sparkle(前)
専門学生×専門学生×専門学生
キライキライキライ。真島なんか大キライ。
小学生だったら『絶交!』って云ってやれるのにあんたなんか。
性格、激悪。神経質で毒舌。空気読めないし。でも作る服は柔らかくて優しげで本人の面影ゼロの素敵なものだ。
真島の服は、大好き。
本人はともかく、服は先に知ってた。
専門学校の廊下、優秀作品を飾るガラスケースの向こうのドレスを見るたび、私の目はハートマークになる。
今日もすっごい綺麗。すっごいかわいい。すっごい着たい。
「ほら里央、授業遅れるー」
「んー」
「んーじゃない、つぎウォーキング、遅れると先生怖いから早く」
「んっ」
ずっと眺めていたかったけど、ガラスケースにへばりついていた手をばりばりっと剥がした。ついでにパーカーの袖で指紋を拭き取る。
同じファッションモデル科の友人が呆れたように云う。
「里央ほんとあの服好きねー」
「だって綺麗なんだもん、着たいじゃないモデル志望としては」
「まあね、でもあたしにはちょっと甘すぎるかな、あのデザインは」
私とそうおしゃべりをしながら、彼女は廊下でさえウォーキングの練習に使ってしまう。私も見習って、マス目の縦の線をなぞるように歩いた。歩きながら、独り言。
「あんなに素敵なのに、ガラスケースに入れられててかわいそう。着てもらってこそ服なのにね」
誰にも拾われないと思っていたそれを、作った本人が聞いていたとは知らなかった。
「太田里央ってあんた?」
「――そうだけど?」
ウォーキングの時間が終わってお昼、学食に来たところで他学科の知らない男に声を掛けられた。
奴の第一印象は、目つき悪っ!!! だ。
不健康そうでダルそうな人。
そいつは、座ってる私のことを上から下まで何回もじろじろじろじろ見て、そしてぼそっと云う。
「――採寸するから、五限の後、作業室来い」
「はあ?」
意味分かんない、という思いのまま大口開けたら「でけえ口」と皮肉げに笑う。
「あんた、着たいんだろ俺の服」
「俺の服う?」
「――ガラスケースの中のドレス。着てもらってこそ服、なんだろ?」
「……あ、」
聞かれてたんだあれ、っていうか、
「あの超綺麗で超かわいいの作った人なの?!!!!」
「あんたうるさい」
耳塞がれてごめんてした。思わず興奮してしまって恥ずかしい。
「文化祭のファッションショー、ちょうどモデル探してた。あんた出ろよ」
「はああ?」
何その上から目線。
むかつく絶対断る、と思っていたのに。
「着たくないのか? あれ、嘘か?」
――着てもらってこそ服なのにね。自分の声が頭の中でこだまする。
くるりと背を向けたそいつに思わず「待って!」と声を掛けてしまった。
「……着てやるわ」
せいぜい尊大に云ってふんぞり返ると、鼻を鳴らして笑われた。くっそ。
普段から暴飲暴食はしないけど、採寸するって分かってたらもっとちゃんと気を付けてた。絞ってた。――言い訳かもだけど。
それにしてもモデルお願いしたいんだけど、サイズ測るから作業室に来てもらえる? くらい云えないもんかしらね。
――しかも失礼極まりないしこいつ。
「胸ねえなー」
感心したように云わないでよ。デリカシーないなあ、もう!
胸、ウエスト、腰と来て、お尻回り。
しゅるっとメジャーを回して、跪いて私の体に近づく頭。金髪の根元は黒いぞ。プリンか。あー、つむじ連打してやりたいけど堪える私って何てえらいんでしょう。
なのに真島はしみじみと、メジャーの目盛りを見て呟く。
「ケツもねえなー。お前出るとこ出てなくてどうすんの女として」
「いいのっ! ないのはパットつめれば何とかなるでしょ!」
エコなサイズの胸を「ハッ」て笑うなむかつく。
「脱いだらガッカリボディでもガッカリしない男を探せよ?」
むかつくむかつくむかつくむかつくむかつくむかつく。
そればっかり超高速で呟いていたら、もう一人の制作担当のルイくんという男の子に「それコワイ、呪われそうよ……」って云われてしまった。確かに。
そんなギズギスムードで採寸を終えて、文化祭に行われるファッションショーまでの約三ヶ月間の付き合いが始まった。
ギスギスしてたのは最初だけで、真島ともすぐに打ち解けて――だったらよかったんだけどね。なんか奴と私は徹底的に相性とタイミングが悪いみたい。そんな訳で、馴染んでからもギスギスです。間に入って細かなフォローをしてくれるルイくんがいなかったら、とっくに喧嘩別れしてると思う。
夏休みでも制作の為に集まる真島とルイくんの為にアイスを買って行けば、暑さで不機嫌な真島に「お前、邪魔だから帰れ」って云われた。
九月になって採寸し直したらちょっとだけウエスト周りが増えてて「本番までに死ぬ気で落とせ!!!!!!」って怒鳴られた。
染色が済んだ生地をそっと触ってるのを真島に見つかってやばいげんこつ食らわされちゃうって思ってギュッて目を瞑ってたら、何故かおでこをコツンとしただけで向こう行っちゃって拍子抜けした。
真島に関わるとほぼ毎回むかつくけど、作るものはほんとに素敵。
他のチームもみーんな忙しそうな作業室で、私の出来ることなんてこの段階ではこれっぽっちもない。でもなんとなく、顔を出せる時はいつもおじゃましてた。この日も作業室の片隅で、彼らの邪魔にならないように書類選考用の宣伝写真を選んでたら、作業の手を休めて真島がやってきた。
途端に私の頭の中では警報が鳴り響く。総員配置に付き、真島の攻撃に備えよ!
