表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神楽  作者: 黒紫
53/67

第53話

第53話


<3日後(水曜日)神代の御前:巫女姿の鈴音>

男A 「盃と油留木から部隊編成が完了したとの報告が入りました」

「獲得人員を含め、行動力が最盛期の90%に修正されます」

榊 「神威・神楽・霹靂神から会合の申し入れがありました」

「鈴音様の御意向を反映し、」

「3日後の土曜に具体案が纏まる予定だと伺っております」

男B 「紫苑は現在、部下2名と共に神威の支部で療養を続けていると情報が入りました」

「移籍した他のメンバーの動向は まだ確認できておりません」

鈴音 「・・そう」

「ふふふ。日曜に決着がつくから、部隊を動かせるようにしておいてねっ」

男女 「・・・」(男女3人は頭を下げ退出)


………土曜日:午前9時過ぎ:赤いスポーツカー(走行中)………

妹 「ねえねえ、お姉ちゃん」

女の人「なあに?」

妹 「どうして、『光の速さ』よりも速く移動できないの?」

女の人「それは、加える力が足りないだけで、本当は『光の速さ』を超えられるんだよ?」

妹 「えっ、そうなの?」

女の人「でも、『光の速さ』に近付くと、」

「自分の分身が現れて『ゼロの世界』へ引き込もうとするから、」

「みんな怖くてブレーキを掛けちゃうんだって」

妹 「へえ、そうだったんだぁ」

〈2秒後〉

「ねえねえ、お姉ちゃん」

女の人「なあに?」

妹 「どうして、生物は『眠る』必要があるの?」

女の人「実わぁ、起きて行動できる人数に制限があって、眠らされているだけなんだよぉ」

妹 「えっ、そうなの?」

女の人「でも、眠っている間、自分が死んでると勘違いしちゃうから、」

「それで『夢』を見るようになったんだって」

妹 「へえ、そうだったんだぁ」

〈姉妹が安茂里の顔色を窺う〉

安茂里「・・今回は、ちょっと微妙でした」

姉妹 「・・・」(姉妹は一瞬 顔を見合わせる)

