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6話 世界一のブラコン

あれからの毎日ははっきり言って地獄のような日々だった。

お母さんはほぼ丸一日仕事で家にいない。お父さんに至っては、毎日出張。家に帰ってくるのは稀だ。

そう。俺たち兄妹は、ほぼほぼ二人暮しのような状態なのだ。

シスコンの俺からしたら嬉しことらこの上ない。

しかし、ある大きな問題が俺を襲う。それが、

「お兄!一緒に寝よ!」

いつの間にか呼び方が『お兄ちゃん』から『お兄』に変わっている胡桃だ。

 天使がいるのに地獄の日々とはこれいかに…

 というのはさておき、とにかく胡桃は俺にものすごく甘えてくるブラコン妹だったのだ。

 胡桃がブラコンである証拠はたくさんある。

 ひとつずつ、じっくり、しっかり解説していこう。


 まず、とにかくくっついてくる。べったりと。

 特に目立つのは学校の登下校。2人とも小学生なので一緒に登校するのはわかる。しかし胡桃は手を繋いでくる。

 いやいや、みなさん?そんな冷たい目で見ないでくださいよ。兄妹ですからね?恋人じゃないから!そんなに見ないで!

 こんなかんじで、周囲からジロジロと見られている。主に胡桃のせいで

 学校でも、廊下ですれ違うと呼んでくる。

 俺としては嬉しんだが、やっぱり周りからの視線が痛い。

 かと言って、やめてくれ、とでも言いたくない。どうすればいいの?


 気を取り直して。

 土日とかの外出。まあ、外でもとにかくベッタリなわけですよ。嫌じゃないけど。

 家事は俺と胡桃の2人で分担している。ご飯を作るのは胡桃の担当。胡桃はよく俺の好きなものを作ってくれる。服だって、いつも俺の好みに合わせてくれる。嬉しい。

 胡桃のブラコンは止まらない。

 俺が寝ようとすると、ほぼ100%胡桃が部屋に入ってくる。からの衝撃の一言!

「お兄、一緒に…寝よ……?」

 もちろんOKだ。だが、俺が答える前に胡桃はベッドに入っている。まあいいや…

 胡桃の破壊力MAXのおねだりに対し俺は、

「今日だけだぞ?」

というお決まりのセリフを言い、ベッドに向かう。

 今日だけって言いながら、毎日一緒にねてんじゃん!というクレームは受け付けておりません。クレームのある際は、新聞でも読んで落ち着いてください。

 2人ともベッドに入ると、胡桃が抱きついてくる。これもお決まりだ。逃げ出したいんだが、胡桃の力が強すぎて全く抵抗できない。

 しかし、胡桃の柔らかい体と甘くていい香りのする髪を堪能できる。抱かれるのも、悪くない。


 と、今まで話してきたことは、兄妹だから、という言葉でギリギリセーフかもしれない。か、ブラコン妹である胡桃がこんな所で止まるわけがない。

 胡桃は「家族だから問題ないでしょ?」とかいって誤魔化しているが、男女的に問題大アリなこと。

 それは──

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