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彼女は鈴蘭を食べた  作者: 月詠桔梗
19/19

22.(僕)

22(僕)


彼女は死んだ。鈴蘭を食べて。

彼女は僕の友人の恋人で、

僕の友人は彼女を愛していた。

彼女には家族がいた。

母と、姉と、弟。

母は姉妹を比較し続け

姉は彼女を憎み続け

弟は彼女を慕い続けた。

彼女には幼馴染もいた。

彼女の幼馴染は、彼女に「褒められる」を取られ続けた。

彼女の家の隣には老人が住んでいた。

老人は彼女の本質を見抜いていた。

彼女には父がいたが、幼い頃に出て行った。

父は彼女に鈴蘭は毒だと教えていた。

彼女は怖がりだった。

だから彼女は鈴蘭を食べた。

彼女のことを小説にしようと思っていたが

友人を崩し、落とし、泣かせてしまった。

さすがに僕も鬼ではないので、

小説はやめることにした。


僕の友人に、取材させてもらった方々に

再び幸せが訪れることを祈る。




最後までお読みいただき、ありがとうございます。

鈴蘭は食べないで下さい。

誰かの死を取材しないで下さい。


お読みいただいた皆様に幸せが訪れることを祈ります。

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