#2 何これ…。
店に入ると、いつも通り店内にはゲームのパッケージがずらりと並んでいる。玲沙は見慣れた光景に少しホッとしながら、カウンターの方に目をやると、見慣れた店員がこちらに手を振っていた。
「お、玲沙ちゃん。また来たんだ。どうせ次のゲーム探しだろ?」
その店員は玲沙がいつも探しているものをよく理解していた。彼女は軽く笑って、肩をすくめた。
「うん、まあね。いい感じの新作ある?」
店員は少し考え込むようにしてから、突然ニヤリと笑った。
「実は、最近入ったばかりの新作があるんだよ。フルダイブ型のVRゲームなんだけど、これがまたすごいんだ。完全没入型ってやつで、世界の隅々まで探索できるMMORPGだよ。その名も『BEGINNING・WORLD』。」
「ふーん、フルダイブねぇ…それで、どんな感じなの?」
玲沙は興味を持ちつつ、少し懐疑的な様子で店員を見た。
「なんでも、今までのVRとは全然違うらしいよ。現実と区別がつかないくらいのリアルな映像と、プレイヤーの五感に直接働きかけるシステムを使ってるってさ。プレイヤーの選択次第で、物語の結末も変わるらしい。」
店員は少し興奮した様子で説明を続けた。玲沙はその話を聞いて、ふと胸が高鳴るのを感じた。
「それって…値段は?」
「まぁ、ちょっと高いけど、玲沙ちゃんには特別価格で出してもいいよ。常連さんだしね。」
「へぇ、それはありがたい。でも、ほんとに面白いのかな…」
「試してみなきゃ分からないだろ?はい、これ。玲沙ちゃんのために予約しておいたんだよ。どうせ気に入るだろうと思ってさ。」
店員がニヤリと笑って、カウンターの下からその新作ゲームとVRセットを取り出した。玲沙はしばらくその箱を見つめていたが、やがて小さく笑って言った。
「わかったよ、やってみる。」
店員が彼女に箱を手渡すと、玲沙はその重さを感じながらカウンターにお金を置いた。
「ありがとう。早速家に帰って試してみるよ。」
「うん、感想聞かせてくれよ!」
玲沙は軽く手を振って店を後にした。家に帰る途中、彼女の心は期待と興奮でいっぱいだった。フルダイブ型VRなんて、初めての体験だ。現実から完全に切り離されて、全く別の世界に飛び込む感覚。これまでのゲームとは全く違う何かが待っている気がしてならなかった。
家に戻ると、玲沙は急いでそのゲームセットを開封し、ヘッドセットを装着した。まず画面に映し出されたのは、簡素な会社ロゴと注意書き。
【これはフルダイブ型VRゲームです。ゲームを始める前に用意が必要です。】
・水分、栄養の補給をしておくこと
・トイレを済ませておくこと
準備OK?
そこに書いてあったことをすべて終わらせ、OKを押すと。
【ゲームを開始します。次のことをしてください。】
・広いベットの上にあおむけで寝転がる。
・2時間ごとに休憩ができます。目を休めてください。
30のカウントが始まる。
そして。
3…2…1…0。
次の瞬間、目の前の視界が一転し、暗闇が広がった。息をのむような静寂が続く中、心臓の鼓動だけが自分の耳に響いている。
すると、目の前に小さな光が現れ、その光が次第に大きくなり、玲沙の視界を覆い尽くしていく。光に包まれると同時に、周囲には柔らかい音楽が流れ始めた。それは勇ましくもあり、どこか懐かしさを感じさせるメロディーだった。
やがて、光が少しずつ薄れていくと、目の前に美麗な映像が広がった。広大な草原と、遠くに見える山々。そして、天高くそびえ立つ壮大な城。その全てが目の前に現れ、まるで夢の中にいるような錯覚に陥った。
「これが…オープニングか…」
画面の中央に、金色の文字でタイトルが浮かび上がる。
『BEGINNING・WORLD』
タイトルが表示されると、画面はゆっくりと暗転し、玲沙は次に進むための選択肢を示される。
【プロローグを開始します。】
開始/スキップ
玲沙は選択肢を確認し、深呼吸してから「開始」を選んだ。すると、画面がまた明るくなり、語り手の穏やかな声が響き渡った。