鈴音 「ふふふ。安茂里は厳しいわね」


………5分後………

妹 「ねえ、安茂里ぃ」

「此の間の話なんだけどぉ、『恐怖』って何処から来ると思う?」

安茂里「姉様はどうなのですか?」

妹 「私は、『怖い』って感覚が自分で良く分からないの」

「お姉ちゃんは、『自分で持っているからだ』って言うんだけど」

安茂里「私は、どのような方法・手段を用いても『消せないモノ』だと思います」

「どんなに距離が離れていても、それは存在し、自分と繋がっている存在」

「例えそれが宇宙の端から端までの距離でも、やはり恐怖は消えません」

「皆、同じ事を想い・考えて宇宙は広がったのだと思います」

鈴音 「そろそろ、『必然と偶然』の見分け方を話したほうが良いみたいね」

妹 「えっ?」

女の人「それって多分、私とは違う方法ですよね?」

鈴音 「あら、でもそれは同じ事よ?」

妹 「鈴音さんっ、早く教えて下さいっ」

鈴音 「貴女、『記憶』って どういう『仕組み』で出来ているか知ってる?」

妹 「えっ?、紙に書いて残すとか、石に刻むとか、そういうのですか?」

鈴音 「残念ながら それは『記憶』とは呼ばれないの、」

「何故なら、『送り手』と『媒体』と『受け手』の3つが揃わないから」

妹 「うーん」

鈴音 「安茂里の永久機関の話、そこの住民が『紙と鉛筆』を使えたとして、」

「永久機関だと分かる方法があったと思う?」

妹 「・・お姉ちゃん、タッチ」

女の人「『サイクル』が分断されてしまうから、関連付ける事が出来ないんですよね」

安茂里「神楽様、明快です」

妹 「良く分かんない・・」

鈴音 「なら、別の話ね」

「我々の日常生活で、特定できる部分があるとしたら、それは何処かしら?」

妹 「学校や会社に通うとか、習慣とか日課の事?」

鈴音 「そう。期間や時間が短いと、それは『偶然』に近くなり、」

「逆に長いと『サイクル』となって『必然』に近くなるのよっ」

「三元神は これを『記憶』として用いる事を発明したのね」

女の人「つまり、自分のサイクルや習慣が変化する事は、」

「自分が誰かの『記憶』として使われているのと同じで、」

「『必然と偶然』を分けているんですよね」

鈴音 「ええ」

妹 「うーん、分かったような、分からないような・・」

鈴音 「貴女が『記憶』を持つという事は、」

「貴女の中での『サイクル』を変えているのと同じ事なのよっ」

「貴女の『記憶』は『下の単位』へ伝わり、『下の単位』で『必然』に変わるのよ」

「分かるでしょう?」

安茂里「楽しい記憶、永久機関」「永久機関が無くなった今、楽しい記憶も有限になった」

「『記憶』と『永久機関』は『(つい)』の存在」


………午前10時30分:神楽の本部:応接室:10人の前にお茶と茶菓子………

鈴音 「・・そうね。それで行きましょう」

朱雪 「では、此方も最終調整に入ります」

「鈴音様の部隊は、もう配置済みだと お見受けしました」

鈴音 「ええ」「後は、貴女方次第ね」(鈴音は姉妹の方を見る)

妹 「うーん、ちょっと今回は難しいかも・・」

安茂里「姉様、私も手伝います」

女の人「神楽さんと角星さんは どうなんですか?」

神楽 「はい。大丈夫ですよっ」

角星 「問題ない」

御影 「私と風雅は後方支援に徹します。不都合があれば、呼んで下さい」

風雅 「そうだな」

油留木「うふふ。いよいよ魔法少女の出番ねっ」


………午前11時過ぎ:空室の5人:神楽・角星・姉・妹・朱雪………

朱雪 「はい。角星さん、お見事です」

角星 「・・想像よりも、難しい手順だった」

女の人「『変更』を使って技をコピーするのって、意外と大変なんですね」

神楽 「はい。同じ物は『鏡』、つまり『偽りの力』なんです」

妹 「次は私達だねっ」

〈妹と姉と朱雪の3人が両手を繋ぎ、大きな輪を作る〉

朱雪 「私は自身の波動を変えられるので、お二方と『力』を共有する事が可能です」

〈繋いだ手が光を発し始める〉

妹 「『貸与』って便利だね」

「朱雪さんが見る世界って、一体どんな風になってるのか楽しみだよ」

女の人「ふふっ。そうだね」


………1分後………

朱雪 「はい。もう結構です」

女の人「あっ、これって・・」

妹 「・・うん、直接『未来』を見る能力だね」(妹のテンションが少し下がる)

「『人』って、やっぱり決まったタイミングでしか行動できないんだ・・」

神楽 「三元神は『一単位』を発明すると同時に『時間』の概念を築きました」

「そうする事で、『恐怖』を『時間』に置き換えたのです」

女の人「じゃあ、『瞬間移動』も『ワープ』も出来ないんですか?」

神楽 「三元神が決めたルールに則らないと使えない事になっています」

「それは『人』も同じです」

妹 「まさかとは思うけど、人が物事を『考える』のに時間が掛かるのって・・」

神楽 「はい。『問題』と『答え』は一瞬で結び付かないようになっています」

「理由は さっき話した通りです」

「貴女方は『三元論』に付いて、鈴音さんから聞いていますか?」

女の人「それが、『この世界は、3という概念で表せる』って事ぐらいしか・・」

神楽 「そうですか。では、作戦が終了したら鈴音さんに聞いてみて下さい」

「この世界の秘密に、迫れるかも知れませんよ?」


………次の日(日曜日)………

朝。洗面所から出る姉と、3メートル離れた所にいる普段着の妹。


妹 「おはよう」

女の人「おはよう」「今日は勝負する?」

妹 「ううん。だって、私達が勝負したら(いえ)に掛けてある『隠』が壊れちゃうもん」

女の人「そうだね」「朝ご飯にしよっか」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