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タガサイヲ・ナゲウルカ  作者: tbl
父さんとの約束
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1-8 魔力と治癒

 それからは黒石を介して火魔法や普通の風魔法を発動する訓練をした。意外にもこれまでに見つけたそれぞれの魔法の鼓動に、魔法を外で発動するための鼓動を加えた鼓動を作ることでその魔法は発動した。もっと複雑なものでないとダメかと考えていたが拍子抜けだった。


 黒石を介して魔法を発動する意味は無かったが、火魔法を自分の外で発動できるようになりたかった。自分の手の届かない範囲であっても火魔法が発動できれば罠のように使えないかと考えていたのだ。


 そのため、黒石からとは言え、自分の外で火魔法が発動できる鼓動が出来たことはとても価値があった。


(よし! ちょっと遠くにやってみよう!)


 1m程遠くで火魔法を発動してみたところ、自分の親指くらいの火が出た……気がした。1m程度であればあまり使い道は無い上、威力も弱いとなれば益々利用価値が無い。地面であっても強い魔力を同じ場所に重ねることはできなかったのだ。


それからは何とか強い魔力を重ねることができないかと苦心した。黒石は砕けてしまうので地面を媒介にするしかなかったが、良い結果は得られなかった。


 地面は黒石と違い朽ちることは無いが、自分の体から魔法を発動する時と同様に、意図せず魔法が暴発してしまう。何かヒントを得られれば良かったが、全く進歩は無かった。




 ――――――――――――


 それからも特に役立ちそうな発見のない日々が続いた。とりあえず自分の外で魔法を発動する訓練を続けていたが、相変わらず威力は弱く、使い勝手が悪かった。


 そんな中、役に立つかどうかわからない事なら一つ発見した。


 魔力を外に移した後、自分が移動してしまうとその後魔法はもう発動できない。逆もそうであり、手に持ち魔力を送った黒石を手から離すと、もう魔法は発動できない。少し動いた程度なら問題ないが、例えば歩きながら自分の外で魔法を発動するということはできなかった。


 また、手に持ったまま腕を振り回すのは問題なかった。発動できなかった魔法の魔力は、その場に残るため回収することは出来るが、移動した後再び同じ場所に戻ったとしても魔法は発動できなかった。


(黒石を投げつけて、そこで魔法発動できればまだ使えそうだったのになー)


 アドエルは何とか黒石を役立たせる事ができないかと考えていた。




 ――――――――――――


 その日もアドエルは黒石とにらめっこしていた。もっと大きな黒石を探そうか、でも仮に見つかったとしても強い魔力の発動を抑えることは出来ないだろう。どうすればよいのかと迷っていたその時であった。いつものように黒石から風魔法を発動している時に、魔法が発動した直後に黒石の中で小さな魔力の変化を感じた。


(ん……? 魔力が流れた?)


 それは非常に弱い魔力で、短く簡単な鼓動をしていた。その”微弱な魔力”はいつも魔法を発動した直後に発生しており、アドエルが意識的に流した魔力ではなかった。


 これまで魔法を発動することに注目していたため全く気が付かなかったが、魔法を発動した際には必ず発生していた。そしてその”微弱な魔力”は自分から魔法を発動したときにも発生しており、魔法発動後に魔力の中心から流れていた。


 しかし、自分の中で発生している魔力と黒石の中で発生している魔力とでは強さが違った。


(全然気が付かなかった……この弱っちい魔力は何だろう?)


 その”微弱な魔力”は魔法が発動した境界へと移動し、そこで消滅しているようだった。何かの魔法が発動したのだろうかとも考えたが、何が変化したのかは全く分からない。


 そして、その”微弱な魔力”は風魔法の時も火魔法の時でも同じであり、短く簡単な鼓動をしていた。


 黒石で魔法を発動した場合でも、黒石の中で流れる”微弱な魔力”はいつも同じものであった。何をしている魔力なのかは全く想像できなかったが、とりあえず”微弱な魔力”の鼓動を作り、体中を移動させてみる事にした。


 非常に簡単な鼓動であったため、すぐに鼓動は作ることが出来た。ただ、魔力の大きさを再現することは出来ず、自然に発生している魔力と比べると、何倍も大きな魔力となってしまった。


(まぁちょっとくらい違ってもいいだろ。鼓動はかなり似てるし)


 そしてその”微弱な魔力モドキ”を体中に移動させてみたが、その魔力は消滅することは無かった。それであれば自分で魔法を発動できないかと考えてみたが発動させることもできず、魔力は回収する以外に消滅させることはできなかった。何か自然に魔法が発動する条件のようなものがあるのだろうか。


 そこで、この魔力は魔法を発動した直後に発生していたモノであるため、魔法の発動後にすぐその場に移動させることができるように近くに待機させておき、発動と同時にすぐに発動場所へと移動させてみた。