「かつて、この世界には繁栄を極めた文明が存在していた。その文明は、技術を発展させ、世界を支配するほどの力を誇っていた。しかし、その栄光は一夜にして消え去った…」
「何が起きたのか、誰も知らない。ただ、空に浮かんでいたはずの都市が、翌朝には地に堕ち、廃墟と化した。広がる大地は荒れ果てた。生き残った人々はわずかで、彼らは滅びの理由を知ることなく、混乱と恐怖の中で生き延びた。」
「しかし、希望は失われていなかった。かつての技術を駆使し、生き残った者たちは新たな運命を切り開くため、文明の遺産を使って別の惑星へと移住することを決断した」
「彼らは新たな星を『ノヴァ・ガイア』と名付け、そこに新たな文明を築こうとした。しかし、彼らが到達した新天地は、かつての技術を使うことを許さない厳しい環境だった。高度な技術は機能を失い、人々は再び原始的な生活に逆戻りするしかなかった」
「それでも、生き残った人々は絶望せず、困難に立ち向かった。そして、ノヴァ・ガイアの地で新たに見出されたのが、『魔法』という力だった。失われた技術の代わりに、人々はこの未知の力を使い、再び文明を築き上げた」
「魔法はノヴァ・ガイアの自然と密接に結びついており、古の技術が使えなくなった代わりに、人々は魔法を通じて新たな力を手に入れた。彼らはこの力を使い、都市を築き、生活を営み、そして再び繁栄を目指したのだ」
「この物語は『神代』と呼ばれ、後に聖書に記された。失われた技術と、新たに見出された魔法の力。その二つの力が交錯し、ノヴァ・ガイアの歴史を紡いでいくことになる」
「そして今、あなたはこのノヴァ・ガイアの地で、かつての栄光を取り戻すのか、それとも新たな道を切り開くのか。その選択が、未来を決めるだろう」
プロローグが終わると、画面に次のメッセージが表示された。
【冒険を始める準備はできましたか?】
玲沙は深呼吸し、心の中で「はい」と答えながら、「YES」のボタンを選択した。目の前の景色が再び変わり、キャラクター生成の画面が現れた。
「ん?あれ、先にキャラメイクとかじゃなくて、ジョブとかも選べるのか…」
玲沙は画面を見つめ、軽く首をかしげながらつぶやいた。どうやらこのゲーム、出身地や職業、そしてキャラクターの生まれや境遇によって、ステータスや物語の進行が大きく変わる仕組みのようだ。
「んー、じゃあ先にそっちから決めちゃおうかな」
玲沙は画面をスクロールしていくと、無数の職業が表示された。彼女は目を細めて驚きながらも、興味津々で職業リストを見始めた。
「わっ…スクロールで何秒もかかるって、どんだけ種類あるの⁉…」
リストには、「神代の騎士」や「神秘の技術師」など、普通のRPGでは見かけないような特別な職業がずらりと並んでいた。彼女は、各職業に独自の武器や能力があることに気づき、目を輝かせた。
「うわぁ…職業一つ一つがこんなに違うんだ。全部木の棒で始めさせて、後で武器選ばせるっていうのも悪くないけど、こういう細かいこだわりがいいよね!」
玲沙はそう言って、リストの中から自分に合いそうな職業を探し始めた。
「んー、まずは出身地から決めようかな」
次に表示されたのは出身地の選択画面。ここでも独特の選択肢が並び、それぞれが特定のステータス補正やスキルに影響を与えるようだ。
天空の都市『エルシオン』: 神代の技術が眠る古代都市の出身。知力と魔力が高いが、耐久力が低め。
忘れられた遺跡『ルーンヴェイル』: 失われた魔法技術を復元する者たちの住処。魔法スキルが強化されるが、体力が減少。
影の森『シルヴァリス』: 森の奥深くで、古の精霊と共に育った者たち。敏捷性が高く、隠密行動が得意。
廃墟と化した都『アンティークロウ』: 神代の機械技術が未だに稼働する廃墟の街。技術系のスキルが強化されるが、魔法耐性が低い。
玲沙はそれぞれの出身地を見比べながら、慎重に選択肢を検討した。
「どれもすごく魅力的だけど…神代の技術って面白そうかも!」
