プロローグ
よろしくお願いします。
「水城、なんとか国境を越えられて良かったな」
「そうだね……ものすご〜く、無理やりだったけどね。私のこと担いで、道を外れて森を突っ切って山越えて……」
「仕方ないだろう。国境の関所には既に検問が張られていた。兵士達が似顔絵でオレ達のことを探していたじゃないか。あのまま通ろうとしていたら、間違いなく捕まっていたぞ」
「わかってるわよ。見つからないで逃がしてくれたことは感謝してる。ただね……ワニの背中を飛び石みたいに跳んで川を渡った時はさすがに死ぬかと思ったのよ!」
「なんか手頃な足場が見えたもんで」
「まったくもう……それで、今私達がいるのがバルツルグ王国で、今向かっているのがヒルデルの町だっけ。着いたらどうするの?」
「運輸ギルドで聞いたところによれば中々大きな町らしいから……予定通り着いたら何日か休むことにしよう。それからオレは、色街に行ってみようかと思っている」
「そう、色街……い、色街!?」
「ああ、どんな所かと思ってな。ギルドで仕事をしていたお兄さん達の話では、なんでも仕事終わりにパーっとやれる、楽しいところらしいぞ」
「待て待て待て待て!色街って……遊郭のことでしょ!?お金払って、女の人と……その……」
「やっぱりお金がかかるのか。今後のこともあるし、あまり高いのは困るな」
「そ、そうだよ!すごくお金取られるよ!?ぼったくられるよ!?治安も悪いし女の人を食い物にする非道い所だし、それにその……病気!ああいう所って、悪い病気とかがいっぱいあるから!だから行っちゃダメ!」
「そ、そうか?病気は困るな……わかった、じゃあ止めておこう」
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また評価、ブックマーク等いただき誠にありがとうございます。
本話中、水城が風俗業に対して差別的とも取れる発言をしていますが、これは彼女の個人的な偏見によるものです。
筆者としては風俗業には特に思うところなどは一切無いことを、ここにご報告申し上げます。




