candy-panic☆spicy-picnic4
たっぷり精を付けてゴミ箱に詰めこんで第5試合目に臨む。いやまあ、観てるだけだが。そういや全部食べたけど、あいつら何を食い物に仕込んだんだ?今のところ何ともないが。
しかし、悪魔側が勝ったせいでまた何か決めなきゃならなくなったな。そういや第3試合の報酬も決めてなかった。いや、俺も第2試合のコインの使い道決めて無いけどよ。
「そういえばそうだね。楽しくって忘れていたよ」
言葉通りなら可愛いんだが。草臥れ過去形の卑屈な笑顔に癒されつつはよ決めろと促す。
俺の第2試合の件?それは棚に上げるよ。これぞ悪漢的柔の構え。突っ込まれてもとことん醜くはぐらかすぜ。
「そうだなぁ。毎回決めるのも面倒だし……じゃあ、勝つたび装備を1点奪う。ってのはどうだい?」
ほう?
「冒険者同士の賭け事としては真っ当な部類だけどよ、しかしひよっこ同士の初期装備なんて、1晩経ったら枕元に戻ってるから意味ないぜ?ベテラン達がそれやるのはけっこうな資産になるからだ」
「へえ?そうだったんだね。じゃあ僕らで賭けても却って子どもっぽいやり取りかな?憧れてたんだけどな。まあ、別にいっかそれでじゃれあいみたいなもんだし」
…ふむ。初期装備を奪ってどうする気だ?何を企んでるんだろうか?
多分、こいつの事だから、本当にびっくりさせるくらいの意図でしか動いてないんだろうけど、だとしたらどう攻めて来る気なんだ?面白いな。面白い。立派に熟しつつある青い果実。たまんねぇぜ?
「いいぜ。じゃれあいなんだし。装備を賭けようか?でもごっこ遊びでも本気でやれよ?スリルが大事だぜこれは」
「わかってるよ兄さん」
じゃあさっそく脱ぐか。俺の初期装備と言えば
革の帽子
革の外套
革の腰帯
革の手袋
革の籠手
革の長靴
投石紐
ナイフ
なのでそこから外套と籠手を外して全裸手袋長靴腰帯になった。腰帯にはナイフと投石紐を吊り、帽子は紐を首に引っかけて背中に提げてる。全裸より客席の食い付きが善いぜ。
「兄さん。キレイだ。変わらず」
ぐぬぅ。ギラついた視線ならいくらでも呑み込んでしまえるのだが、こうキラキラした憧れの目には弱いぜ。
まあ、いい。せいぜいフェロモンを分泌しまくり、こいつの判断力を狂わしてやろう。罠と知りつつ乗ってやってんだ。それくらいのイタズラ返しなんて、それこそじゃれあいみたいなもんだ。
「ふふ、いいや兄さん。僕を狂わせたって無意味だよ。何をした所で、それでも僕は負けないのさ」
…ほう?この俺様相手に?負けないと?言ってくれるじゃないか?ええ?おお?俺のゴミ箱0号の分際で?
「光栄だね。地上の息吐し生けるもの全てが兄さんの肉ゴミ箱でしかない中で、僕がその最初だなんて、ふふ、身に余る光栄だ」
あー、煽ってますねぇ。これは煽ってますねぇ!残り5試合だっけ?全裸にひん剥いて、てめぇの可愛いらしい赤カブとサワークリームで美味しい郷土料理つくってやるよ?懐かしい故郷の味だ、公衆の面前で堪能してやるぜ。
「ふふ、そうなることを期待してるよ兄さん」
ムムムムムッ。ムッキィー!