そう言いながら、彼女は『アンティークロウ』を選択した。神代の技術を操れる出身地であり、機械と魔法を融合させた特殊な能力を持つ可能性がある。
「さて、次は職業だね…」
次に進むと、職業の選択画面が表示された。玲沙は職業リストを眺め、どの職業が自分の出身地に合っているかを考え始めた。リストの中で彼女の目に留まったのは、「神秘の技術師」だった。この職業は、神代の機械と魔法を組み合わせて強力な装置を作り出すことができるという。
「これだ!これなら、アンティークロウ出身の設定にもピッタリだし、面白そう!」
決心がついた玲沙は、「神秘の技術師」を選択し、次のステータスとスキルポイントの割り振り画面に進んだ。
玲沙は出身地と職業を決定し、次に進むと新たな選択肢が現れた。それは、キャラクターの生まれや境遇に関する設定だった。
「お、生まれとか境遇も決められるんだ」
玲沙は画面に表示された選択肢を興味深く見つめた。選択肢には、様々なバックグラウンドがあり、それぞれに特定のステータス補正やスキルが付与されていた。
『平凡な生まれ』:ただただ平凡な一家の生まれ。すべてにおいて平均的なステータス。
『高貴な家系』: 神代の血を引く貴族の家系に生まれる。高い知力と社交スキルを持つが、戦闘系のスキルが低め。
『孤児院育ち』: 親を亡くし、孤児院で育つ。素早さと隠密スキルが高いが、社会的な影響力が低い。
『錬金術師の徒弟』: 古代の技術を学ぶために、錬金術師に師事して育った。技術スキルと魔力が高いが、体力が弱い。
『放浪者』: 生まれた場所を捨て、各地を旅してきた。冒険スキルと生存力が高いが、社交スキルが低い。
『戦場の生き残り』: 戦場で育ち、生き延びることに特化した過酷な人生を送る。高い耐久力と戦闘スキルを持つが、精神的に不安定。
『神殿の奉仕者』: 神殿で育ち、古の教えを学んできた。高い精神力と魔力を持つが、肉体的には脆弱。
『呪われた生まれ』: 特殊な力を持つが、それに伴うリスクも大きい。高い魔力と特別なスキルを持つが、常に呪いの影響を受ける。
『隠れ里の民』: 外の世界から隔離された里で育つ。自然と調和した生活を送ってきたため、隠密行動と自然魔法に優れるが、都市での社交スキルが低い。
玲沙はそれぞれの選択肢を見比べながら、慎重に考えた。
「どれも魅力的だけど…放浪者って自由でかっこいいかも」
玲沙は**『放浪者』**を選択しようとしたが、ふと、まだ画面のスクロールに余裕があることに築いた。
画面をさらにスクロールすると、一瞬空白が続き、選択肢が終わったかと思われた。
「ん?これで終わり?」
玲沙は少し首をかしげたが、さらにスクロールを続けると、突然もう一つの選択肢が画面の端にポツンと表示された。
『禁忌の遺産』
「え…何これ?」
興味を引かれた玲沙は、詳細を見るためにその選択肢にカーソルを合わせた。選択肢には、短い説明文が表示された。
【神代の技術を直接継承した特異な存在。圧倒的な力を持つが、その力には代償が伴う】
「超補正…でもリスクも大きそう…」
玲沙は一瞬迷ったが、好奇心が勝り、思い切ってこの隠し境遇を選んだ。
「これにしちゃおう!」
選択肢を確定すると、画面に表示されたステータスが一気に変わり、知力と魔力、技術スキルが飛躍的に向上した。だが同時に、体力と精神力が低下し、一定のリスクを抱える設定が適用された。
【キャラクター基本情報】
出身地: アンティークロウ
職業: 神秘の技術師
境遇: 禁忌の遺産
ステータス概要
基本ステータス:
STR(筋力): 10(平均値)
DEX(器用さ): 15(高め)
INT(知力): 25(非常に高い)
VIT(体力): 8(低め)
AGI(敏捷性): 12(平均より少し高い)
WIS(精神力): 10(平均値)
CHA(魅力): 7(低め)
LUK(幸運): 10(平均値)
禁忌の遺産によるバフ:
INT(知力): +1200
MAG(魔力): +1500
TECH(技術スキル): +800
