ」

「それで構いません!」


何人かが小声で「おー」と言っているのが聞こえた。


リラにアングレーズソースの計量をしてもらっていると、13:00過ぎにユメが来たので、リラに13:30から休憩に入ってもらった。


ラストのチョコアイスクリームの引き換え客が結構来て、ユメが忙しそうだった。


14:00前にソウとマーレイも来て、食べ終わっている食器を下げたり洗い物をしてくれた。


ユリはハンバーグとミニミニグラタンを5人前作り、ユメにリラを呼んでくるように頼んだ。


「ユリ、あのあと大丈夫だったか?」

「リラちゃんが来てくれたから大丈夫よ」

「グラタンはどうなったの?」

「12:00頃に冷凍は全部売れて、冷蔵分も今食べる5個以外残ってないわ。あ、ミニサラダ用の野菜が残っているから昼も夜もサラダ食べてね」

「サラダ用の野菜?」

「オレンジゼリーを単品で持ち帰りに出したのよ。グラタン売り切れちゃったから」

「持ち帰れば何でも良いのか!?」


ソウは驚いたあと笑っていた。


リラが来て全員揃ったので、まずは話題のミニミニグラタンをみんなが食べた。


「美味しいです!中身が変わると大分印象も変わりますね」

「美味しいにゃ!グラタン好きにゃ!」

「ハム旨いな。もう少し欲しいな」

「はい、もっと食べたいですね」

「余ったら冷凍すれば良いかと思ったけど、早々に売り切れちゃったからね。休み明けに又作るわ」


ハンバーグとたっぷりのサラダを食べた。


「ゼリー食べる?」

「はい!」「食べるにゃ!」

「ありがとうございます」

「俺はいいや」


ソウは残りが4個なのを知っていた。

冷茶を取りに行ったときに見たからだ。


「ソウ、半分こにしましょ」

「え、あ、ありがとう」


ソウは少し照れたように笑っていた。

ユリは半分弱を自分の皿に出し、器ごとソウに渡した。

ソウは、なぜか少し残念そうにしていた。



みんながお昼休みに入り厨房からいなくなると、ユリはアングレーズソースを作るのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