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皇国最期の反撃作戦  作者: パイン
対連合国戦線
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艦隊決戦とフィリピン陥落


―硫黄島沖20キロ 戦艦大和―


「山本長官、水偵から報告、こちらに敵戦艦8隻と巡洋艦18隻が向かってきているとのことです」


「了解、巡洋艦は『長門』達に任せる。戦艦は本艦と『武蔵』でどうにかしよう」


「左舷見張りより報告、敵艦隊、射程に入りました!!」


「よし、全艦単縦陣を組め、左砲戦用意!!」


世界最大の46センチ砲がゆっくりと回転する。


「交互撃ち方!初弾!撃てえええ!」


3門ある主砲のうち、中央の1門が火を噴いた。


「弾ちゃーく・・・今!!」


敵艦の右舷洋上に着弾する。


「修正、左5度旋回」


狙いを定める・・・「斉射!!!!!」


3基9門の46センチ砲が火を噴く。


敵戦艦「ワシントン」と「サウスダコタ」に3発ずつ命中する。


徹甲弾は装甲を易々と貫徹し、弾薬庫に直撃した「ワシントン」は轟沈。


「サウスダコタ」も航行不能になり雷撃処分された。


しかし、敵はどんどんやってくる。


距離8000で敵が魚雷を発射。これが長門を直撃し、長門は落伍した。


時間が経過し、夜となった。敵艦は距離をとり、遠距離からレーダー射撃を仕掛けて来た。


巡洋艦や駆逐艦の砲は戦艦の装甲を貫徹できないが、一発が艦橋に直撃した扶桑は撤退した。


だが、敵もこれ以上は分が悪いと判断したのだろう。


海兵隊は輸送船に乗って撤退し、敵艦隊は煙幕を展開して海域を離脱。


こうして、硫黄島沖海戦は集結した。


1944年8月12日


―フィリピン ルソン島―


フィリピンにはおよそ2万の守備隊が駐留し、統治や警戒を行っていた。


しかし、最近では米軍の襲来もなくなり油断していた。


「ふああ・・・さて、今日も一日頑張るか・・・」


守備隊隊長 岩淵三次少将は部下と司令部で花札に明け暮れていた。


「少将、今空襲警報が鳴りませんでしたか?」


「あ?いやいや、守備隊のやつら寝ぼけてるんだろ。哨戒中の水偵でも見つけたんじゃねえか?」


「そういえば少将、硫黄島のこと聞きました?」


「ああ、栗林さんが大戦果を挙げたんだってな。まあ、俺らには縁のないことさ」


ヒュー――― ドオオン!!


司令部に爆弾が落ちる。


「逃げろ!本物だ!!」


SBDが爆撃している。司令部は火災が発生し、不意を突かれた守備隊は大した抵抗もできず、一方的に攻撃された。



―ニコルス飛行場―


「回せ回せ!!」


新たに配備されていた戦闘機「烈風」がプロペラを回し、飛び立っていく。


敵機の銃座が火を噴くが、高火力が評判な烈風はSBDを圧倒し、次々に撃墜していく。


だが奴らがやってきた。


「左翼後方、F6F!!」


日本軍の宿敵ともいうべきグラマンがやってきた。


新兵が多い日本はベテランパイロットに次々に葬られ、戦闘機隊が全滅してしまう。


そして、上陸用舟艇に乗り込んだ兵士が次々に上陸。


フィリピンのルソン島は陥落し、首都マニラも陥落した。


大本営は絶対国防圏の内側を攻撃され混乱した。


折り悪く、主力艦隊はまだ硫黄島で作戦行動中である。


山下将軍は中国沿岸に展開している50万の兵を向かわせようとしたが、制海権、制空権を米軍に握られた今、輸送船団を向かわせるのは自殺行為だ。


陸軍は海軍に米海軍の撃退を要請してきた。


しかし、すぐに動かせる部隊はいない。


一つを除いて。


「旗艦『信濃』抜錨!!両舷微速、呉を出撃する!」


遂に「信濃」が抜錨、新型機を備えた主力空母が作戦を開始します!!

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