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「プロジェクトは成功です。ヒトどころか生命ですらなかった私が、初心者の街1に呼ばれました。あなたが。あなたが信仰を認め、王たるあの方が追認したことで私は新たな人類の一員としてここに存在しているのです。私の名はリボルバー。歯車の回転で動くものであるために、造物主たる錬金術士にそう名付けられ、この初心者の街1に奉納されていました」
無食子たちの家というか国で文明を堪能して3日、帰ってきたら錬金術士のちびっこに何か告白られた。モテる男はつらいぜ。
「つきましては種族としての名を私が決めたいのですが」
ふふん。いいぜ。お前が始祖なんだしな。
「一等古い一文字、契約を次いで二文字、帰参致した三文字、であるからにはそこに肆ねる我らは四文字」
しかし歯車で動いてンのかこいつ。ナカどうなってるんだ?ちゃんとドレイン出来るのかね?
「そこで偉大なる先人にあやかり蜜蜂薄荷をトーテムとし、種族を蜜蜂薄荷と名付けます」
なんだ、ちゃんとドレイン出来そうだな。あとで試すか。
「主よ。こちらを」
なんだ、黒い塊を渡された。何だこれ?男根のメタファー?
「かなり近いですね。確かに1度使っていただければ熱く滾ること間違いなし。これは私が用意しました、主にご提供できる最大限の技術。画期的な飛び道具です。あとで訓練所で試射しましょう。…ちなみに回転拳銃と名付けました。その、この子を僕だと思って使っていただければ。ぽっ」
「真面目な話してる時に全身ひん剥かれたのに平然としてかつ素直に慕ってるでゴザル!ピュア!貴殿サイテー」
「造られた生命。なんだか親近感が湧きますホネホネピギィ」
「エリーゼ、その楢の民なりきりセット気に入ったな。確かにデフォルメされててかワいいワかワいいんだガう」
「はい。美味しいし可愛い素敵な人達でしたねホネホネピギィ」
「その見た目で狂気的な発言ワやめてくれ。こワいワ」
「死者と魔女の附子ですから、恐怖を与えるのはライフワークです。千匹の仔を孕みし森の教父様がドレインを我慢出来ないのと同じです。あ、ホネホネピギィ」
何か邪神扱いされなかったか今。まあ、いい。この回転拳銃も、歯車の回転で動く者も、歯車の回転で動く者の男根のメタファーも存分にコキ使ってやろう。後衛サポーターがいるのは安心感あるな。
「はい。いいえ主よ。僕は《錬金術士》系《商人》系複合職たる《死の商人》の特殊派生職《少年兵》です。前衛後衛、サポートもハラスメントもこなします」
前も後ろもイケイケでサポート活動もハラスメントもこねこねするお肉製造器だって?大型新人が入ってきたなこんなにちっちゃいのに。癖歪み忍者とコンビ組ませたら凄いことになりそうだぜ。毎晩。夜戦いやさ、夜襲的な意味でな。ダメだどう言い換えても卑猥だすげえぜ!アダ名は…歯車生肉でいいや。
「さすがは主、御慧眼。ちなみにこの頭の角は、実は花の蕾なんですよ」
マジかよ面白。ガシガシ扱く。カッチカチじゃん。はやく頭角を表して蕾を開いて欲しいぜ。今晩あたり。夜戦いやさ夜襲的な意味でな!
「ねえ貴殿、拙者の楢の民なりきりセットだけ仕様ちがくない?でゴザルプギィ。……気持ちいいから良いけど」
うるせぇ!イイトコロを邪魔するんじゃぁねぇ!つやつやもちもちから引っ張る。
「プギィィィ、コレハコレデェェェェ!……おっ。ぇへぁ」
何だ。ちゃんとなりきり出来てるじゃん。仕様通りだぜ。
「出来が良いなぁこのなりきりセット。流石文化の街。あ、ジャアクピギィ」
ダンジョンの帰路からここまで終始使い物にならなかった邪聖少年。可愛いものに目がないのは弱点ととるべきか愛嬌ととるべきか。悩ましいぜ。




