未口くん気づく。
遅くなりました、ごめんなさい
温かい目で読んで下さい!
「波山さん、そろそろ休む?」
「ううん、大丈夫、未口くんこそ怪我の方は平気?」
「うん、波山さんにて手当してもらったからね」
緑の怪物を倒したあと俺達はその怪物がいた真逆の方向に3時間ほど歩いた……携帯の画面を見ると17時と表示されていたが辺りはここに来たときより明るくなってきている気がする。
これって俗にいう異世界に召喚されたとかそんなんなの?いやいや、もし異世界だったらさっきの緑の怪物はゲームで言うところのゴブリンみたいだし……
俺は心のなかで、あの緑の怪物のことを【ゴブリン(仮)】と名付けたのは波山さんには痛いと思われたくないから秘密である。
でも、確かに異世界と考えると、時間があってないのも辻褄が合う気がする。
「み、未口くん……」
「ん?波山さん、どうしたの?」
「あ、あれって……」
俺は波山さんが指を指した方向を見て、目を大きく見開いた。
指を指した先にはなんと民家がいくつかある村がそこにはあった。
「とりあえず、人を探そう」
「うん……」
そう言って村の中に入った、やっと人に会える樹海に村って言うのもおかしいけどここは喜んでおこう!
……しかし、その希望も叶わなかった、それはと言うと人の気配が全くしないのだ……いや、ここに人が住んでいた形跡はある。しかし人は誰一人としていない。
「とりあえず、あの一番大きい家を探索してみない?」
「うん」
家は木材でできていて、老化はしているものの作り自体はしっかりしていた。
俺はゴブリン(仮)が持っていた棍棒を手に握りしめ家の中に入っていく
扉を開けたらすぐ右に扉があるのでまず其処を探索することに決めた。
「波山さんは後ろにいて離れないでね、もし何かあったらすぐに言ってね」
「うん、分かった」
そう言って右の部屋に入った、その部屋は10畳ぐらいあるダイニング?ロビング?みたいなところだった、部屋の中央にテーブルが有りその周りを椅子4っつで囲んでいた。
「すごいホコリ…」
「ここは随分と長い間放置されてたのかな?」
そして、部屋に入ると奥の方に2つ扉があり右の壁が吹き抜けになっていてキチンがある
「とりあえず、奥の部屋から探索しよう」
「うんわかった…」
そう言って俺たちは奥の向かって右側の扉の部屋に入っていく
「開けるよ」
「うん・・・・」
そして俺はドアノブに手をかけ扉を押した
其処には少し大きめのベッドがあって、枕のようなものが2つの買っていた
「寝室かな?」
「未口くん…‥休めば?」
「いやいや。もう一つの部屋見てからにするよ」
「そう…」
そういって俺と波山さんはこの部屋から出て隣の部屋に入る
「う~ん、物置…?」
「武器とか使えるものがあるかも!」
「しかしすごい量だな…」
その部屋には俺の身長ぐらいある棚がいくつもあったりいろんなものが山積みにされているところもあるった。
あっ!ちなみに俺の身長は180㎝ジャスト!背が高いとトイレの手洗い場とか使うとき腰が痛くなるよね!辛い!
「よし、家主には申し訳ないけど少し物色するか」
俺は物置(仮)を物色して回ることにした。
波山さんも俺とは反対側の壁から物色していっている。
お!かっけぇ!これがあればゴブリン(仮)程度楽勝じゃないかな!
棚の上の方にあったのはハンティングナイフと言うか剣鉈と言うか簡素な作りだが今の俺達にとってはいい武器に成るかもしれない。
「ん?奥の方になんかあるな、ちょっと長め……あともう少しで……とど……いた!」
そう言って棚の上から手を戻すと木刀を握っていた。
まぁ、どこにでもあるような木刀だとおもう、こうナイフもいいけどやっぱり日本男児は日本刀には憧れるよね!
「軽くもないし重くもない、ちょうどいい重さ‥…これ使いたいな!」
「……いいんじゃない‥」
後ろから波山さんが声をかけてきた。
そうだねうん、でもこの木刀の出番がないに越した事はないだろう。
「波山さん、これ一応護身用に持っといて」
そう言って俺はホルスターに入った剣鉈を波山さんに渡した。
「え……でも、こんなの…要らないよ…」
「まぁ、使わないに越したことはないけどもしまた何かあたときのためのに、お願い」
そう俺は波山さんを説得したが少しは納得してくれたかな…ゴブリン(仮)に波山さんが襲われたときのことを考えて持っといてほしいよね。
「わかった……」
「波山さんの方は何かあった?」
「うん、えっと向こうの木箱にじゃがいもみたいなのがあったのと、これ……」
波山さんが俺に手渡してきたのはアニメとかゲームとかであるような見たことのない文字が書いてある大陸地図だった。
「えっと、THEファンタジーだね…」
「う、うん……」
これはもしかするともしかするぞ、本格的に異世界に転移した説が有力になってきた。
「波山さん、これは推測でしかないんだけど……」
「う、うん」
俺は波山さんの目をしかっりと見つめて言った……
「もしかしたら、俺達は異世界にいるのかもしれない」
「え……」
やっぱりそうなるよね……
これで一気に変なやつ確定されたじゃん!はぁ……この先、ずっと若干の距離を保たれつつ引かれつつ接しられるのか……
これは絶望の一途をたどるの確定だ……
「未口くんて……その…異世界ファンタジー系小説とか漫画とか読むの?……」
「え?お、あ、うん」
「そうなんだ!……私も実はそういうのが好きでここ異世界かなってちょっと思ってた…」
「え?」
「だってさっきの緑の化物はゴブリンにしか見えなかったもん!」
「俺もあれは絶対ゴブリンだ!って思ってた!」
波山さんって実はこういうのが好きだったらしい!
良かったこれで一歩波山さんに近づけた気がする!よかった、異世界発言してよかった!
「未口くん、探索は終わり……外も暗いしもう寝よう……」
「え!?」
「え?……」
波山さんと一緒に同じベッドの中で……いかんいかん鼻の下が伸びてしまう。
「変なこと考えないで未口くん!」
頬をほんのりと赤く染めた波山さんに怒られた……かわいいな……
「ごめんごめん、そうだね今日はもう疲れたし、もう寝よう」
そう言って俺と波山さんはベッドがあった部屋に行き俺はベッドで波山さんは床で寝ることになった。
いや~、俺としてはホント波山さんにベッドで寝てほしかたんだけどお互いに譲り合いで引かなくて俺が折れることになった。
波山さんは物置で見つけたマットレスみたいのを床に引き、布団というよりは大きな布をかけて寝た、俺もベッドに掛け布団みたいのがなく大きい布で代用した。
「おやすみ未口くん」
「おやすみ波山さん」
そうして俺達は眠った……
これからどうなるんだろう……波山さん……大丈夫かな……
そんなことを考えながら俺は眠りに落ちた
最後まで読んでいただきありがとうございます!
不定期更新ですが次回も読んで下さい!