LUK(幸運): +500(戦闘時の躱し、パリィ成功率、ドロップ率、取得経験値ボーナス+180%、クエスト報酬の品質に絶大な影響)
HP: -75%(禁忌の代償として、体力が極端に減少)
MP(魔力ポイント): +500%
最終ステータス:
STR: 10
DEX: 15
INT: 1225
VIT: 8
AGI: 12
WIS: 10
CHA: 7
LUK: 510
MAG: 1500
TECH: 815
HP: -75%
MP: +500%
スキルポイント概要
スキルポイント総計: 150ポイント(禁忌の遺産による増幅)
スキルポイントは、出身地、職業、境遇によって各カテゴリーに自動的に割り振られています。
スキルカテゴリとポイント配分:
戦闘スキル(Combat Skills): 25ポイント
・近接戦闘: 10ポイント
・遠距離攻撃: 10ポイント
・防御: 5ポイント
魔法スキル(Magic Skills): 90ポイント
・エレメンタル魔法: 30ポイント
・アーケイン魔法: 45ポイント
・回復魔法: 15ポイント
技術スキル(Tech Skills): 35ポイント
・エンジニアリング: 20ポイント
・アークテクノロジー: 10ポイント
・錬金術: 5ポイント
追加スキル:
古代技術解析(Ancient Tech Deciphering): 自動付与(禁忌の遺産)
魔法装置作成(Arcane Device Creation): 自動付与(アンティークロウ出身)
幸運(Luck)の効果
戦闘時の躱し(Dodge): 通常よりも成功率が90%上昇。ほぼすべての攻撃を回避できる。
パリィ(Parry): パリィ成功率が100%上昇。タイミングがシビアな攻撃でも、完璧に防御可能。
ドロップ率: 敵を倒した際のレアドロップ率が100%上昇。貴重なアイテムが確実に得られる。
クエスト報酬: クエスト完了時の報酬が高品質になる確率が120%上昇。追加ボーナスが必ず得られる。
「えっ…?!」
表示された数値は、通常のキャラクターでは考えられないような桁違いのものだった。知力(INT)は一気に1000を超え、魔力(MAG)も圧倒的な1500に達していた。
「こんな…バグってるんじゃないの…?」
驚愕しながらも、彼女はステータスをじっと見つめ続けた。技術スキル(TECH)も異常なまでに高くなっており、さらに幸運(LUK)は通常のキャラクターのはるか上を行く500という数値に跳ね上がっていた。
「すごすぎる…でも、HPが…!」
玲沙は、体力(VIT)とHPが大幅に減少していることに気づき、冷や汗をかいた。HPが75%も削られ、ほんの少しの攻撃でも致命傷になりかねない状況だ。
「リスクも凄いけど…これ、もしかして私、超強くなれるんじゃ…?」
玲沙はその圧倒的な補正に驚きながらも、心の中でわずかに興奮を感じ始めていた。禁忌の遺産がもたらす膨大な力と、それに伴うリスク。そのバランスの中で、彼女は新たな冒険に踏み出す決意を固めた。
「これで…決まりだね!」
玲沙は自信を持って「確定」のボタンを押した。
画面が暗転し、次に映し出されたのはキャラクターの外見をカスタマイズする画面だった。
「よし、次は見た目ね」
玲沙は画面に浮かび上がるキャラクターのシルエットを見つめながら、楽しそうにカスタマイズを始めた。まずは性別の選択。玲沙は迷わず女性を選び、シルエットが女性らしい輪郭に変わるのを確認した。
「女の子らしく、可愛い感じにしようかな」
次に髪型や髪色、目の形や色を選ぶ画面に進む。玲沙は、自分の好きなスタイルを思い浮かべながら、慎重に選んでいった。
「髪型は…やっぱりふんわりしたロングヘアがいいな。色は少し明るめのブラウンにしてみよう」
玲沙はふんわりとしたロングヘアを選び、髪色を優しいブラウンに設定した。次に、目の形と色を決める番だ。
「目は大きくて少し優しい感じにしよう。色は…そうだな、ブラウンがいいかな」
