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我が親友

びーんぽーん


モクモクとノートを書いていると、誰かが来たみたいだ。

っても、我が親友殿、萩野琴音だろうがな。

高等部からの外部入学なんて少数の中な上(たいがい、能力者は幼い頃から覚醒するし、覚醒・自覚してなくても、そういうのを見つける異能を持つ奴に発見されて、中等部までには入学する。高等部からなんて、特異事案扱い)、小中高合同の入学式当日夜な今、知り合いなんて琴音しかいないし。

いや、いるにはいるけど…部屋に訪ねてくるわけないし


「はいは~い、開いてるから入ってきたら?」


ガチャ

「もう、鍵はちゃんとしなきゃ駄目じゃない、きみ」


ため息をつきながら、苦笑する親友殿。

男性主人公の攻略キャラじゃなかったが、攻略したいと要望が多かったのも頷ける。

男は、意外に平凡な優しいお姉さん。好きだよね…私、女だけど


「ごめんごめん。次からは気を付けるよ。

で、どうしたの?」

自然な動作を装い、ノートを本棚にしまい琴音のいる部屋の入り口に振り替える。

「そろそろ食堂も空いてきた頃だから、夕飯に誘いに来たの。」

そう言われて時計を見ると7時を過ぎた頃。

小中高と揃う寮の食堂の利用時間としては、小中あたりが利用を終わっている頃だろう。

「おっ、いいね。お腹も空いてきてるし

行こ行こ♪」

「お腹、もう痛くないの?」

「あれは、ちょっと考え事してたら胃がキリキリしただけ。

問題なし」

心配そうにみる琴音に心の中で悶えながら、お腹を叩いて見せる。

琴音は、首を傾げながらクスクス笑ってくれた。


フと思う。

記憶をたどる限り、生まれてこのかた、私 六衡后(ろくひら きみ)はこういう性格だ。前世の記憶が戻った後ともなんの支障はないし、琴音に不信に思われることはない。

でも、ゲームの戦闘狂である六衡后はこんな性格だったのか?

設定しか知らない私には判断が出来ない。

もしも、違っているのなら…

それが、これからの生活、シナリオにどんな影響があるのか…



聞いてみるか…



「難しい顔してるね、きみ

大丈夫?」


「いまのところは、ね」


「そう。なら、まだ私は関わらないね」


琴音は、本当に大切な親友殿だ。

設定とか役目なんて関係ない。

彼女は、優しい。

そして、境界を見極めるのが上手い。

だからこそ、ゲームの六衡后も戦うことに狂っていながらも萩野琴音の側でだけは戦うことにを止めるくらい、親友が大好きだった。


あっ、后×琴音の百合サイト思い出しちゃった…

見てる分には良かったけど…本人になっちゃうとなあ~

六衡 (ゲーム)

戦闘狂 血に飢えた猫

不確定で現れる誰彼かまわず戦いを仕掛ける。

どんな状況だろうとお構い無し♪

幻獣と戦っていようが、シナリオの重要な場面でも、

退けることが出来ても回復が早く、時には鬼ごっこに発展する。

主人公と同じように、成長していくので、面倒臭い。


高等部一年F組 鈴蘭寮

能力:あらゆるものから銃器を生み出すことができる


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