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こんな俺をキミは本気で愛してくれると言うけど? 俺にはその権利がないと知っている!

作者: 七瀬






こんな俺をキミは本気で愛してくれると言うけど、、、? 

俺にはその権利がないと知っている!




ある日、俺と仲良くしてくれている女性ひとが俺にこう言った!

“貴方を本気で私は愛している。”


正直! 彼女のその言葉に俺は驚いたのと、俺には人を愛する権利が

ないと俺自身がよく知っている!



・・・お、俺は?

俺が10代の時だった、ひょんな事から俺は事件に巻きこまれ、

一人の男性ひとを殺してしまった。

その男性ひとの彼女だったのか? 1人の女性ひと

追いかけ回していて、女性ひとが俺を見て、“助けて” と言ったから、

俺はその女性ひとを庇う事に決めた!



『やめろ! 女性が嫌がってるだろう!』

『はぁ!? なんだ、オマエ! いいからその女ををこっちによこせ!』

『イ、イヤ! 助けて!』

『黙ってオレに着いて来い!』

『・・・や、やめて! 助けて、お願い!』

『ヤメロ! 彼女の手を放せ!』

『ガキは引っ込んでろ!』

【ドーン】

『・・・お、お願い、助けて!』

『ヤメロって言ってんだろう!』




・・・俺は落ちていた棒をこの男性の頭めがけて打ちつけた!

力一杯! 振りかざした棒が男性の頭に当たり、男性はそのまま倒れる。

俺は頭が真っ白になりながらも、彼女の手を掴んでそのまま逃げた!




でも? 1時間も絶たないうちに、俺と彼女は警察に捕まって、、、。

彼女は俺がやったと警察に正直に答えたらしい。

俺も素直に、俺がやったと警察にはそう答えた。



男性は直ぐに救急車に運ばれたが、頭の打ち所が悪く救急車の中で

亡くなったらしい。

俺はこの時、“人を殺した、殺人犯になる!”

でも? “未成年だった事もあり、俺は更生施設に入り、名前も何も明かされる

事無く、更生施設を出た後は、ひっそりと一人で生活していた。”

その女性とも、あれから一度も会っていない!

でも? 俺が人を殺した事で、家族はバラバラになる事になった。

家族は俺が人を殺した後、住み慣れた街を捨て、別の場所で暮らす事になり、

父親は小さな町工場で働き始め、母親は近所のスーパーでパートの仕事を......。

妹は中学を卒業後、一人暮らしをはじめる為に都会で暮らし始める。

家族が何故? バラバラになったのかは全て俺のせいだった!

俺の住む街で、俺が人を殺した事が噂になり、“家族がこの街で住めなくなった

からだ!”



『テレビでは、少年Aと書かれていたけど? 絶対に古田さんトコロの息子よ!』

『名前は書いてなかったけど? 住んでる場所の住所は出たしね!』

『でも、まさか? 古田さんトコロの息子が人殺しなんて!』

『あんなに優しそうなのに、“人は見た目じゃないのかも!”』

『そうそう! 挨拶もちゃんとしてくれるし!』

『凄くいい子かと思っていたのに、本当に残念だわ!』





噂話が、どんどん広がり俺の家族はこの住み慣れた街を出るしかなかった。

“全て俺が悪い!”

俺が助けた女性は? あれから一度も俺は会っていない。

何のために助けたのか? あの時、助けなければ良かったのか?

今でも、その時の事を俺はよく考えるんだ!

あの時の俺の判断は、“本当に正しいかったのかと......。”






 *






・・・あれから10年!

俺は更生施設を出た後、家族の元へは帰らず一人暮らしを始める。

俺の両親は、何度も俺に会いに更生施設まで来てくれていたのだが。

俺は更生施設を出た後は、両親とはもう会わないと決めていた!

俺のせいで家族を巻き込んでしまったから、これ以上はもう迷惑を

かけたくない!

妹には、“たった一度だけ、俺から妹に会いに行った事がある!”

でもそれ以来、俺は妹とは会っていない。

俺が更生施設を出た後、妹に会った時に俺が妹から言われた言葉が、

“もうお兄ちゃんは罪を償ったんだよ、もう自分を許してあげたら?”

俺の罪は、“決して消えない!”

人を殺した事は消せない罪だ!

俺は死ぬまでその罪を背負っていかなければいけない。

だから俺は死ぬまで一生! 一人で生きていこうと心に決めている!







 *





でも? そんな時に俺と仲良くしたいと言ってくれた女性ひと

出会う!

彼女は凄く俺に優しくしてくれた。

俺はそれが凄く辛かった。

そして遂に、“決して言われてはいけない言葉を彼女が俺に言ってくれたが、

俺はその言葉を受け止める事は出来なかった。”

“俺は人殺しだ! 殺人犯だ!”

そんな男が、幸せになってはいけない!

こんな素敵な女性ひとを好きになってもいけない!

彼女には、俺なんかより数倍! ステキな男性ひとと幸せになってほしい!

俺に彼女を幸せにする権利がないんだ。

“頼む! 俺の事は忘れてくれないか?”

全てはキミの為に、俺はこの街をこっそり離れるよ。

キミには幸せになってほしいから、俺はそうするしかなかったんだ。


最後まで読んでいただいてありがとうございます。

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