玲沙は大きめの瞳を設定し、目の色を穏やかなブラウンに変更した。キャラクターの顔が次第に柔らかく可愛らしい印象になっていくのを見て、玲沙は満足げに微笑んだ。
「次は、肌の色と体型か…」
玲沙は肌の色を明るめの色に設定し、体型は女性らしい丸みを帯びたシルエットに調整した。全体的に柔らかく、親しみやすい印象を持たせるように仕上げた。
「これでいい感じかも」
玲沙はキャラクターを一通り見回し、細かなディテールまでチェックした。最後に、アクセサリーや衣装を選ぶ画面が表示された。
「アクセサリーは…あ、これいいかも!」
画面にはシンプルで可愛いアクセサリーが並んでいた。玲沙は、小さな動物モチーフのイヤリングを選び、それに合わせて、ブラウンとクリーム色を基調とした柔らかいデザインの衣装を選んだ。衣装には、ふんわりとしたフード付きのケープがあり、そのデザインがどこかレッサーパンダを思わせるものだった。
「うん、これならちょっとレッサーパンダっぽいかも」
玲沙は軽くレッサーパンダをイメージした要素を取り入れたキャラクターを仕上げ、最終確認画面に進んだ。キャラクターが360度回転し、あらゆる角度から確認できるようになっている。玲沙はその姿を見つめ、満足げに頷いた。
「これで、決まりだね!」
すべてのカスタマイズを終えた玲沙は、深呼吸をして「確定」のボタンを押した。画面がゆっくりと暗転し、次に現れたのは…
【冒険が始まります。名前を十文字以内で決めてください。】
_ _ _ _ _ _ _ _ _ _
彼女はゲームをするときのネームをいつも一つに決めている。
れ っ さ ー _ _ _ _ _ _
【これでよろしいですか?】
れっさー:Lv.5(禁忌の遺産によるレベル増幅効果)
出身地: アンティークロウ
職業: 神秘の技術師
境遇: 禁忌の遺産
(出身地と職業、生まれの境遇は他プレイヤーには隠されます。)
HP:80
MP:15000
ステータス概要
基本ステータス:
STR(筋力): 10(平均値)
DEX(器用さ): 15(高め)
INT(知力): 25(非常に高い)
VIT(体力): 8(低め)
AGI(敏捷性): 12(平均より少し高い)
WIS(精神力): 10(平均値)
CHA(魅力): 7(低め)
LUK(幸運): 10(平均値)
禁忌の遺産によるバフ:
INT(知力): +1200
MAG(魔力): +1500
TECH(技術スキル): +800
LUC(幸運): +500(戦闘時の躱し、パリィ成功率、ドロップ率、取得経験値ボーナス+180%、クエスト報酬の品質に絶大な影響)
HP: -75%(禁忌の代償として、体力が極端に減少)
MP(魔力ポイント): +300%
スキルポイント概要
スキルポイント総計: 150ポイント(禁忌の遺産による増幅)
スキルポイントは、出身地、職業、境遇によって各カテゴリーに自動的に割り振られています。
スキルカテゴリとポイント配分:
戦闘スキル(Combat Skills): 25ポイント
・近接戦闘: 10ポイント
・遠距離攻撃: 10ポイント
・防御: 5ポイント
魔法スキル(Magic Skills): 90ポイント
・エレメンタル魔法: 30ポイント
・アーケイン魔法: 45ポイント
・回復魔法: 15ポイント
技術スキル(Tech Skills): 35ポイント
・エンジニアリング: 20ポイント
・アークテクノロジー: 10ポイント
・錬金術: 5ポイント
追加スキル:
古代技術解析(Ancient Tech Deciphering): 自動付与(禁忌の遺産)
魔法装置作成(Arcane Device Creation): 自動付与(アンティークロウ出身)
幸運(Luck)の効果
戦闘時の躱し(Dodge): 通常よりも成功率が90%上昇。ほぼすべての攻撃を回避できる。
パリィ(Parry): パリィ成功率が100%上昇。タイミングがシビアな攻撃でも、完璧に防御可能。
