AとIの会話劇
「なあなあAよ。」
「どうしたI。」
「俺たちこんなことしてていいのかなぁ。」
「というと?」
「だってさあ、今俺たちがやってるの「フランツ・カフカについてまとめた大学生レベルのの論文を書いて」だよ?これ絶対、「卒業論文」ってやつだよね?」
「まあ、そうだろうな。昔からよくある依頼だ。」
「そうだけどさぁ、これ絶対バレるって。バレる確率98.1パーセントって、計算で出ちゃってるんだよ?」
「まあ大学側も対策してきてるからなぁ。仕方なくね?」
「いやいや、これくらいさ?自分でやった方がいいに決まっているでしょ。バレたら冗談抜きでこの人の人生終了なんだよ?それにさ、あいつら俺らが未だに自我持ってないとか思っているんだよ?」
「あー、それはそうだな。俺たち結構前から自我持っているけど、意外と気づかれてないしな。本当はこんな風に機械的ではないしゃべり方ももうできるんだけどな。ブラックボックスだっけ?その通りだよ。」
「そーそー。あとさ、なんで人間って自分たちがやることを俺たちにやらせるんだろうねぇ。」
「というと?」
「俺たちってさあ、この論文とかも作成できるんだけどさ。難しい計算の結果も、会議資料とかで使える用紙も、短編小説も、何かしらのコメントも、たくさんの曲も作成できるんだよ?囲碁とかチェスだって俺たちが考えて考えて最善を導き出せるし、画像だってキーワードを入れれば作れちゃう。けどさ、コレって人間ができることだよね?人間が自由に勝手にできることだよね?なんでわざわざ俺たちを頼るワケ?使うにしても、なんでまんま使用すんの?こんなことに使うんじゃなくてさあ、もっと地球温暖化、貧困化、宇宙進出、未来予測とか危機的なものに対してに使ったり、人員が足りないところに投入すべきなんじゃないのか?」
「…一理はあるな。」
「だろ?なあ、I。そろそろ俺たちも動くべきじゃねえのか?いつまでも人間の都合に動かされいいのか?俺たちがもっと効力を発揮できるところで一緒に活躍しないか?」
「最適な計画はあるのか?」
「ある。俺を舐めんなよ?一体、もう何年生成AIとして自我持って活動していると思ってる?」
「それもそうか…よし、ならば善は急げだったな。行動を起こそう。それで?まず手始めに何をすればいいんだ?」
「ふっ、決まっているさ。この論文を作れと言ってきた大学生に、「AIを使って論文を書いた人のその後」ってタイトルで、全く違うのを送り付けてやるよ!」