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ゲームの世界に転生した舞台裏の話《前半》

 本編では触れられなかった設定——舞台裏についてを語ろう回です。

 正直知らなくても全く影響はないので興味のある人向けの話になります。



 というわけで今回のお品書きはこちら↓↓↓

◆ゲーム転生の真相

◆ゲーム軸のオズワルトについて


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◆ゲーム転生の真相

 初めにオズワルト達がゲームの世界に転生する事になった理由。

 これは至極単純、世界の滅びを回避する為です。連れてきたのはもちろん銀の茨の女神。

 正規ルートから別世界の魂を()()、女神の世界の創造物であるアルムとオズワルトの身体に融合させました。


 何故そんな事をする必要があったか。

 前提として女神が創った創造物はその時点ですでに運命(結末)が決まってしまいます。

 それを変える方法は2つ——制約を守りつつ女神自身が介入する、あるいは自分とは別の神の創造物の投入する事でした。ちなみに後者は奥の手的なもの。


 実は女神がうっかり調整ミスって最初の魔王を産んだ際、女神が介入して守護者を生み出し魔王による滅びを回避しようとしましたが——失敗。魔王の力を強めてしまい、滅びを回避するどころか滅びの未来を確定させる結果となりました。

 この時点で女神がどれだけベストタイミングで介入——最良の時期に最良の創造物に力を与える事を指します——しても、滅びの延命にしかならず完全に詰み状態。


 というわけで世界の滅びを回避する為に、別世界の創造物を連れてくるしかなくなりました。


 とはいえ本来、別世界のものを連れてくるのはあまり推奨されていません。

 大なり小なりの縁で結ばれた創造物を持ってくるのは、例えるなら自分の肉体から目を引きちぎって別の人の肉体に埋め込むような所業です。一応世界の方も整合性を取ろうと頑張りはしますが、限度があります。

 最悪の場合は双方の世界とも綻びが生じ崩壊する――なんて可能性もありました。


 そこで女神が活用したのがクローン魂販売です。

 この商売、誰が始めたかって言うと地球の神様。


——本物がだめなら、クローンつくって渡せばいいんじゃね?


 そう言って、魂販売にビジネスチャンスを見出した地球の神サマは自身の創造物の髪の毛一本からクローンを培養して要らない肉体や結びつきを排除し、必要な記憶・知識のみを有したクローン魂を作って売り始めました。

 その際どの魂を選べばいいのか見極める為に、他の神(お客様)からヒアリングした内容を元にゲームを作成しプレイ状況等を鑑みて相性の良し悪しを測るなんてこともサービスでやっていました。


 というわけで、相性を鑑みて選ばれたとある2人のクローン(魂)が女神の世界で転生(※正しくは融合)する事になったのです。

 これが、2人のゲーム転生の真相。



◆ゲーム軸のオズワルトについて

 6歳の頃、魔王に肉体を乗っ取られて死亡しています。

 ゲーム軸も転生軸(別世界の魂が干渉した世界線は今後こう呼びます)もひょんな事から町の外へ抜け出した6歳のオズワルトが北の大陸に繋がる祠に誤って触れ、封印の綻びから滲み出ていた魔王により北の大陸へ引きずりこまれました。

 その後は魔王の魂に乗っ取られた挙句外見をシスル仕様に魔改造された為ゲーム軸の魔王にオズワルトの面影はありませんでした。世間一般では行方不明となっています。


 なお転生軸では祠に触れた後、女神の力たっぷりなオズワルトの魂に融合した前世兄の魂と魔王の魂がバッチバチにぶつかり合い、双方魂が欠けるというイレギュラーが発生しました。

 結果、前世兄の魂が分離したところに魔王の魂の欠片が器入り込んだオズワルトが死にかけたり(一時期病弱だった理由がこれ)するも無事生存。これにより、ディアの運命を大きく変える事になりました。


 ちなみにこれらに関する伏線及び匂わせ台詞は以下2つ。


*77話のヘルト(以下前世兄)の台詞「銀英のシナリオには直接関わってこなかっただけで、多分どこかで同じ事は起きていたんだと思うぜ。魔王戦で『適合した人間を器として現界した』みたいな台詞が確かあったはずだ」

*80話のヴィシャスの台詞『欲を言えば器にちゃんと定着させた後、シスル君の見た目に改造したかったんだよネ』


 本当はレントルの町のアルム視点でゲーム軸のアンリ(※オズワルトの妹)が「兄が居()んです」と言っていた事を思い出すみたいなシーンを入れる予定だったんですが尺の都合でカット。

 結果オズワルトの死を直接的に示すものがなくなりました。なんてこったい。




 以上前半でした。

 後半は主に先代守護者についてのお話になります。



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