 すると、”微弱な魔力モドキ”は移動させたと同時に消滅した。逆に、意図せず発生する本物の”微弱な魔力”は、発動場所に遅れて到着し、そのまま残っていた。どうやら早い者勝ちのようだ。


 それであれば”微弱な魔力モドキ”を後から送るのではなく、事前に風魔法の魔力と干渉しない、少しだけ離れた位置に置いた状態で魔法を発動すればどうなるのかと試してみた。


 その結果、魔法は発動しなかった。


 鼓動が干渉してしまったのかと考えたがそんな様子は無かった。そもそも、鼓動は周囲に広がることは無いため、比較的近くに置いてあっても干渉することは無く、むしろ全く同じ位置に置くようにしないと一つの鼓動となってくれない。


 この”微弱な魔力”は自分で魔法を発動できる鼓動ではないため、この鼓動が魔法の発動を阻んでいるのかと思えた。


 そこで、前回と同様に風魔法の魔力と”微弱な魔力モドキ”を配置し、魔法を発動できない事を確認した後に、”微弱な魔力モドキ”を別の場所へと移動させた。その状態で再度魔法を発動させてみると普通に魔法は発動した。そしてそこに本物の”微弱な魔力”が移動してきて、消滅した。


 このことからこの”微弱な魔力”は魔法の発動を阻害する魔力であるようだが、それがなぜ魔法の発動後に流れてくるのかはまだ不明であった。


(これって……もしかして!)


 『魔法の発動を阻害する魔力』と聞くとデメリットのように聞こえるが、アドエルにはこの魔力こそが、これまでずっと探し求めていたものではないかと感じた。より強い、より大きな魔法を発動できるようになりたい。それがこの魔法の訓練で目指していたものだった。


 まずは”微弱な魔力モドキ”を発動位置に配置する。その付近に風魔法の”強い魔力”を置き、そこに同じ”強い魔力”をいくつか重ねてみる。


(やっぱり! ついに出来たぞ!)


 これまでであれば発動に耐えきれず、意図せず魔法が暴発するはずだったが、魔法が発動することは無かった。恐らくは”微弱な魔力モドキ”に発動が阻害されているのだろう。アドエルの心は大きく高揚していた。




 ――――――――――――


 そこからは、どこまで”強い魔力”重ねることができるのかと試してみると、これまでより何倍もの魔力でも耐えることができた。しかし限界はあるようで、限界を超えるといつものように魔法が暴発した。その発動した魔法は非常に強力で、まさしくアドエルが求めていた強い魔法だった。


 しかし問題はあり、魔法の発動と同時にとてつもない疲労感がアドエルを襲った。元々最大魔力が小さいアドエルが強い魔法を使うと、大半の魔力を消費してしまうため、その影響は甚大だった。


(なんだ……これ……こんなん一日に1回しか使えないな……)


 しかも魔力が最大である状態で、である。その日はチマチマ貯めていた黒石から魔力を回収し、少しだけ魔力を回復させた。


 耐えきれなくなるまで魔力を重ねてから魔法を発動させることは危険だったので、もう少し加減して魔法を使う方法を考えた。


 その方法は簡単だった。”微弱な魔法モドキ”は魔法の発動を阻害してしまうため、魔法を発動するためにはその限界を越えるまで魔力を重ねる必要があったが、そこまで重ねずとも、好きな大きさの魔力を重ねた後に、”微弱な魔力モドキ”をその場所からどかしてやれば良かった。


 相変わらず魔法が暴発している事には変わりなかったが、自分の意図したタイミングで魔法を発動できるし、消費する魔力量も調節可能なためとてもいい方法だった。


 今後、より最大魔力量が増えるか、魔力を多く貯めておける物が見つかれば、魔獣や獣に対してとても有効なモノとなる事が期待できた。それからしばらくは強い魔法が使えることが嬉しく、様々な使い方を考えてみた。




 ――――――――――――


 風魔法はかなり便利であり、地面に対して足から渦巻く風魔法を発動すれば高く飛び上がる事ができ、走る時に足の裏から魔法を発動させればまさに風の様に早く走ることができた。魔法発動のタイミングに慣れるまでに何度転んだかわからなかったが、それだけの価値があった。


(これがカミア兄ちゃんが言ってた早く走る魔法なのかな……?)


