第51話
第51話
鈴音 「そうね。続きは試合の後にしましょう」
<別の時間:神楽の本部:会議室:神楽と女性3人>
神楽 「皆さん、ようこそいらっしゃいました」
「私が、今日の授業を担当する神楽です」
「まず最初は、自己紹介をお願いしますね」
女性A「私、『千鳥』って言いまぁす」(20歳位で髪が長く、左腕に赤い紐)
「油留木様の部下に採用されましたぁ」
女性B「私、『五百箇』です」(19歳位で髪が長く美人)
「安茂里様から直々に ご指名を賜りました」
女性C「私は『単』です」(21歳位で長身、髪が短く、眼鏡を掛けている)
「風雅様の部下として配属されました」
神楽 「はい。次は、能力の確認をしましょう」
「『百武 千鳥』さんは『整流』、」
「『十河 五百箇』さんは『沈黙』、」
「『七条 単』さんは『補佑』が得意です」
「大抵の場合、生まれ持った特性で得意技が決まり、」
「『逆属性』と『派生』が比較的 早い段階で使えるようになります」
「皆さん、この世界が『3つの関係』で出来ている事は、もうご存知ですよね?」
単 「はいっ」
五百箇「はい」
千鳥 「はーい」
神楽 「私が資料を見た限りでは、3人とも順序良く能力を身に付けている様です」
「能力に目覚めてからSクラスになるまで約2年、優等生クラスですね」
千鳥 「あのぅ、私も油留木様みたいにぃ、」
「ホイホイと敵をやっつけられるようになったりしませんか?」
単 「私は風雅様の『停止』に興味があります」
五百箇「安茂里様、少し怖いです」
神楽 「SクラスからSSになるには幾つもの『壁』を乗り越えないといけません」
「『必然と偶然』『問題と答えの関係』『善と悪』」
「あなた方は、今までに どれだけの問題と向き合い、解決してきましたか?」
「この世界では『内と外』は繋がっていて、」
「それを『分ける事』で我々は存在しています」
千鳥 「『希望』ってぇ、『外の世界』から来るんですよねっ」
単 「『文化や文明』は、『内』から来る訳でも『外』から来る訳でもないんですね」
五百箇「『認識』をするには『持つ所』が必要、でもそれは『偽り』」
「だからまた新たに『謎』が生まれる」
「『謎』の行き着く先、それが『一単位』」
神楽 「はい。素晴らしいですね」
「でも、まだまだです。早速授業を始めましょう」
「今日は、『三元論』のお話です」
「既に知っている人も、『おさらい』だと思って聞いて下さい」
3人 「はいっ」
………ビルの空室:8人が中へ入る………
妹 「・・もしかして、」
「人の欲望に際限が無いのって、『1+1』が『2』じゃないから?」
「幾ら『お金』があっても不安になったり、」
「知識を求めて何でも知ろうとする事も・・」
鈴音 「ふふふ。段々 分かってきたわねっ」
朱雪 「外の世界では『お金』は使われず、『物々交換』が基本とされています」
「しかし我々は『お金』という『媒体』を使い、当事者同士を繋ぎます」
女の人「それはつまり・・」
妹 「『偽りの力』を借りてるって事?」
鈴音 「あら、今日はどうかしてるわね」
「昨日、何かあったのかしら?」
姉妹 「・・・」(姉妹は一瞬 顔を見合わせる)
………試合結果(1-3戦)………
1戦目、『安茂里 VS 姉』。
開始直後は安茂里が攻撃を連続でヒットさせ優勢な展開になるが、
姉が『逆属性フィールド』を発動させ形勢逆転。
安茂里が片膝を突き、両手を床に突けてた状態で姉の勝利。
2戦目、『油留木 VS 朱雪』。
油留木が魔法少女の必殺技『幻覚の大天使』を披露。
妹と安茂里は魅了され、感嘆の声を上げる。
しかし朱雪には全く効果がなく、『降雪』で油留木の技が徐々に不能となる。
油留木は善戦するものの、最後はステッキも消滅し、朱雪の勝利。
3戦目、『妹 VS 風雅』。
妹は『偶奇床・改』を発動。両者の前方3×4マス(中央の12マス)に妹の分身が出現。
風雅は分身に攻撃しようとはせず、反時計回りに妹へ接近する。
妹はその様子を確認すると、同様に反時計回りに移動を開始。