こっちの警戒モードを知ってか知らずか真島はぐっと距離を詰めて来て、そしてテーブルに広げまくったものを一瞥した。
「写真選んでんのか」
「そう、モデル事務所に登録する用の」
証明写真サイズの画像がずらりとならんでるB5のサムネイルと、実際の写真を見比べてみるけどどれがいいとか自分じゃよく分からない。んーって悩んでたら、サムネイルを見た真島が、「……これと、これ」と一つづつ指差した。全身が映っているのと、アップのと。
「ありがと」
「素直とか気持ち悪」
「やーだ真島クンこそ照れちゃってぇ」
「調子こいて反撃してきてんじゃねーよ」
真島はやたらとイライラした手付きで胸元やら腰やらを忙しなくはたいて――煙草を探す仕草だ、よくやってる――ここが学校の作業室で生徒は禁煙だということをようやく思い出したらしい。ドカッと椅子に座ってルイくんをビビらせていた。ちなみに「きゃん!」と非常に乙女度の高い声を発したルイくんは口調こそ乙女だけど外見も中身も『まっとうな男の子なのよ(本人談)』だそうだ。
座り込んでからも無駄に周囲を威圧し続ける真島。ちょっと前までむかっ腹が立つばっかりのこいつを、最近は『小学生男子より幼稚』って苦笑して許せる大人の私。
「真島君ガラ悪ぅ」なんて云って、不機嫌な真島をわざわざ構ったりさえ、する。
「もうそれいいから。そういう媚びたのあんた似合わないし」
「……」
反撃された。さらっと。
吸ってないくせに、エア煙草がそこにほんとにあるみたいな仕草。頬杖つきながら、口元に煙草の手つきなんかしちゃって。
――人は顔を手で触れるとセクシーに見えるって、ポージングの先生が云ってたのをふと思い出したけど他意はない。
「まあでも助かったよ、写真選ぶの苦手で私」
「そんな感じだよな。何事も不得意そう」
「うるさいなぁ、真島いちいち!」
人がせっかく火花パチパチにならないようにしてやってるっていうのに!
ゆらりと立ち上がったら、心優しいルイくんが「二人ともっ、ケンカはだめよっ……!」って震える声で止めに入ったから、本気じゃないから! おどかしてごめん! と謝る羽目になった。
手先が器用なルイくんは、レース編みや刺繍といった正確さと根気の求められる作業がとっても得意な、とっても繊細な男の子だ。そんな子が、私と真島に声を震わせながら、お説教している。
「前々から何度も云ってるけど、真島君は、女子に対して敬意ある行動を示して。いくらいい服が作れても、人とうまくやっていけないんじゃデザイナー失格よ!」
「里央ちゃんは、真島君につられてガサツになったらいけないの。顔や姿に出るのよ、気持ちのトゲも、悪い言葉に引きずられた心の荒れも」
パリに本店があるカフェでご馳走してくれるなら許してあげる、と連れて行かれたお店のテラス席で、がっつり叱られてる真島と私。でもここで真島が「うっせえ! 黙れオカマ野郎!」なんてブチ切れたら、ルイくんは深く傷付いて今度こそ離れてしまう。でも、真島は口と性格は悪いけど、心底どうしようもない奴じゃない。今日のこのお説教も、神妙な面持ちで、口答えせずにちゃんと聞いてた。私も「はい」って、すなおに返事した。それでようやく、ルイくんの表情が和らぐ。
「せっかく御縁あってうまれたチームよ、仲良くやりましょうね」の一言で、お説教タイムは終了。――だよね?
