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save  作者: jo
7/12

加奈の告白

その日もいつもの様に居酒屋で飲んだ後、帰り道で加奈が出し抜けに言った。

「ねえ、今日、達樹の家行ってもいい?」

「え、いいけど・・・」

突然の発言に戸惑いつつも僕は彼女を自分の家に連れて行った。

「広ーい。私と付き合ってた頃よりさらに広くなったね」

「それなりに月収も増えたからね」

それから僕たちはベッドに腰掛け、テレビのバラエティ番組を見た。僕は加奈にずっと訊きたくて、訊けなかったことを訊いた。

「ねえ、加奈、どうして七年前、俺のことを捨てたの?突然、連絡がつかなくなって俺、すごい落ち込んだんだよ。鬱状態になった」

「それは・・・。達樹と私がもう釣り合わないと思ったからだよ。達樹、私と付き合い始めてから、派遣会社に登録して、どんどん時給が高くなって、本社にヘッドハンティングされたでしょ。私じゃもう釣り合わないと思ったから・・・」

「そんな、俺てっきり自分が嫌われたんだと思ってた・・・」

「私、今でも達樹のこと好きよ」

そう言うと加奈は僕の手に自分の手を重ねた。そして彼女は軽くキスをすると、おもむろに上着を脱ぎ始めた。

「達樹・・・」

彼女の上半身が露わになった。僕は目を瞠った。彼女の上半身は青アザだらけだったのである。

「そのアザ・・・」

加奈は黙っていた。

「それ、もしかして・・・」

「あの人、酒癖悪くて・・・」

「悪いとか、そういうレベルじゃないでしょ。それ」

加奈は夫から暴力を受けていたのだ。それも日常的に・・・。

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