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okie-dokie-valkyrie-dress3

「美事だ。魔王よ。恐るべき侵略者よ。我ら一同、あなたに帰依しよう。この体を素材なり食料なりに使っていただき、信仰の証しとしたい」


 搾りまくってペラっペラになったキング玉埃黴(スライム)から帰依されてしまった殺したと思ったのに体力化け物かよ化け物だったわモンスター風情がこのやろう!


「素材としては欲しいでゴザルが食料にはならんでゴザルっしょ。味もゴム噛んでるみたいでゴザル」


「そう?僕は故郷のおやつに似てて懐かしい味だな」


「私のところではゴム食べてましたよ」


「真剣でゴザルか!?」


「あ、種類が違うんだよ。食用の別の種類の木なんだって。B兄ちゃんと図書室行ったとき図鑑で読んだ」


「拙者ら、割りと常に戦争してるのでゴザルが。…何時寝てるの?」


「あ、就寝時に忙しいのほぼほぼライ麦畑さんだけなので、私たち割りと勉強したり訓練したりする時間あるんです。玄牝教父様は精気獲たら眠らず済むので資料集めとか最近してますね」


「モンスター扱いのワタシですら自由時間あるのに…」


「忠義が揺らぐゥ!」


 うるせぇぇ!ちょっとこっち来い癖歪みメス顔野郎が!


「いってる側から!別に構わないでゴザルが!」


 仕方ねぇ。腹を括ろう。この甦る初心者のダンジョンに限り殺し合いを推奨だな我が宗派では。他は、まあ現地で改宗迫るときにでも考えるか。護謨(ゴム)玉埃黴(スライム)たちが出てきた岩の隙間に、ライ麦畑の上半身を突っ込ませ、更にその隙間にやつらの死骸を詰めてギチギチにした。これなら痛くなく拘束できて良い。


「でも貴殿(との)、拙者がそのメス顔野郎だからこんなに楽しめるのでゴザルよ?」


 玉埃黴(スライム)の壁越しにくぐもったメス声が挑発してきたので奴ご自慢のつやつやもちもちを叩きつけてお仕置きした。この玉埃黴(スライム)の質感、捕具としても使えそうだな。あくまで探索用にな。猿轡とか鞭とかの、何かそういう類いの棒状のものをな。




 平べったくしてからくるくる巻き取って丸太状にしたキング護謨(ゴム)玉埃黴(スライム)を三人がかりでえっちらほっちら運び、夕方には初心者の街1に戻ってきた。もうすぐぴちぴちくノ一スーツが手に入るのかと思うとわくわくが止まらない。


「こりゃまたデカイの仕留めてきたナ」


「キングだって名乗ってたゼ。小さいのもぎゅうぎゅうに潰して中にいっぱい突っ込んであるから、あとで広げてくれ」


「何着でも作れるが、どうするカ」


「ありったけを」


「いえ、予備が幾つかだけであとは防水布なんかに加工して欲しいです。全員分の、外套か合羽とかにも」


 邪聖少年!漢の、いやさ悪漢のロマンをお前!


「成長期だからすぐパツパツになっちゃうよ。それより、前に一週間野宿した時に感じた不便さを解消して、冒険の効率をあげておきたい」


 真っ当な意見にぐうの音も出ねぇ。しかし、タダでさえぴちぴちなのにそのうえパツパツになるのか。色々膨らむぜ。想像とか夢とかな。


「考えてみりゃそうだナ。伸縮性の持たせることも出来る素材だが、強度がな…そうか、複層構造に、うム、思い付いた。完成品を楽しみにしててくレ。戦闘での性能と、少年が望む日常での性能を両立できそうダ」


 何だ、どういうことだ!どうなってしまうんだ教えてくれぇ!膨らみすぎてはち切れてしまうぞ!


「いや、あの、拙者ドレインされまくってるからあんまりこれ以上成長しないと思うのだけど。あとこの体、成長も悪実(ドワーフ)の女子基準だとしたらもう成熟しきってるのでゴザル。熟れ熟れでゴザル」


「ダメだな。あれワ聞いてない」


「もう、男の子はすぐ熱中して周りが見えなくなるんだから。ライ麦畑さん、私たちは放っておいて女子会しましょう」


「もう!拙者もオノコ!」

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