不安になってちらりと隣の真島を見たら、奴も『これで終わりだよな……?』っていうちょっと不安げな顔でこっちを見てた。
私を見て、少しだけ目を見開いて。
それから、笑った。人の悪さがどうしようもなく隠しきれない笑顔だけど、まあ嫌いじゃない。
毎日課題とバイトをこなしながら、オーディションを受けまくって、さらにショーの準備。真面目にスケジュールが分刻みだ。
忙しさが増したら、キリキリした真島とまたやりあうんだろうか。勘弁して。そう思ってたのに、案外そういうのはなかった。
なかったけど。
「これ買ったけどまずいやつだからあげる」と飲みさしの缶コーヒーを押し付けられて憤慨して、でも捨てるのも大人気ないって口を付けたら、まだ熱くて予想以上においしかったり、「共食いになるけど」って、コンビニで買った肉まんを押しつけられたり。
もう。あんたの優しさってどうしてそんなにひねくれてるの。
オーディションにガンガン落ちて、気持ちも落っこってたら「女子供はこういうの好きなんだろ」って、着てたパーカーのフードにざらんざらん駄菓子を入れられた。――ラムネに、ガムに、それからキャンディ。甘いけどカロリー低めのものばかり。
ありがとうの『あ』を云いかけたら「こんなので機嫌直るとかやっすい女」とくさす事も忘れない。でも、機嫌の直った私には、それが照れ隠しにしか見えなかった。
太ると怒るくせに、忙しすぎて痩せたらそれはそれで猛烈に怒られた。
「無駄に痩せるな! こっちは採寸した時のあんたの体型で作ってんだ! 体が薄くなったら変なシワが寄るだろ!」
分かるよ、真島の云ってること分かる。モデル志望のくせにちゃんと体型維持できてない私が悪い。でも、今、それ以上云われたくないな。
心配してくれてるんだよね。ごめん、ちゃんと受け取れない。いつもならばっちり中身だけもらって後は弾き飛ばせるけど、いま私とっても弱い。ぐさぐさ全部受け止めてしまう。
うっかり零れてしまうのは涙か、それとも買い言葉か。
実際はその二択ではなく、私の前にすっと出てくれたルイくんの「真島君、自分の服を着てくれるモデルさんのモチベーションを下げる事しか云えないようなら、あなたの事軽蔑するけどいい?」という援護射撃過ぎる言葉だった。そのまま、ルイくんは私を優しくエスコートして作業室から出してくれた。
「ごめんなさいね」
「……ルイくんが謝ることじゃないよ」
「でも、真島君は謝れないと思うから、代わりにね」
いたずらっぽく二人で笑う。
「いいものを作りたいだけなの。里央ちゃんもそうよね。僕もね」
「うん」
「今日はもう帰って、ゆっくり休んで」
「ありがと。……ルイくん、」
「なあに?」
「大好きだよ」
「……ありがと。僕もよ」
風邪引かないようにねって巻かれたお手製のストールは、ふわふわで優しい手触り。ルイくんらしい。
翌日、気が進まないまま作業室へと足を運んだ。学内のショーまで、もう後ひと月を切ってる。気が進まないとか帰りたいとか云ってる場合じゃない。
オーディションは落ちてばっかりだし、たまに合格してもそれはメインの子を引き立てる、自分はアップで映ったりしない(むしろ見切れてるかフォーカス外のブレブレ)モブだし、モデル事務所も決まってないけど。
私はモデルだ。――とりあえずは、私の体型に合わせて作られた真島の服を着るのは、私だけなのだから。
気合いを入れる為に履いてきたピンヒール。一一センチを履くと真島を見下ろす形になって、そうすると不機嫌になるからあんまり履かなくなった奴。ルイくんは褒めてくれるんだけどね。かっこいいって。
ルイ君が昨日掛けてくれたストールを首に引っ掛けて、トレンチコート、前を開けて。ポケットに手つっこんで。顔も、メイクの先生に褒められるくらいカンペキに作りこんできて。そうやって武装してないと尻尾を巻いて逃げ出したくなるヘタレな自分を叱咤激励して、作業室の扉を開けた。ヒールを鳴らして、私たちに割り当てられた場所までゆっくり歩く。と。
目を見張った。
いつものよれよれのパーカー。いつものゆるゆるのジーンズ。いつものおんぼろブーツ。
なのに、昨日までのプリン金髪男じゃなく、そこには黒髪かつ一分刈りの真島が、いた。
「……どしたの」
「どうもしねー。さっさと手伝えよ」
「え、だって真島、」
「ルイー、レース編みどうなってる」
「順調よ」
「順調かどうか聞いてんじゃねえよ、ったく」
「見れば分かるでしょう? まだ半分も仕上がってません。それより、照れくさいからって八つ当たりするのはナシよ」
「へいへい」
「……八つ当たり?」
「ごめんね里央ちゃん、真島君見てびっくりしたでしょう」
「あ、うん……?」
