表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
神楽  作者: 黒紫
40/67

第40話

第40話


………午後2時過ぎ………

風雅 「あと2時間程で今回の作戦は成功だ。そろそろ本部へ戻ってはどうか」

鈴音 「そうね」

女の人「えーと、もう少し時間を潰したほうが良いんじゃないですか?」

「私の勘ですけど」

妹 「それじゃあ、朱雪さんと角星さんの話でも・・」

朱雪 「えっ、・・あんまり進んでないですぅ」

妹 「私ね、1つ疑問があるの」

「よく聞く『男女の友達関係』は有り得るのかって話、御影さんはどう思います?」

御影 「その問題を解くには、ある視点で人々の関係を見るのが近道だと思います」

「まず、『人と人』との関係は『距離』と『時間』の分布で表せると考えます」

「例えば、他人同士なら居合わせる時間は短く、普段は互いの距離が遠い」

「逆に親しくなる程、一緒に居る時間が長く、距離も短くなります」

「他人・友人・親兄弟・恋人・夫婦。其々に違った距離と時間があり、」

「それは ある一定の範囲に収まります」

「ですから、『男女の友達関係』というのは、」

「結果的、又は客観的に友人の範囲から出ない事ではないでしょうか」

女の人「すると、」

「その関係を変えたいのなら、お互いの『距離と時間』を変える必要があるし、」

「逆に関係の維持を望むのなら、」

「その『距離と時間』の範囲に自然と収まる努力をしないといけないんですね」

御影 「これは()(まで)考え方です。必ずそうなるとは限りません」

「諺に『過ぎたるは(なお)及ばざるが如し』とあるように、」

「『すべき』や『あるべき』といった考えは逆に事態を悪化させると私は思います」

朱雪 「角星さんと結婚したら肝に銘じますぅ」

妹 「朱雪さん・・」(少し呆れた感じで)


<別の時間:神代の支部:部屋から男性(32歳位)が手荷物を持って出てくる>

榊 「盃様、もう お立ちになるのですか?」

盃 「新人の獲得数で紫苑と競争する事になってな」

榊 「そうですか。お気を付けて」

盃 「・・・」

「なるほど、私と紫苑以外は既に鈴音側に付いていたのか」

「我ながら、鈴音が退身したと聞いた時に気付くべきだった・・」


………黒い車(走行中)………

妹 「ねえ、お姉ちゃん。何でさっき・・」


〈鈴音の携帯電話が鳴る〉


鈴音 「失礼」(姉妹が鈴音を見る)

「・・・いいわよ」

(鈴音がこの間20秒程で通話を終わらせる)

女の人「油留木さんからですよね?」

鈴音 「ええ」「悪いけど、待ち合わせの喫茶店まで送って下さる?」

朱雪 「はい」

妹 「そういう事なんだ・・」


………午後3時過ぎ:喫茶店………

奥から2番目の席に4人が座る。(奥から鈴音・姉、向かいに油留木・妹)