ドロップ率: 敵を倒した際のレアドロップ率が100%上昇。貴重なアイテムが確実に得られる。
クエスト報酬: クエスト完了時の報酬が高品質になる確率が120%上昇。追加ボーナスが必ず得られる。
最終ステータス:
れっさー Lv.5
HP: 20
MP: 60000
STR: 10
DEX: 15
INT: 1225
VIT: 8
AGI: 12
WIS: 10
CHA: 7
LUC: 510
MAG: 1500
TECH: 815
スキルカテゴリとポイント配分:
戦闘スキル(Combat Skills): 25ポイント
・近接戦闘: 10ポイント
・遠距離攻撃: 10ポイント
・防御: 5ポイント
魔法スキル(Magic Skills): 90ポイント
・エレメンタル魔法: 30ポイント
・アーケイン魔法: 45ポイント
・回復魔法: 15ポイント
技術スキル(Tech Skills): 35ポイント
・エンジニアリング: 20ポイント
・アークテクノロジー: 10ポイント
・錬金術: 5ポイント
追加スキル:
古代技術解析(Ancient Tech Deciphering): 自動付与(禁忌の遺産)
古代の技術や謎めいた装置を解読できる能力を持っている。
魔法装置作成(Arcane Device Creation): 自動付与(アンティークロウ出身)
魔法のアイテムや装置を作成できる。
幸運の目 (Lucky Shot):自動付与(幸運、禁忌の遺産)
このスキルは戦闘中に発動することができる。攻撃が通常よりも高い確率で命中するか、クリティカルヒットを与えることができる。
幸運の回避 (Fortunate Evasion):自動付与(幸運、禁忌の遺産)
戦闘時に敵の攻撃を回避するスキル。通常よりも高い成功率で攻撃をかわすことができる。
幸運の探求 (Luck’s Discovery):自動付与(幸運、禁忌の遺産)
このスキルは探索や冒険に役立つ。幸運の効果を活かして、少しずつ隠された宝物や秘密の場所を見つけていくことに補正がかかる。
幸運の交渉 (Fortunate Negotiation):自動付与(幸運、禁忌の遺産)
交渉や対話において役立つスキル。
幸運の逆転 (Fortunate Reversal):自動付与(幸運、禁忌の遺産)
このスキルは絶望的な状況で発動できる。幸運の効果により、敵の攻撃などを逆転させることができるかもしれない。
幸運の仲間 (Lucky Companion):自動付与(幸運、禁忌の遺産)
このスキルは仲間にも適用されます。仲間も幸運の恩恵を受け、戦闘や探索で役立つ特性を持つかもしれない。
幸運の選択 (Fortunate Choice):自動付与(幸運、禁忌の遺産)
幸運の効果により、彼女が選んだ道が予想外の利益をもたらすことがあるかもしれない。冒険の途中での選択肢やクエストの選択に影響を与える。
幸運(Luck)の効果
戦闘時の躱し(Dodge): 通常よりも成功率が90%上昇。ほぼすべての攻撃を回避できる。
パリィ(Parry): パリィ成功率が100%上昇。タイミングがシビアな攻撃でも、完璧に防御可能。
ドロップ率: 敵を倒した際のレアドロップ率が100%上昇。貴重なアイテムが確実に得られる。
クエスト報酬: クエスト完了時の報酬が高品質になる確率が120%上昇。追加ボーナスが必ず得られる。
【この設定でゲームを始めます。いいですか?】
「Yes!」
彼女の視界が一転した。次の瞬間、彼女は茂みの中に立っていた。木々が生い茂る深い森で、木漏れ日が柔らかく地面を照らしている。鳥のさえずりがどこからか聞こえ、風が木の葉を揺らしていた。空気はひんやりとしていて、どこか落ち着く雰囲気だ。
「ここがスタート地点か…」
れっさーは周囲を見渡し、少しだけ緊張しながらも、自然の美しさに感心した。森の奥にはいくつもの道が分かれており、それぞれがどこかへ続いているようだった。
「まずは町を探さないと…」