どうしたんだ、って思ってたから返事まで曖昧になった。するとルイくんはおかしそうにくすくす笑いながら――レースを編む手はアラクネの化身かと思うほどするすると美しい形を生み出しながら――私に教えてくれた。
「昨日のお詫びですって」
「お詫び?」
「里央ちゃん泣いちゃったでしょう?」
「あ――……。あ、でも、泣いてないよギリ」
「それは泣いたっていうの。――あの後、しっかり叱っておいたわ。反省なさいって言ったから今日謝るかと思ってたら、あれだもの」
「え、じゃあ、髪切ったのって」
「反省してるつもりなんだと思うわ」
「……」
真島は、この会話が聞こえてない筈ないのに、作業テーブルを挟んだ反対側で生地に刺繍を施してた。そのままでも十分美しいのに、さらに手を加えようっていうの。なんて貪欲な男。
刺繍はまだはじめられたばかりで、広げられたデザイン帳への書き付けを見るにどうやら全体へ施すつもりらしい。今現在の出来上がりと広大に広がっている未刺繍部分たっぷりなドレスを見るとくらくらするけど、当の本人は平然とした顔で作業をしている。
「……バカ」
「そうね」
呟きは短く賛同された。
「でも、彼らしいわ。――謝り方も、ドレスの作り方も」
「うん」
正論と暴言で傷つけられた。でも、あんたの事憎たらしいけど最初の頃みたく全否定するほど嫌いじゃない。違うな。嫌いがぐーんて増すこともあるけど、それは真島から離れるって選択肢にはならない。
手だけ器用であとはぜーんぶ不器用。髪を染めるのも下手だし伸びるの早いくせにめんどくさがるからいっつもプリンだったし。あんな綺麗な服の生みの親の筈だけど、作業が立て込んでくるとただのもっさいフリーターみたくなって先生に「美意識が低い!」って怒られてるし。
でもね、私ね。
「何したらいい?」
ルイくんみたくレース編みは出来なくて、かといって真島の刺繍を手伝うスキルもほぼない。でも、役に立つなら何でもする。片付けも買い出しも。暴言聞く係も元気な時なら。
「そこにいろ」
「……でも」
「いいからいてくれ」
「……わかった」
これ以上食い下がると「下手に動かれるとかえって迷惑なんだよ!」って簡単に着火する男だともう知っているから、私は大人しく椅子に腰かけた。そして、座りながら出来る作業――糸くずや布の端切れを集めたり、針山に刺さってない針をきちんと戻したり。それが終われば真島に怒られない程度に作業を眺めたり、課題を済ませたり。
テーブルの上でうすーく流されてるラジオの音。他の班に迷惑かけないように音量を絞ってあるから、周りの会話や作業の音でとぎれとぎれ。
窓の外は暗色のインクを流し込んだようにすっかりと夜に染め上げられて、高層ビルの灯りが優しく灯っている。
毒を吐かないと生きていられないような真島でさえ、作業に没頭していて静かだ。時折ルイくんが真島を見て優しい、お母さんみたいな顔をする。それを私に見られてるって気付いて照れたりして。
――ああ。
この今の私たちがすごく好きだ。写真を撮っても映らない、残らないもの。
来年の今頃は三人はどこで何してるんだろう。ルイくんは、パタンナーとしてお勤めすることが決まってる。それも、ルイくんがずっと憧れてた大好きなメゾンでだ。決まると真っ先に教えてくれた。
『こいつの実力からいったら当たり前だっつーのにそんなに大げさに喜ぶことかよ』って最後まで渋り続けた真島を引っ張って、三人でささやかにお祝いをした。あの、前にルイくんにがっつり叱られたカフェで。
私は、まだどこにも引っかからず何者にもなれていない。諦めずに挑戦し続けてもいいし、そろそろ他の道を模索するのでもいいかもしれないと進路担当の先生には云われている。
モデルなんてなりたいからって誰でもなれるものでもないし、実を言うと死ぬほど本気で狙いに行ってもいない、と自分で分かってる。そういうところが駄目なんだと思う。自分が納得したら、きっとスッパリと止められる。
なるとかならないとか、本当はそういうものじゃないんだ。リスペクトするモデルさんは、どの時代のどの人も『モデルである』生き物だった。生まれた時からカメラの前に立っているように、そう生きるのが当たり前と思わせる存在感。
服が好きで、写真に映るのが好きで、ランウェイにはとんでもなく憧れてて、スタイル――スリーサイズだけにあらず――もモデル科に入れる程度の最低限のものは備えてた。でも、それだけ。
自分はそこまでなのだと認めるのは、ひどく残酷な作業だ。ゆえに、頭では理解していながら、まだ私は諦めきれていない。
真島は、どうするんだろう。どこかに決まってるっていう話は聞かない。こいつが誰かの下で大人しく働くだなんて想像もつかないけど。
でもどうか、思うように輝いて欲しい。
あんなにケンケンやりあってるのにどうして、と思うくらいに優しい自分の感情に、自分で驚いた。
 




