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平凡魔王の善行日記  作者: 雪月華
魔王城周辺
8/23

7話『狩りと遠足と祭りは前段階が楽しい』

今日の目的


それは......肉!。そして、果物だ!。

他にも食べられる物があれば、なお、よし。


この2日間、保存が効く干し肉や、乾パンみたいなパンしか食べてなかったから、いい加減ちゃんとした物が食べた。


だいたい、この世界の保存食の味は酷いものだよ。まぁ、干し肉はまだ食べられる方だけど、問題は乾パン擬きの方。


パサパサで、硬いし。保存の為にか、使ってる塩の量も多くてしょっぱい。食べるのにも、大きいので石か何かで割る必用がある


要するに、面倒臭い食べ物なんだよなぁ。


さすがに飽きるし、食べるのも大変となれば、なんとかしようと思う。実際、《万物創作(クリエイト)》を使ってなんとかしようとしたけど、これも失敗した。


柔らかくはなった。けど、味がまとまらない。甘くなったり、辛くなったり、味がなかったりで、凄まじかったね。


......っと言うわけで、今日は、狩りと採取に出掛けようと、意気揚々と魔王城から出たのは良いけど、周りが荒野だったの忘れてたね。


「どうしよう。何にもないね。」


「クロ。昨日の魔法で辺りを見渡して見たらどうです。」


「それだ!」


そうだよね。高い所から探せば森や街の1つや2つすぐに見つかるよね。何で、こんな事に気がつかなかったのかな。


あと、服の端を引っ張りながら、上目遣いのルリが可愛い。暗幕で創った黒いズボンと大きめのワイシャツも似合ってるね。


でもいい加減、下着どうにかしてあげないと。


気を取り直して......


「《万物創作》!」


昨日のロケット魔法に一工夫加える為に《万物創作》を展開する。

加える魔法は《突風(ヴェント)》。

横風ではなく、縦の動きに...つまり、上昇気流になるように設定する。

こうすれば、昇降の為の使用魔力が減り、空中での停滞(ホバリング)も楽になると思った。


魔法名の設定。魔法イメージを組み上げて行く。


よし、出来た。後は、実際に運用出来るかどうかだから、森や街を探すついでに使って見るとしようか。


「「月風翔炎(ブレア・ヴォラ)」!」


足の裏から魔力で出来た炎が噴き出して、辺りに土埃を巻き上げる。身体が膝辺りまで浮いたら、下に向けた掌から炎を噴き出し、更に身体を浮かせて行く。


上昇気流に乗って十数秒で地上150メートル地点に到達、辺りを見渡して見た。


どうやら、魔王城周辺に街はないようだけど、南東の方角に森を見つける事が出来た。


ついでに北と西は山が見えた。 (魔王城からは見えなかったからそれほど高くはないかな?)


どうやら、魔王城は山と森に囲まれた、大荒野のど真ん中に建っているみたい。


「ルリ、森見つけたよ。」


ルリの所に戻った僕はルリを抱き寄せ、足の噴射だけで飛び上がる。

ルリが真っ赤な顔で何か言ってたけど、風を切る音で聞こえなかった。


あと改変した影響か、掌から噴射しなくても、足からの噴射だけで50メートルぐらいの高さまでなら翔べるようになっていた。





全力で翔ぶこと数分後。森の入口に着いた僕は......


「クロは、人の話を聞かない、悪い人だったのですね。」


ルリから、お説教されていた。

しかも、いつもよりも無表情で、淡々と言われ、普通に怒られるよりも、心に来たよ。


何でも、抱き寄せて翔んできた事に問題があった見たいで、もっと他に方法があったとか、未婚の女性をいきなり抱き締めるなとか、翔んでる最中、何度も降ろしてと言ってるのに聞いてくれなかった、とかとか凄く怒られた。


お説教は数十分にわたり続き、その間、地面に正座させられていた僕は、お説教が終わると同時に、地面に転がる事になった。


「あ、足が......」


「自業自得です。」


そう言って、そっぽを向くルリだけど、すぐに僕の側に寄ってきて、足を擦ってくれる。

やっぱり、ルリは優しいよね。



区切りがよいので、今回は変な所で終わってます。

次回いよいよ、狩りと採取。そして、魔物と...遭遇するかな?


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