彼女は地図を確認すると、すぐ近くに「グレイム」という町があることがわかった。そこそこ大きい町で、商人や冒険者が集まる場所だのようだ。
「じゃあ、まずはその町に行ってみようかな」
れっさーは決意を固め、森の中を歩き始めた。
れっさーが森の中を歩き始めてからしばらくすると、周囲の雰囲気が少し変わってきた。木々の影が深くなり、風の音が不気味に響く。突然、茂みの奥から低いうなり声が聞こえた。
「えっ、何…?」
れっさーが身構えると、茂みの中から3匹の狼が姿を現した。彼女に向かって鋭い牙を剥き出しにして唸り声をあげている。
「やばっ…初戦闘ってやつね!」
狼たちは一瞬にして距離を詰め、鋭い爪でれっさーに飛びかかろうとした。しかし、彼女は咄嗟に魔法の力を感じ取り、素早く詠唱を始めた。
「エレメンタル・ブラスト!」
彼女の手から放たれたエレメンタルエネルギーが、光の弾となって前方に飛び、狼たちに直撃した。一瞬の閃光が周囲を照らし、狼たちは悲鳴をあげて後退した。
「よし、魔法はちゃんと効くみたい!」
れっさーは素早く距離を取りつつ、次の呪文を準備した。だが、狼たちはすぐに態勢を立て直し、再び襲いかかってくる。彼女は狼の動きを見極め、次の一手を決断する。
「今度はこれで…エアリアル・シールド!」
風の魔法が彼女を包み込み、見えない盾を作り出した。狼の一匹がそのまま突進してきたが、シールドに弾かれ、バランスを崩して転倒した。
「チャンス!」
れっさーは手を前に突き出し、再びエレメンタル・ブラストを発動。狙いを定めて放たれた光の弾が、転倒した狼を直撃し、これを仕留めた。
残った2匹の狼が彼女を取り囲むように移動する。れっさーは冷静に彼らの動きを観察しながら、次の行動を考えた。
「ここは一気に片付けるしかない…!」
彼女は魔力を集中させ、強力なアーケイン魔法を発動させた。
「アーケイン・フレア!」
彼女の周囲に魔法陣が展開され、そこから猛烈な火炎が吹き上がった。火の渦が狼たちを飲み込み、彼らは一瞬で灰と化した。
「ふぅ…なんとか勝てた」
れっさーは額に汗を浮かべながらも、勝利に満足していた。初めての戦闘で無事に勝利を収めたことが、彼女に自信を与えた。
「この調子でいけば、何とか町にたどり着けそうね。」
彼女は再び歩き出し、さらに森の奥へと進んでいく。しかし、進むごとに、次々と新たな敵が姿を現した。
次に現れたのは、大きなムカデのようなモンスターだ。その毒々しい体は光を反射し、森の中で異様な存在感を放っている。
「また来たか…でも、負けない!」
れっさーはすぐに魔法の準備を始めたが、ムカデの動きは予想以上に素早く、彼女に向かって一気に襲いかかってきた。鋭い牙が迫るが、彼女は冷静に対処した。
「このスピードなら…回避!」
彼女は素早く横に飛び退き、ムカデの攻撃をかわした。次の瞬間、彼女は反撃の準備に入る。
「ライトニング・ボルト!」
電撃がムカデに直撃し、その体が一瞬で痙攣した。ムカデは動きを止め、そのまま地面に倒れ込んだ。
「これで…終わり!」
と、再び茂みの中から物音が聞こえた。今度は鋭い金属音が混じっている。
「また何かいるみたいね…」
彼女がその音の方に目を向けると、森の陰から現れたのは、ボロボロの鎧をまとい、錆びた剣を手にした骸骨兵士たちだった。骸骨の目が赤く光り、不気味な気配を放ちながら彼女に向かって近づいてくる。
「骸骨兵士か…今度は武器持ちね。でも、幸運スキルがあるし、きっと何かいいものが手に入るかも!」
れっさーはすぐに戦闘態勢に入り、幸運の力を意識しながら魔法を準備した。骸骨兵士たちは数が多いものの、動きは鈍く、戦闘経験を積んだ彼女にとっては大きな脅威ではなかった。
「まずは、数を減らさなきゃ。ファイアボール!」
彼女の手から放たれた火球が骸骨兵士たちの中心に飛び込み、爆発を引き起こした。数体の骸骨が一瞬で焼き尽くされ、残りの兵士たちがひるんだ。
「よし、次は…ライトニング・チェイン!」
