ふじのひとりごと ~沙月がいないときに考えていること~
藤はつまらないとマシュマロの椅子に座りながら伸びをする
一本角がちょこんと頭に乗っかっている小鬼だ 人にすると5歳くらいの男の子で白髪だ
「沙月がいないとつまらない!!」とついには大声を出してしまう
ソーダ飴の机に思いきり突っ伏すと「食べるのあきた~」という
樹とルリはお出かけ中だ 二人だけずるい 帰ってきたらいっぱい抱っこしてもらうんだ
藤は、沙月の事を思い出しながら、ぺろぺろキャンディを舐める イチゴミルク味だ
さつきは、僕の事をずっと抱っこしてくれるし優しいから好き 大好きとマシュマロのクッションに
顔をうずめる
樹は、なんか前も面白かったけど。沙月と出会ってからもっと面白くなった
ルリはそれをからかうところをいっぱい見るようになった
ボスは人手が増えたとボソッと独り言を言っていた
それを見て笑う女神アリア
沙月が来て、みんな楽しそうだ
なにより、藤は楽しすぎて、きっと味がしなくなくなっても噛んでおきたいガムのような毎日を味わっていると、藤の大好きな声が近づいてくる
すかさず、「おはよう、沙月」っと、飴玉を転がしてるかのようにころころと音が鳴りそうだ
今食べているのは行き場を失ったかのように、右手にあるぺろぺろキャンディーの重さを感じながら
大好き!!っていう気持ちがあふれ出ているかのような笑顔を沙月に向ける藤だった
魔法使い戦記 アルテミスの贖罪』の短編 小鬼ふじの考えていることを
書いてみたよ
気になったら、ぜひ本編ものぞいてみてね