すぐにウェイトレスが水を持って現れ、


鈴音 「カフェオレを1つ」

女の人「紅茶を1つ、お願いします」

油留木「私、パフェで」

妹 「私も」

〈ウェイトレスがその場を離れる〉

女の人「話が長くなりそうですね」

鈴音 「そうね」


………7分後(油留木と妹はパフェを食べながら)………

女の人「・・じゃあ、その二人を競わせるように仕向けたんですね」

油留木「これは私の功績なんですからね」

鈴音 「私の支持者には その後の事も話してあるから、」

「妹さんの計画が上手く行けば最小限の労力で済むわね」

女の人「計画って?」

妹 「もしかしたら、お姉ちゃんの力が必要になるかも知れないんだけど、」

「まだ途中なの」

「あともう少しだから、その時になったら話すね」

女の人「ところで、油留木さんって『感情変化』が得意なんですよね」

「油留木さんが良ければ、差し支えない範囲で教えてくれませんか?」

〈油留木は鈴音の顔色を窺う〉

油留木「・・いいわ。少しだけよ」

〈パフェを食べるのを中断して〉

「貴女は、『男』と『女』の違いって何だか知ってます?」

女の人「えーと、子供を産む産まないっていうのもあるけど、」

「よく『(しつ)』と『(りょう)』の違いに例えられたりしますよね」

油留木「ええ、そうよ。生物は性質の異なる『2つの入れ物』を持っていて、」

「男性と女性とでは、その入れ物の特性が逆になっていると考えられているわ」

妹 「そう言えば、」

「女性は『お産』の痛みに耐えられるけど、男性は無理だって言われてるね」

油留木「よく勘違いされるのが、」

「女性は痛みを軽減したり、感じなくなる機能がある訳じゃないって事」

「『痛み』や『苦しみ』に男女差なんてないの」

女の人「あっ、それで『単位未満の感覚』を利用するんですね」

油留木「そう。男は鈍感だって言われるのは特性の違いを表してるんですっ」

妹 「という事は、逆に男の人にしか分からないモノもあるって事だよねぇ?」

鈴音 「ふふふ」


………3分後………

女の人「とても参考になりました」

妹 「私、ちょっと分かったかも知んない」

鈴音 「さて、そろそろ本題に入らないとね」

女の人「これからの話をするんですよね?」

鈴音 「ええ」

女の人「一つ聞いておきたいんですけど、」

「油留木さんは『蹉跌の風』が起こった時、東京に居たんですか?」

油留木「いいえ」

「でも、すぐに仕事を終えて東京に戻ったわよ。私は優秀だから忙しいの」

女の人「その仕事って、能力者の発見と属性の見極めじゃありませんか?」

「神代の勢力を拡大する為の」

油留木「そうよ」

女の人「東京の蹉跌レベルを意図的に低くしたのは、」

「能力者に我々の存在を教えて、東京に集めさせる為だったんだ」

妹 「普通、これだけ大きな風が2回も起きれば、東京で何かあるって思うもんね」

女の人「此の間 神楽さんが、」

「霹靂神が一部の地域で爆弾の撤去をしてるって言ってたのは、」

「霹靂神がその地域に能力者を誘導する目的があったんだね」

鈴音 「それは霹靂神なりに考えての行動ね」

妹 「だとしたら、これから東京とその地域に能力者が集まって来るの?」

油留木「多分、殆ど東京でしょう」

鈴音 「あっ、言い忘れてたけど、神代の幹部が東京に向かっているわよ」

「心の準備は出来てる?」


………神楽の本部………

午後4時30分。応接室。

3人が部屋に入ると、神楽・御影・朱雪・角星・都筑の5人が席で待っていた。


鈴音 「戻りました」

姉妹 「神楽さん、ただいま」

神楽 「お帰りなさい。今、作戦の成功を確認した所です」

女の人「それは良かったです」

「それで早速なんですが、次の作戦を考えたので聞いて貰えますか?」

妹 「お姉ちゃん、タクシーに乗ってる間に考えたの?」

女の人「『(かがり)』さんの車に乗ってると、」

「頭が冴えてくる感じがして、それで思い付いたんだぁ」

神楽 「それは『整流』の派生で『集中(しゅうちゅう)』と呼ばれる能力です。ちょっと珍しいんですよ」

鈴音 「油留木は何時も、移動に篝のタクシーを使うのよ。部下に恵まれたわね」


………次の日(日曜日)………

朝。洗面所から出る姉と、3メートル離れた所にいるパジャマ姿の妹。


妹 「お姉ちゃん、おはよう」

「ふっふっふっ、今日は『悟りモード』だから、私が勝つよ!」

女の人「ふーん。じゃあ、『停止』で耐性勝負だね」

妹 「いいよっ」


姉妹は、お互い人差し指を立てて光玉(ピンポン玉)を飛ばし合う。

1秒後、互いの胸元にヒットすると、


妹 「これからが本番」

女の人「そうだね」

〈3秒後。今度はテニスボール位の光玉がヒット〉

妹 「ふふっ、平気平気」

女の人「成長したね。じゃあ・・」

母親 「はいはい。そこまでにしましょう」



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