Beauty Baby Bluesky Be Trinity!
兄弟仲良しだとお空も3倍キレイに見えるってコト!
そういやライ麦畑のやつ、何処で暗躍してんだろ?
いや、俺がこうなるって知ってたから辛くて顔を見せなかったのかもな。何しろ初体験と初彼女が夢のドッキングだもんな!………あいつ、これも実質寝取られだとか言って興奮しないよな。流石に。
「おめでとう。兄さん」
「おめでとうB兄ちゃん」
「おめでとうございますB君兄様」
順に、草臥れ過去形ディアブロ、その足を踏みながら邪聖少年ビューティー。最後のクソガキ王子様ベイビーは流石の年長さんで、他2人の鞘当てからやや離れ控え目に挨拶しつつも、アッピールは欠かさない。俺だけに見えるように、そうだな、そう、水筒から最後の一滴を舌先へ振り落とそうとするジェスチャーとかしてる。優秀な奴だぜ。
「どうだろう兄さん。楽しめたかな?」
草臥れた顔で聞いてくるディアブロ。足を踏まれるがままである。
「ああ、してやられたぜ。まんまと乗せられ反逆しちまった」
まあ、念願成就したので善いかとも思う。
「楽しそうでなにより。装備、返すよ」
…ああ、もしかしてこの賭け事、俺の意識逸らしが目的だったのか?意味の無い行動で煙に巻いてたわけか。やるな。
「あ、いや、そのぅ」
「違うよB兄ちゃん。ちょっとでも、もっともっと楽しんでほしかったんだって。一生懸命考えた、この子のレクリエーションだったのさ」
「健気ですね。朕、感激しました。……じゅるり」
涎拭いてくれ。クソガキ王子様のクソガキ呼びたる所以だな。奔放すぎるぜ旧王族。
「兄さん。ちゃんと楽しめたかな?」
「ああ、ハラハラドキドキして、久しぶりにスッキリしたよ」
この2年近く、ずっと内戦でストレス溜まってたしな。
「良かった」
ほう。昔の、草臥れてない可愛い笑顔になったな。…じゅるり。
「他のメンバーには見劣りするかもしれないけど、これならどうだろう?僕も兄さんのパーティーに入れてもらえそう?」
んあ?なんだ、そんな心配の為に思わせ振りに賭けなんて持ち掛けたのか。なんだこいつ。可愛いじゃねえか。健気ですねぇ。
「そういえば第2試合の賭け。コインの使い道どうするか決めてなかったよな」
「うん」
「鉄道網敷いたから、そろそろ全国に巡幸する予定なんだよ。コインは、お前の母ちゃん姉ちゃんのお土産代に使おうぜ」
「……え、それって」
「おう」
「戦力外だから実家に帰れって…コト?」
ネェガティブ!!凄いしおしおに草臥れ出した!ホウレン草のおひたしレベルに!
「違う違う!パーティーとして、連れてってやるって…コト!」
「うぇぇえぇぇぇぇ!兄ざぁぁぁぁん」
めっちゃ泣いてる。やはりこいつは草臥れた笑顔より元気に泣いてるときが1番可愛いな。
邪聖少年は手のかかる弟が出来たぜ顔だ。これはアカンな。クソガキ王子様は流石、嗜虐心そそられるペットが出来たぜ顔だからエエね。目配せし、今晩だな。と合図した。…じゅるじゅるじゅるり。




