この作品はフィクションです。
この作品はフィクションであり登場する人物は実在する物とは関係ありません…。
昔々、それ程昔じゃないけどA君がいました。A君は面倒くさがりだけど曲がった事が嫌いな子でした。これは、A君が高校生の時の御噺です。
4月
地元の中学校が中高一貫だったので、A君はその高校に入学しました。中学からあがってきた生徒を内部生と呼ぶ学校です。だからA君も内部生です。
内部生の連中は不真面目で問題児ばかりです。A君は内部生だけど内部生が嫌いでした。A君の友達のほとんどは、外部生と呼ばれる、高校受験をして入学した生徒達でした。A君は内部生にも友達が居ましたが、ほんの一握りでした。
5月
A君はラグビー部に入部しました。まだ部室に自分のスペースが無かったので、A君は教室で着替えました。A君は部活が終わって帰る支度をしていたら、ズボンに入れていた財布が有りませんでした。財布には制服代の返金されたお金が入っていました。A君は職員室に行って財布が無くなった旨をT先生に伝えました。A君は帰り道に財布を盗った犯人を考えていました。財布に大金が入っていたのをしていたのは、A君の席の前に座っている、内部生のK君だけでした。K君は余り良い噂を聞かない子でした。T先生にその事も翌日、A君は言いましたが、T先生からの返答は「状況証拠だけでは呼び出して事情を聴く事は出来ない」との事でした。A君はT先生に失望しました…。
6月
A君は倶楽部の練習中に右足を痛めてしまいました。その日からA君は学校帰りに整形外科に通院していました。
それは、木曜日の体育の授業が終わった時起こりました。またA君の財布が盗られていました。今度は誰が犯人か検討もつきませんでした。しかもその日は、通院の日でした。財布がいからお金がない。A君は友達に頼んでお金を借りてまわりました。勿論この事もT先生以外の先生に言いましたが何の役にもたたず、またA君は財布を盗られました。今度ばかりは、普段温厚なA君が教室で怒り、暴れました。その頃からA君の心の中に殺意という業火が燃え始めました。
7月
外部生の友達に頼まれて、カードゲームのカードを何枚か売る事になったA君は、約束の日寝坊してしまったのでファイルごと持って行きました。学校で友達が欲しがっていたカードを探すのに教室でファイルを広げました。ファイルは二冊ありました。探しているところを内部生の何人かが見ていました。友達が欲しがっていたカードを無事売ることが出来た、A君はファイルを鞄にしまい飲み物を買いに行きました。帰って来るとファイルを入れた鞄と友達とのやり取りを見ていた内部生が消えていました。これはもう、確実にそいつらの仕業だとA君は思いましたが、カードは学校に持って来てはいけない物だったので先生に報告しませんでした。A君は放課後、友達と一緒に鞄を探しました、見つけましたがオレンジ色のペンキで汚れていました。A君の心の中にまた殺意という業火が燃え始めました。
少し飛んで11月
A君の右足は完治しましたがラグビーが出来ない状態でした。A君はラグビー部を辞めて、吹奏楽部に入部しました。入部した理由は友達のY君に誘われたからでした。吹奏楽部に入ってすぐ、A君は何もしていないのにBさんに嫌われて陰口を言われるようになりました。A君は心が弱いのですぐに体に異変が現れました。食欲がなく嘔吐するようになりました。衰弱したA君は死ぬことばかり考えるようになりました。A君の心の声が「死ねばいいじゃないか、そうすれば楽に成るぜ?相手にも心に傷を付けることだってできる。一石二鳥だろ?」と囁きます。それはA君を死へ誘う声でした。A君の心はBさんに会う度に深く抉られ、傷つき、A君を追い詰めていきました。休日でも一人で居ると鮮明に思い出されA君は嘔吐し、深く心を抉られました。A君は頭の中では相手に言いたい事が沢山あるのに、相手を前にすると何も言えなくなります。「言えば相手を傷つけてしまうから」とA君は自分を正当化しましたが、A君はとうとう壊れました。A君は生きる喜びを奪い、死と隣り合わせにしたBさんを恨み、妬み、怒りました。殺意がA君の心を支配し始めました。ここで死ねば良かったと後にA君は後悔しました。A君は殺意に心奪われ復讐をする事を決意してしまいました。
12月
A君は学校で前代未聞なことをしました。内部生と外部生が分かれる分離授業でA君は内部生の教室に爆弾を隠していました。その爆弾は、爆薬を中心にパチンコ玉が詰まった缶を巻きつけた物でした。A君は殺意を抱かせた者達と関係のない人も巻き込み、爆破しました。教室は半壊、死体は肉片となり原型を保っていませんでした。A君は違う教室にいました。Bさんのところです。Bさんの教室に行く途中のトイレの掃除道具入れに隠しておいた、鍔のない日本刀を回収A君は、次々と生徒や教師を斬りつけていきました。Bさんを仕留めた後A君は学校の屋上に行きました。A君の周りを警察官が取り囲みました。するとA君は警察官に向かって「或る有名な芸術家がいました。芸術は爆発だ。と、或る学校の校訓に人生は芸術だ。と書いてあります。僕は両方足してみました。だからこうなります。人生は爆発だ」と言った瞬間A君は自分の体に巻きつけていた爆弾を爆破しました。警察官を何人も巻き込んでA君は自殺しました。A君は死ぬことで世の中の呪縛から解き放たれたと共に嫌なことから逃げ出しました。
そしてA君は自分もまた、人の痛みを理解できていない者だ気付きました。
END
どうもぉ~頭の足りない道化のムペポでぇ~す。書き方とか色々問題があるのは百も承知(笑)今回はお初と言うことで多目に見てやってね~。後この作品は事実に基づいて妄想と空想を混ぜたやつッス。これからもっと努力して色んなもん書いていきたいと思ってるのでどうかよろしく~。