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学食の日の夜①

「どうしましょう」


 スズの部屋の中。

 テーブルにスズ、アリカとイリカが集まり、イリカは心配そうな顔でスズを見ながら言ったのだった。


「どうしましょうって言ったって……」


 スズも困りげな表情で言う。


「あんときはああするしかなかったよ。

 けど、当日、どうするかが問題だな……」


 アリカがスズをフォローするように言う。

 スズ、アリカとイリカが話し合っているのは、ユミリィと話しているときにでた約束した内容になる。

 ユミリィとの話にでた内容は、魔界で人気のある魔法競技にスズが参加すると約束してしまったことだった。

 ユミリィが言っていた魔界で人気のある魔法競技は、通称『コア』と呼ばれるもになる。

 ルールは基本的に三対三で行われ、自陣のコアを破壊されないように魔法で守る一方で、相手のコアを魔法で破壊するものになる。

 魔法同士でのやり取りになるため、高度な魔法力が要求されるとともに、自陣のコアを守るときや敵のコアを破壊するのにチーム内で魔法を効率的に使えるようにチームプレイが要求されるものになる。

 アリカとイリカは魔王ルキフグ城にいたときに、様々な戦闘訓練を受けており、魔法競技である『コア』も練習してきているから問題ない。

 むしろ、身を乗り出して参加したいところだ。

 だが、そうすることができない理由がある。

 その理由はーー


 ーースズは、魔法をうまく使うことができない。


 つまり、魔界の秩序を任されている9大魔王ルキフグの娘でありながら、魔法を使えないだなんて、恥以外なにものでもなく、なんとかしてうまく隠しておきたい事実だったのだ。

 だが、今回、魔法競技である『コア』に参加させられてしまうことになってしまった。

 もし学食でユミリィと話していたとき、ユミリィ相手だけであれば、なんとかしてうまく(強引? 力づく? かもしれないが……)ことわれたかもしれない。

 しかし、あのときは運が悪かった。

 たまたま生徒会長も着てしまい、誘われてしまい、断ってしまうのは不自然な状況に追い込まれてしまったのだった。

 だから、スズも『コア』に参加せざるおえない。

『コア』はチーム戦。チーム全員全力を出さないといかない。

 相手の力が弱ければなんとかなるかもしれないが、今回はユミリィのチームに生徒会長も加わるらしい。

 すると、アリカとイリカだけの二人だけの魔法だと対処しきれないし、スズが魔法を使っていなければばれてしまうだろう。

 スズたちは、困った状況をどう対処するか悩んでいるのだった。

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