二日目
――――――――――――――――次の日―――――――――――――――
日向は昨晩のイベントのことがあったのにもかかわらず普通に班のメンバーで飯を食っている。
「よし。今日は朝山登って昼はカレーつくりだったよな?」
香乃は気まずそうに
「うん そうだよ。」
「え?香乃元気ないの?」
香乃は隠すように
「え?そんなことないよ。」
「あぁ ならいいけど。」
俊が会話に割り込み
「ならはやく食っていこうぜ。」
「おう」
日向は元気いっぱいに答えた。
みんな朝飯をすませてロビーに集まっている。
先生が前にでて
「おーい お前ら 怪我だけはすんなよ~。俺が面倒だからな。あと日向班はあとで来いよ。」
みんな日向班を見て
「絶対昨日のだよな。」「富岡先生のやつは酷かったもん。」
など言い笑っていた。
「それじゃ 日向班以外は各班で出発していいよ。絶対班で行動しろよ。」
先生は注意したつもりだがやっぱりめんどうなだけだ。
日向班は担任の先生のとこに移動した。
「おまえら 昨日のイベントはワシ個人としてはおもしろかったが・・・」
「ちょっと後藤先生!しっかり注意してくださいよ。」
富岡先生が後藤の後ろから現れた。
「あなたがちゃんと指導しないからですよ。それに私は恥をかいて・・」
富岡先生の手は震えている。力をいれているのだ。そうこの震えは怒りだ。
「まぁまぁ先生それはあとでワシからいうから・・」
「甘いです! 確か私を問題にだしたのはアナタですよね?」
富岡先生は香乃の方に指を向けた。
「え?」
香乃はいきなりすぎてどう反応していいかわからなかった。
「あなたのせいですよ。女子にウワサ流したのもアナタでしょ。」
「違う。私みんなに言ってません。」
「ウソつくんじゃありません。男みたいなしゃべり方して。まぁ最近は女の子っぽいけど。やっぱりアナタは男の子みたいにふるまった方がいいんじゃないんですか?」
さすがの香乃もこの言葉には傷ついた。
「違う私言ってないです。」
香乃は半泣きだった。
「さぁどうでしょうね。今は女の子っぽく話してるけど。」
富岡先生は香乃以外まったくみていない。香乃も富岡先生と言い合うのがせいいっぱいだ。
担任の後藤先生も黙っている。いや富岡先生が怖いだけなのだ。
富岡先生は香乃のほうに迫っている。
香乃は震えていて半歩下がって止まってしまった。
「え?・・え・」
富岡先生は
「このポニーを罰としてきります?」
香乃のポニーテールをつかんだ。
「痛っ ちょっ やめてください。」
今富岡先生は一教師ではなく一女であるのである。
後藤先生はさすがに黙っているわけにはいかなっかたので
「ちょっと富岡先生!さすがにやりすぎです。」
だが富岡先生はやめなかった。まだポニーテールをつかんだままだった。
「やめろよ。」
声がした方をむいた。
その声の主は日向だった。
「香乃は関係ありませんよ。俺が無理やり問題言わせたんですよ。罰は俺が全部受けますから、富岡先生は今ここで香乃に謝って下さい。」
日向は冷静に考えtけど、声に怒りが入っていた。
「きゃっ」
富岡先生が香乃のポニーテールを急に離して香乃が倒れた。
香乃のもとに雫音が駆け寄ってきた。
「香乃ちゃん大丈夫?」
「うん。だいじょ・う・ぶだよ。」
香乃が泣いていた。
こんなに泣いている香乃を見ているのは久々だ。
「はやく謝ってください。」
日向はまだ富岡先生に謝罪を要求している。
「そうですよ富岡先生。」
後藤先生も要求した。
だが
「そんなの知りません。あっそういえばもう一人男の子がいませんね。 あきれて帰ったのでは?」
富岡先生は謝りもせずバカにしていた。
「俊はそんなことしません。」
日向が主張する。
すると他の教員がやってきたのだ。教員が走ってくる方向の後ろに俊がいたのだ。
俊は他の教員を呼びに行っていたのだ。
「ありがとな俊。」
日向は俊に礼を言ってハイタッチした。
富岡先生は他の教員と香乃の遠くへ連れてかれた。
後藤先生は優しく話しかける。
「もう大丈夫だからな。お前の友達が守ってくれたぞ。いい友達を持ったな。」
香乃は安心したのかまた泣きだした。
「みんな・・ほんと・あり・がとう。」
香乃はみんなに礼を言った。
「それじゃワシらも山登るか。とゆうわけで杉原はカレーの材料もって行ってくれ。」
「え~俺っすか?」
俊はいきなり言われたのでビックリした。
「平井は先にいるみんなに遅れるって伝えてくれ。」
「はい。わかりました。」
雫音は先に行ってしまった。俊は後藤先生とどっかに行ってしまった。
取り残された日向と香乃。まだ少し泣いている。
「泣いたこと言わないから行くぞ。」
日向は香乃の元気の出し方を知っている。だからこんなセリフが言えるのだ。
「もう、いったらしばくもん。」
香乃はもう元気になっていた。
「立てるか?」
日向が聞くと
「あたりまえよ。」
だが香乃が立った瞬間よろめいたのだ。
日向は必至に香乃を支えた。
「痛っ あれ? さっき足くじいたみたい。」
「まじか。なら・・んー はいっ」
日向は急にしゃがみだしたのだ。
「え?」
香乃はなぜしゃがんだのかわからなかったのだ。
「だからおんぶだよ。お前足くじいたんだろ?」
「恥ずかしいわよ。」
香乃は顔が真っ赤になっていた。
「俺だって恥ずかしいわ。だがお前重いんだから足にひびくだろ。」
「うるさいわよっ。まぁどうしてもってゆうならいいけど。」
香乃は照れを必死に隠している。
「あぁどうしてもだ。足が悪化したらどうするんだよ。」
「え?」
まさかの答えだった。香乃は日向がこんなこと言うなんて思っていなくて驚いた。
「はやくしろよ。腹減るだろ。」
香乃から日向の顔は見えないがきっと照れているに違いないと思い
「じゃあ頼むよ。日向。」
後ろによすがり、腕を日向の首にまわした瞬間
「あれ?日向耳が赤いよ。」
「うっせー」
二人とも笑顔だった。