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ドリンクバー

 ボクは外見が古びたファミリーレストランのサイデリヤンに入った。メニュー表を見て、店員を呼びイカスミパスタのドリンクバーセットに指をさした。ドリンクバーのマシンに向かい、コップを置き、オレンジジュースを押した。テーブルに戻り、オレンジジュースを飲んだ。この果実の栄養を、何らかの意味があると思い飲むから心地良い。今度はジンジャーエールを飲んだ。炭酸が強く、舌から唇までシュワピリついた感触がした。ポニーテールの5人組が楽しそうに大声で談笑している。彼女達に誘発され、メロンソーダを飲んだ。やっぱメロンソーダはしゅわすぱなレトロな味だった。それと同時に、ボクはスマホを片手に調べ物をしている。


神奈子「なに? 野菜や果物をたくさん摂ると創造性がアップする!?」


 それを知ったボクは、野菜ジュースを飲んだ。なんだ、今日は薄味じゃないか。落胆しながらもわずかな美味しさを逃さないのがドリンクバーの楽しみなんだよね。二杯目はさらに薄かった。もはや水じゃないか。


 糖分の摂りすぎは眠気を誘うけど、今回はあえて、その味を思い出に残すべく、全種類を飲むことにした。


 紫の果実十パーセントのブドウジュースをゴクリと飲んだ。濃厚な味わいだった。Quurerの白ブドウジュースを飲んだ。相変わらずイクーと来る甘さでたまらない。烏龍茶を飲んだ。スラスラと舌を通る渋みと爽やかさがあって美味しい。果実十パーセントのオレンジジュースをゴクゴクゴクっと飲むと、口の中が、砂糖とオレンジの甘みがベストマッチで美味しい。


 サイデリヤンのお湯は、暑過ぎず、緩すぎる、丁度いい飲みごたえがある。それで飲むお茶は、ああ、心地良い。


 「三杯目の正直」と、野菜ジュースを飲むと、舌がくるくるとするほど果実が美味しい。


 五杯目のお湯を注ごうと、コーヒーの出口にコップを置いてしまった。ミスりあわててお湯を注ぎなおしたら、やや少なめだった。これでアップルティーを飲むと、さぞ濃い目になるだろう。しかし飲んでみると、味は想像していたよりも渋みがなく、飲みやすかった。ボクの舌がおかしいだけなのだろうか?


 ファミレスって人々の物語が深いんだなぁ。なんか感慨深いなぁ。

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