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地下鉄の脚
今回は創作怪談界隈では良くある(?)お話。
これは私が聞いた、ある女性が体験したお話である。
あるとき、その女性……仮にAさんとしよう……が地下鉄に乗っていたときのことである。
不運にも地下鉄の電車が停電により停車してしまった。
しかし、その電車は非常用バッテリーが搭載されており、ゆっくりではあるが駅に向けて走り出したそうだ。
そして、駅まであと数メートルというところでAさんは窓の外にあるモノを見てしまい悲鳴を上げてしまった。
Aさんの見たあるモノ、それは窓の外に見える血まみれのスカートと、そこから覗くこれまた血まみれの靴を履いていない二本の脚であった。
後から聞いた話だが、その地下鉄の駅では女性が犠牲になった人身事故が起こっており、その脚だけが未だに見つかっていないのだという。
このお話は完全な創作です。