 実際にどれだけ早く走れているのかはよくわからなかったが、獣から逃げるには十分ではないかと感じていた。魔獣から逃げるのは……考えたくも無かった。やはり魔獣には出会いたくない。


 攻撃の手段としては、以前から考えていた石を飛ばすのを試してみたが、投げるよりは遥かに早く飛ばせるようになり、かなり魔力を使えば石が木に食い込むほど威力は強かった。


しかし、コントロールが難しかった。風魔法は前方に向かって発動しているようではあるが、効果範囲が大きく、あらぬ方向へと飛び去る石もあった。渦巻く風魔法を使うことで少しは真っ直ぐと飛ぶようにはなったが、それでもいざという時には使いたくない程には不安定だった。


 ”強い魔力”や”弱い魔力”を重ねる事で風魔法の強さをかなり広い範囲で調節できるようになったが、石の大きさや形、重さは様々であり、どの程度の魔法で飛ばせば良いのか、加減がなかなか掴めなかった。


(これはもっと練習が必要だな……せめて同じ大きさの石がいっぱいあれば良かったんだけど)


 これに対して火魔法は攻撃手段としてとても強そうに感じた。火魔法では火と同時に風が出ているおかげか、これまで以上に火の勢いが強くなっていた。焼き殺すまでは無理だろうが火傷を負わせることは出来そうな強さだった。


 また、”微弱な魔力モドキ”を地面に配置しておけば、地面でも”強い魔力”を重ねることが出来たため、地面から高火力の火魔法を出すこともできるようになった。


 ただ、やはり地面から魔法を発動するのは不安定であり、魔力を置く位置により発動したり発動しなかったり、重ねれたり重ねることができなかったりした。


 そのため、地面に魔力を配置する時は、その魔力を包み込むように複数の”微弱な魔力モドキ”を配置するようにした。これにより魔法の暴発だけは防げた。その分必要な魔力が多く、効率は悪いので使い勝手は相変わらずの悪さだったが。


 また、攻撃面だけでなく火魔法は木を切るにも役立った。


 これまでの弱い火魔法では木の表面を軽く焦がす程度にしかならなかったが、強い火魔法はかなり焦がすことが出来たため、木の根元を焦がしていけば直径20cm程度の木でも切り倒すことができた。


 もちろんかなりの魔力を消費する上、切り倒した木は重すぎて持ち運ぶのも苦労するので、その木で防壁など到底作れそうには無かったが。


 ちなみに木を切り倒すのは土魔法でもできた。根元をかなり広範囲で耕してやれば、木は自らの重みに耐えきれなかったのか、自然に倒れた。しかし、その木の用途に困るのは相変わらずであった。


 土魔法は地面の表面付近で発動させることで穴を掘ることもできた。ただ、魔法の効果範囲が大きいためか、穴は大雑把であり、”掘る”というより土を周囲に”吹き飛ばす”という感じであったため、魔法を発動しているアドエルにも小石が飛んでくるのであまり使いたくは無かった。


 洞窟か落とし穴になりそうな大きな穴が簡単に掘れれば便利だったのだが。これ以外に土魔法は良さそうな使い道は思いつかなかった。


 しばらくの間、アドエルは強い魔法の様々な使い方を試してみたが、やはり問題は自身の中にある最大魔力量だった。一日にそう何度も強い魔法を使うことは無いとは思いたいが、実際に魔獣などに出くわしてしまった場合はどうなるかわからない。


 剣や弓で武装した大人でさえも太刀打ちできない魔獣も多く存在するのだから、石を飛ばす程度の魔法がどこまで通用するのかはかなり怪しいが、その上使える回数が1回や2回であっては話にならない。


(……とりあえずいっぱい黒石集めておこう。)


 今のアドエルにできる事は限られていた。




 ――――――――――――


 ある日の昼間過ぎ、アドエルは食料と黒石など魔力を貯めることができる物を探しながら森を散策していた。この辺りの木の実は拾いつくしてしまったのか、足元で木の実が見つかることはほとんどない。


 ウサギでも居ないかと探していると数m前方に小さな魔力を感じた。最近では目で獲物を探すより、地面を伝って魔力を感じた方が獲物を見つけやすかった。


 感じる魔力は距離が遠いほど小さくなるため、元々宿している魔力が小さい小動物などは数m程度の距離にならなければ魔力を感じることが出来ないが、おおよその位置がわかるため、視野が狭くなりがちな森の中ではかなり便利であった。


(ウサギじゃない……イノシシか鹿かな?)


 息を殺して獲物を覗き込む。


 この日も武器は愛用しているこん棒しかないので、気が付かれて逃げられれば追うのが面倒だ。


 そこでその日は火魔法を使ってみることにした。毛皮も焼け、下手をすれば肉も焦げてしまうため火魔法はあまり使うべきでは無かったが、アドエルは何よりも狩りで火魔法を使ってみたかったのだ。


(黒石もいくつかあるし……大丈夫だ! 思い切っていくぞ!)