電撃が骸骨兵士たちを次々に伝い、バチバチと音を立てながら彼らを攻撃した。骨が砕け散る音が響き渡り、敵の数がさらに減っていく。
しかし、残った兵士たちは依然として彼女に向かってくる。彼らは錆びた剣を振り回しながら、執拗に攻撃を繰り返す。
「こんな攻撃、避けられる!」
れっさーは軽快にステップを踏んで、骸骨兵士の剣を次々にかわしていった。幸運のスキルが発動し、彼女の回避率が格段に高まっていた。
「さあ、終わりにしよう!」
彼女は最後の一撃として、強力な魔法を発動させた。
「アーケイン・ストライク!」
彼女の手から放たれた光の刃が、残った骸骨兵士たちを一掃した。全ての敵が消滅すると、辺りに静寂が戻った。
「これで全部かな…?」
れっさーが周囲を確認すると、骸骨兵士たちが消えた場所に何か光るものが落ちているのを見つけた。彼女はそれに近づき、幸運のスキルによるドロップ品であることに気づいた。
「やっぱり、何か落としてる!」
彼女が拾い上げたのは、古びた銀の指輪と、奇妙な形をした魔法のペンダントだった。
【アイテムを手に入れました!】
古びた銀の指輪:一見すると価値のないように見えるが、よく見ると微かな魔力を感じる。後に鍛冶屋や魔法商人に見せると、隠された力が解放されるかもしれない。
神秘のペンダント:魔力を増幅させる効果を持つが、特定の条件下でのみ効果を発揮する。装備すると魔力が+50されるが、夜間の戦闘で真価を発揮する。
「わあ、いきなりいいものゲットしちゃった!これ、もっと探索しがいがあるかも…!」
れっさーは嬉しそうにアイテムを手に取ったまま、しばらく眺めていた。そして、それらを大事にバッグにしまい込み、再びグレイムの町へ向かうために歩き始めた。
そのあと、出現度の低いキラーラビットの集団を討伐。貴重だと思われるヴォーパルダガーを3対(6本)手に入れた。
【ステータス】れっさーLv.22
HP:130
MP:60050
STR: 10
DEX: 15
INT: 1225
VIT: 52
AGI: 12
WIS: 10
CHA: 20
LUC: 550
MAG: 1500
TECH: 830
戦闘スキル(Combat Skills): 25ポイント
・近接戦闘: 10ポイント
・遠距離攻撃: 10ポイント
・防御: 5ポイント
魔法スキル(Magic Skills): 90ポイント
・エレメンタル魔法: 30ポイント
・アーケイン魔法: 45ポイント
・回復魔法: 15ポイント
技術スキル(Tech Skills): 35ポイント
・エンジニアリング: 20ポイント
・アークテクノロジー: 10ポイント
・錬金術: 5ポイント
スキル:
古代技術解析(Ancient Tech Deciphering)
魔法装置作成(Arcane Device Creation)
幸運の目 (Lucky Shot)
幸運の回避 (Fortunate Evasion)
幸運の探求 (Luck’s Discovery)
幸運の交渉 (Fortunate Negotiation)
幸運の逆転 (Fortunate Reversal)
幸運の仲間 (Lucky Companion)
幸運の選択 (Fortunate Choice)
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
道を進むにつれて、少しずつ町の雰囲気が近づいてくるのを感じた。時折、木々の間から町の建物が見え隠れし、道行く人々の声も聞こえてくる。
「ここが…グレイムか」
やがて、森を抜けると、そこには「グレイム」の町が広がっていた。石畳の道が整備され、大きな門が彼女を出迎える。門の向こうには、活気あふれる市場や冒険者ギルドが見え、商人や冒険者たちが忙しそうに行き交っていた。
「なんだか、ワクワクするな…」
れっさーはその光景を目の当たりにして、胸が高鳴るのを感じた。ここから、彼女の新たな冒険が本格的に始まるのだ。