何も成し得ない、私のはなし
私は小さい頃から、ひとつのことを、長く続けられない。
継続するだけの根気が無い。
無気力、ではない。
なにかをする時の熱量は少なくない。
何をするにも熱い人と思われがち。
でも、続かない。
生まれてから今まで、長く続いているものは、私である、ということだけ。
子供の頃は、夢も憧れもたくさんあった。
やってみたくて、飛び込んで、それなりには努力して。
でも、そこそこ出来る様になったら、どれもやめてしまった。
夢を追い求めて努力することはなかった。
夢を叶えた人と、何も成し得なかった私との違いの始まりは、きっとそんなところ。
言い訳のような言葉を連ねるとすれば、飛び込んでやっている間に、自分が只の凡人だと知り、その事実を乗り越えてまで、その道を進む勇気も根気もなかっただけだ。
私とは何か。どんな将来を望むのか。
若き日の自問自答
私はきっと、何かを成し遂げる人にはなれない。
自らその枷をはめて、努力も放棄して、只人となることを選んだ。
それなのに、諦めた夢、憧れが時折脳裏をよぎる。
何もしてこなかったのに、夢を望む自身の傲慢さに呆れる。
今さら何になれるというのか。
夢は夢のままでいい。
憧れは、日常に溶け込ませて、趣味として楽しめば良い。
こんな風に言葉を殴り書くのも、そんな憧れの一端。
ここに書くことで、どこかで誰かが目にしてくれる。
その事実が、傲慢な虚栄心を満たしている。