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皇国最期の反撃作戦  作者: パイン
対連合国戦線
9/49

モスクワ攻防戦

―ドイツ軍 前線指揮所―


1945年1月10日 午後10時


「V2発射!!」


先手を打ったのドイツ軍だった。


大量のロケットが閃光を発しながらソ連領スターリングラードに向かって飛行する。


夜襲をかけられたソ連軍は防衛線が崩壊し、機甲部隊も大被害を受けた。


ティガーIIと正面から撃ちあったT-34は大破し、大量の歩兵部隊を投入した作戦は成功。


督戦隊も銃を捨てて投降した。



―スターリングラード―


町の各地に翻っていた赤旗は燃やされ、代わりに鍵十字の幕があちこちに垂れ下がっている。


スターリングラードの陥落を受けたスターリンは防衛担当の将校を粛清し、各地にあった全兵力をモスクワに集結させ、自ら防衛の指揮を執った。


いままで一方的に撃破されていた赤軍だったが、今度は強固な防衛線を築いていた。


外周には火力の高いKV-1が展開し、最終防衛ラインには最新鋭のIS-2が展開している。


この戦車は、あのTiger IIとも互角に撃ちあえるほどの装甲と防御力を持っている。


ドイツ軍は空爆を繰り返していたが、想定外の事態が起こる。


敵の迎撃戦闘機が爆撃機に体当たりを敢行したのだ。


高高度を護衛と共に飛ぶ爆撃機を落とす有効手段はもうない。


そう考えた独裁者スターリンは兵士たちに祖国防衛作戦を下命。


その中には「敵爆撃機を撃墜するには戦闘機で敵爆撃機に接触すべし」とあった。


決死の体当たりを目の当たりにしたドイツ軍は一部パニックになり、ひどく混乱した。


これは極東戦線でも行われ、日本軍にも大きな衝撃を与えた。



1月28日 モスクワ


大統領府の前には残る兵力を結集させ、防衛線を展開していた。


負傷兵は勿論、老人や子供まで銃を持たせて戦わせていた。


第361部隊別名赤旗部隊は、事実上の特攻部隊だった。


敵の戦車のしたに対戦車地雷をもって飛び込み、起爆させるのだ。


軍服の後ろには大きく赤旗が縫い付けられ、主に負傷兵や老人などの戦力とならない者が強制的に入隊させられた。



一方極東の帝国陸軍は、各地で散発的に起こる抵抗を蹂躙し、快進撃を続けていた。


制空権は新型戦闘機の紫電や烈風が握っている。


赤軍は次々に倒れ、日本側の損害は軽微だった。


2月1日 遂に日独両軍が攻撃態勢に入った。

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