 覗き込んだ先に居たのは比較的小さなイノシシだった。出来れば木の上に退避してから火魔法を使いたかったが、木に登ればイノシシに気付かれてしまう。また、魔法は距離が遠くなれば威力は弱くなるので、今以上に距離を開けることは避けたかった。


 アドエルは足からイノシシの足元に魔力を流す。そしてイノシシの動きに合わせ、数回重ねた強い火魔法を発動させた。


 発動した火魔法は瞬時にイノシシを包み込み、イノシシを僅かに浮かしているかのように見えた。


(よし! 上手くいったぞ!)


 そして間髪入れずアドエルはこん棒を振り上げながらイノシシに駆け寄っていった。


 乾燥し、かつてのような柔軟さを失ったこん棒は軽く、そして硬く扱いやすいものとなっていた。イノシシは地面に横たわっていたが、まだ息はあるようだった。アドエルも魔法で大きく体力を消耗していたため、このまま一気にケリをつけたかった。


 しかし、あと少しでこん棒がイノシシの頭に届こうかという距離に来た時、イノシシは立ち上がり、アドエルに突進してきた。


 アドエルは避ける事が出来ず、こん棒で受け止める。イノシシはもう限界がきていたのか、その力は弱々しかった。


 アドエルはイノシシにのしかかられるように尻もちを着いたが、すぐに立ち上がりイノシシにトドメを刺した。


(ビックリした……こんな時に風魔法で逃げれるようにしとかないと……やっぱり魔力がちょっと足りないな……)


 思い切って使った火魔法だったが、それが命取りになることもあると改めて実感した。


 それからアドエルは1m半ほどのイノシシを背負い川沿いまで運び、皮を剥ぎ、肉を切った。


 これまでにない大物の獲物であった。


 火魔法の効果は思ったほどイノシシの表面に影響は出ておらず、毛の大半は焦げてしまったが皮や肉には影響はなさそうだった。魔力の問題はあるとはいえ、アドエルはイノシシすら狩ることが出来た火魔法に大満足だった。これであればウサギや鳥であれば容易く狩ることができそうだ。




 ひと段落ついたところでアドエルは自分の手の平を見る。イノシシに突進され転倒してしまった時に擦り傷ができてしまっていた。大した怪我でもないので気にも留めていなかったが、アドエルはその傷周辺に魔力が送られている事に気が付いた。


 その魔力の鼓動は魔法の発動を阻害する”微弱な魔力”であった。その魔力は魔力の中心から絶え間なく送り続けられ、傷がある場所まで移動し、消滅していた。それはまるで魔法が発動した後のように。


(何で魔力が流れてるんだろう……? やっぱりこの魔力は勝手に流れるものなのか?)


 アドエルは傷口周辺を調べてみることにした。魔力が消失している事から何かしらの魔法が発動しているはずだった。しかし、今回は魔法を発動できそうな魔力はその周囲に一切ない。”微弱な魔力”だけが移動し、消失しているのだ。


 そこで、”微弱な魔力”が消失している場所に風魔法の魔力を送ってみた。”微弱な魔力”は魔法の発動を抑える魔力であるため、弱い魔力であれば暴発することも無いだろうと思っていたが、何かしらの変化を期待した。


 しかし何も変化を感じることは出来なかった。そもそも、”微弱な魔力”が消失している傷口部分には風魔法の魔力を移動させることができなかったのだ。それは火魔法であっても、魔力の中心と同じ鼓動の魔力であっても同じであった。


 それではと、次に”微弱な魔力モドキ”を送ってみた。すると送った魔力は無事に傷口まで到達し、消失した。


(……ん? 今何か感じたような……)


 それはこれまで感じたことのない不思議な感覚だった。


 再度アドエルは”微弱な魔力モドキ”を傷口に送る。やはり同じ感覚がある。


 その感覚はこれまでの魔力的感覚ではなく、手にある傷口から感じる手のしびれのような感覚だった。


 そこから何度か”微弱な魔力モドキ”を傷口に送ってみたところで、アドエルはこの”微弱な魔力モドキ”の正体が分かった気がした。


 送る量が少ないとよくわからなかったが、何度も連続的に魔力を送ってみると、傷口が目に見えて塞がっていくのである。そして、魔力を送る量を大きくすればするほど、傷は早く治癒していった。そして傷が完全に治癒された時、自然に発生していた”微弱な魔力”の発生が止まり、もうそれ以上”微弱な魔力モドキ”は消失することは無くなった。


(魔力で傷が治った……こんな魔法聞いたことないぞ……)


 アドエルが感じていた不思議な感覚は、自分の傷が治っていく感覚だったのだ。もちろんそのためには魔力を消費してしまうが、それでも自分の傷を治せるメリットは非常に大きい。


 どれ程までの傷を治せるのかはわからなかったが、森での生活において自力で傷を治せる魔法はとてもありがたかった。


 この日からアドエルはこの”微弱な魔力”の呼称を”弱っちい魔力”から”すごい魔力”へと訂正した。





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