お互いの位置が入れ替わったところで、
妹は風雅に向かって中央の分身4体を打ち抜き、妹の先制攻撃。
風雅は直ぐ様 体制を建て直し、中央のラインを通って妹へ近付こうとするが、
妹は素早く両手の人差し指を立て、両手を交差。
床の『明と暗』が逆転して、妹の分身96体(12体を引いた残り)が出現すると、
一斉に風雅へ向かい、妹の勝利。
………鈴音 VS 御影………
鈴音 「あら、本当に私と戦うの?」
御影 「はい」「私は そのつもりです」
鈴音 「でも、私は戦わないわよ?」
「理由は、貴女が よく ご存知よね?」(鈴音は朱雪に顔を向ける)
朱雪 「はい。私が止めます」
〈朱雪が中央へ向かい、残りの5人も中央へ集まってくる〉
油留木「何か変だと思ったわっ、AAAがこんなに強い筈ないもの」
風雅 「幾ら優秀だとは言え、神威の情報をそう簡単に入手できるものではないからな」
安茂里「姉様と神楽様は驚かれないのですか?」
女の人「昨日、神威と名乗る男の人が お母さんに挨拶に来ました」
「それで全て分かったんです」
妹 「朱雪さん」
「朱雪さんって、もう一人の神威なんでしょう?」
「お母さんが、神威は二人居るんだって・・」
朱雪 「はい。これが私の役目ですから」
………応接室:大きなテーブルを囲む8人:全員にお茶と茶菓子………
妹 「御影さんは驚いていないみたいですねっ」
御影 「私が神楽へ移籍した時、朱雪は私を監視しているのだと気付きました」
鈴音 「貴女、能力を使うと『反動』が出るんでしょ?」(御影を見つめる)
「でも、反動を抑えながらだと殆ど力が出せない」「私と同じね」
女の人「あっ、それであの時、妹の『貸与』を利用したんですね」
御影 「はい」「私は反動無しで『無』を作る事が出来ません」
「私のハンカチは、自分への『戒め』なのです」
鈴音 「一つ聞いてもいいかしら?」
御影 「はい」
鈴音 「何故、紫苑を再起不能にしなかったの?」
「私は貴女に それを期待してたのよ」
御影 「私が『言い残す事はありますか』と聞いたら、」
「『無い』と答えました」
鈴音 「そう。それなら仕方ないわね」
女の人「・・えーと、話を戻しますけど、」
「朱雪さん、私とエアホッケーの勝負で簡単に負けましたよね」
「私には態と負けている様には見えませんでした」
朱雪 「二人の神威は『陰』と『陽』」
「お互いに相手の能力を制限する『力』を使います」
女の人「それって『免疫システム』にある、『サイトカイン』を使った『抑制』ですよね」
朱雪 「はい、そうです」
妹 「お姉ちゃん、もういい加減にして・・」
………赤いスポーツカー(走行中)………
女の人「今日はみんなと神楽の本部で昼食ですね」
鈴音 「神楽様が新米能力者を教育するなんて、珍しい事もあるものね」
妹 「神楽さんの授業って、どんな内容なのかなぁ」
「私とお姉ちゃんの時みたいに・・」
鈴音 「あら、貴女方は特別よ。代表が勝手な事してたら他にシワ寄せが行くでしょ」
女の人「そう言えば私達って、行く先々で神楽さんにピンポイントで狙われてたよね」
「神楽さんって・・」
妹 「それは、た・ぶ・んっ、」
「お姉ちゃんに真似をして欲しいからじゃない?」
女の人「えっ?」
鈴音 「ふふふ。神楽様らしいわね」
〈3分後〉
妹 「ねぇ鈴音さん」
「お母さんが言ってた事なんだけど、」
「三者が1つになりそうだから神威が動いたんだ、って・・」
鈴音 「そうね。三者が1つになってしまうと、それはもう別の組織なのよ」
「三者は新しい『一つの点』に変わり、」
「やがて別の2点を呼び込んで、新たな『三者の関係』が生まれてしまうのっ」
女の人「それは延々と続くんですか?」
鈴音 「さあ、人にとっては永遠に近い時間になるかも知れないわね」
「2000年続いた理由の裏に神威の存在有りとも言われてるけど、」
「後世の人々にとっての三者は その時代と共に在るから、結局同じ事でしょうね」
安茂里「鈴音様・・」
鈴音 「安茂里」「どうしたの?」
安茂里「私、聞いて頂きたい話があるんです・・」




