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皇国最期の反撃作戦  作者: パイン
対連合国戦線
2/49

本土空襲を阻止せよ

1944年6月15日、硫黄島から緊急電が届いた。


「我、B29の大編隊を確認。総数は200機以上。対空砲火で18機の撃墜を確認セリ」


しかし、大本営は慌てることなく指示をとばした。


「やはり来たか、よし、新設されたあの航空隊を出撃させろ」


―厚木飛行場―


「迎撃隊一番機、離陸します」


「管制塔了解。秋水、出撃せよ!」


「了!!」


B29の襲来を予想していた大本営は国産ロケット戦闘機「秋水」を100機以上配備していた。


高度10000以上を飛行し、眼下を飛行するB29に対して急降下攻撃を仕掛けるのだ。



―B29隊長機 ジェン大佐―


「各員、くまなく見張れ、いつ迎撃がくるか分からんぞ」


「大佐、ゼロはこんな高度まで上がってこれませんよ」


「そうですよ。トウキョウに着くまでコーヒーでもいかがですか?」


そういって機銃手がコーヒーを手渡す。


「ああ、ありがとう」


ジェン大佐が受け取ろうとしたが、手が滑って落ちてしまった。


大きな音をたてて割れるコーヒーカップを見て、「不吉だ・・・」とつぶやいた。


「すみません!すぐに淹れなおします」


「いや、結構だ。ありがとう」


キ――――――ン


「何の音だ?」


「わかりません」


その時。  ドオオオン!!


「メーデーメーデー!メーデーメーデー!!被弾した!墜落する!!」


窓の外には火を噴いて墜落していく僚機が見えた。


「バカな!ここは高度10000メートルだぞ!!」


「ノ―ン!日本の新型機だ!!」


「全機、弾幕を張れ!近づけるな!!」


「直上に一機!だめだ、死角からくる!!」


秋水の装備する30mm機関砲の威力は絶大で、装甲で覆われたB29の主翼が吹き飛ぶほどだった。


しかし、機体の四方に取り付けられた機銃が弾幕を張ると迎撃隊にも被害がではじめた。


「やった!当たったぞ、黒煙が出てる!!」


「それじゃ落ちんぞ、確殺いれろ!」


「一機、突っ込んでくる!あ、炎上した」


秋水が被弾し、炎上する。しかし、エンジンが生きている。


「おい、あいつ燃えながらこっちに来るぞ」


「おい、体当たりする気だ、回避回避!曲がれええ!」


「だめだ、速すぎる!!」


ドオオオン!!


秋水がB29の左翼に突っ込み、爆発した。


「クソ!作戦中止、中止!全機サイパンに戻れ!!」


「おい、アイツら引き上げていくぞ、助かった・・・」


秋水はロケット推進で飛行するので燃料の消費が激しい。滞空時間が短いのだ。


生き残ったB29は全機反転、引き返していく。


しかし、”彼ら”はそれを許さなかった。


ドン!ドン!ドン!


第二次迎撃隊が到着した。


秋水と交代して攻撃しているのは局地戦闘機「震電」だ。


機首に装備されている30mm機関砲で編隊の後ろ上方から強襲する。


「ジャップがまた来たぞ、新型機だ!後ろにプロペラがついてるぞ!!」


「逃げろ、雲の中に飛び込め!!」



迎撃隊の戦果は驚くべきものだった。


・撃墜 121機

・鹵獲 2機


中でも2機をほぼ無傷で鹵獲できたのは大本営も驚いた。


神奈川沖に不時着水しているのを漁船が発見し、駆逐艦によって鹵獲された。


これを技術研究本部に送り、現在計画中の超重爆撃機の開発に役立てるのだ。



次回、米軍が硫黄島に大規模上陸。栗林中将のもと、硫黄島で熾烈な攻防が巻き起こります!!

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