表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。

男は真剣を握る

作者: 村岡みのり

令和3年3月19日(金)

加筆訂正を行いましたが、内容に変更はありません。







「私の願いは軍の除隊、そして貴族籍からの除籍、以上です」

「分かった」


 なぜ私がそう願うのか、国王が追及することはなかった。自分の息子の行いを、ご存知なのだろう。

 今は非公開での勲章授与式の最中。

 国家反逆を企んだ者たちを暴き、粛清した功績を国王から称えられ、褒美を尋ねられ、返答したばかり。胸元につけられた勲章が窓から差しこむ光を受け輝くが、こんな物、どうでも良かった。

 他の皆たちに比べ、私の願う褒美は軽いもの。金も地位も、なにも望まない。むしろそういったものから離れようとしている。さすがに分不相応なまでに、過剰な褒美を口にする仲間はいないが。

 式を終え歩いていると、元婚約者の父親と目が合った。が、すぐに逸らされた。

 今さらなにも語ることはない。先に目を逸らした男の前を、ただ真っ直ぐ前方だけ見つめながら、通り過ぎようとする。


「……信じず、申し訳なかった」


 小さな声でそう言われたが、反応は見せず歩き続けた。もう過ぎたことで、今さらどうにもならないことを謝られても……。許す、許さないではない。終わったことだ。

 軍に所属していた私が上司に命じられたのは、ある令嬢への接触だった。その令嬢の父親が他国へ我が国の機密を漏らしている疑いがあり、その証拠を掴みたいので、あらゆる面から接触を図りたいとのことで、令嬢と親しくなれと言われた。


「しかし私には婚約者がおり……」


 令嬢と親しくなるということは、婚約者に誤解を与える行為に繋がる。かといえ、極秘任務を婚約者とは言え話すことはできない。だから最初は断った。


「君は真面目な男だと、社交界では有名だ。そんな男が令嬢に夢中になれば、心が傾いたと思われても不思議ではないだろう? だから君がふさわしい人材だ」

「いえ、やはり私には婚約者に誤解を与える行為など無理です。真面目な男と言えば、我が部隊には他にもおりましょう。中には婚約者や恋人がいない者もいます。むしろそちらの方が適任ではありませんか?」


 それまで黙って私たちの会話を聞いていた王子が口を開いた。


「私が君を適任だと思い、隊長に命じた。不服かい?」


 なぜ? その理由を問いたかったが、相手は王子。上司とは違い、それを尋ねるのは流石にはばかられた。だがそんな心情(しんじょう)は伝わったらしく、言われる。


「君のような人物が、婚約者がいながら他の女性へ近づけば、相手も本気だと誤解するだろう?」


 それは件の令嬢だけでなく、周囲の者にも誤解を与えないだろうか……。

 そう思いながらも、ただの一介の軍人である私には、王子の命令を拒否できるはずがなく、頷くしかなかった。


 こうして嫌々ながら令嬢へ近づくことになった。まずは婚約者を放ってパーティーで話しかけることから始めた。関係が良好だった婚約者の傷ついた顔を見て、胸が痛んだ。

 王子からの命令であり、好きでやっている訳ではない。

 そう言えたら、どんなに楽だろう。

 それなのに好きでもない女と向き合い、時に言いたくもない甘い言葉を囁き、彼女の自宅へ行く機会を作ろうとする。どんなに心が嫌だと叫んでも。


 そんな私の不誠実ともいえる言動に、婚約者の父が怒った。

 私の父も兄も軍の関係者であり、今回の密命については知らされているので傍観していたのだが、その様子も相手には気にくわなかった。当然だろう。逆の立場なら、私たち一家もそう思う。


「どういうことか説明して頂こう! 娘に恥をかかせるような行為、これ以上は見過ごせん!」

「どうか信じて下さい。これは……」


 だが、なんと言えばいい? 打ち明けることはできない。見かねた父が代わりに言葉を続けてくれた。


「今はまだご説明できませんが、けして息子はお嬢様を裏切っておりません」

「そんな妄言を吐かれるとは、貴方の目は節穴ですかな? 娘の尊厳を傷つけるような男との結婚を、私は認めんぞ! 婚約を解消させて頂く‼」


 密命だから真実を語れない我が家は、黙って受け入れるしかなかった。婚約は解消され、元婚約者は別の男と婚約し、勲章授与式の前に結婚した。

 彼女が新しく婚約した相手を知った時、やっと王子の真の企みに気がついた。

 私になぜこんな役目を押しつけたのか、その本当の理由を。

 全ては元婚約者を好いている、ご自分の友人の思いを成就させるためだと。


 その男は我が家より爵位は上で、王子の友人かつ、側近でもある。そいつが願ったのだろう、私の元婚約者と結婚したいと。そこに今回の秘密裏の計画が合わさり、それに便乗して……。

 そしてまんまと婚約者を奪われた。私は彼らの策略にはめられた。


 非公開の勲章授与式には、元婚約者の父君も参列された。そこで私がかの令嬢に近づき、邸宅へ入りこんでは証拠を得ていたと知った。それで謝ってきたのだが、すでに結婚までされては、謝られてどうにかなる話ではない。

 私という人間の尊厳は取り戻せたかもしれないが、所詮は非公開の授与。

 今回非公開と決めたのも、あの王子と聞いている。国内で長い歴史を持つ貴族が国を裏切っていた恥を公開することに、懐疑を示したらしいが、本音は別だろう。


 どこまであの男は私を踏みにじりたい……!

 王子たちに会いたくない。だから私は全てを捨て、実家の領内の片隅にある村で暮らすようになった。そう、私は彼らに負けて逃げた。


 農業は初めてで慣れず、疲れる仕事だった。

 村長の知り合いの息子として住み始め、村の片隅で畑を耕す私という存在を、村の多くの者は不安がった。どうやら見知らぬ人間が居つくのは怖いらしいが、通り過ぎる旅人にはそこまで警戒しない。

 ここは辺ぴな村なので、私が領主の息子だと知らないので警戒されても仕方ない。唯一そのことを知っている村長には伏せてほしいと頼み、彼はそれを守ってくれている。

 そういう意味では人間不信になりかけていた私にとって、いい村長が治めている村だった。父が薦めたのは、きっと村長の人柄を知っていてのことだろう。


「なあ、おい、お前行けよ」


 子どもの中には大人と違い、見知らぬ私に興味を示す者が何人かいた。

 村長に教えてもらいながら鍬を振り上げる私に、離れた場所から誰が話しかけるか相談をしている。声が大きく会話が丸聞こえだと苦笑する。そうしてやっと一人、後頭部で手を組みながら近づいてきた。


「なあ、おっさん。どこから来たんだ?」

「王都の方からだ」

「おっさん、犯罪者だって本当か?」


 話しかけてきたのは、遠慮を知らない子どもだった。私のことを大人たちが罪を犯し、この村へ逃げてきたと噂していることは知ってはいたが、それを堂々と尋ねてくるとは……。子どもというのは怖いもの知らずで恐ろしいなと、再び苦笑する。


「なにを言うか! この方はそんな人ではない!」


 その場にいた村長が拳を振り上げる。


「いや、いいんだ村長。皆にしてみれば、知らぬ人間が居つけば、気味悪く思うのは当然だ。私は犯罪者ではない。ただ人間関係が嫌になり、この村へ逃げてきた弱い奴さ」

「なんだ、弱虫か」

「これっ」

「ああそうだ、弱虫だ」


 村人に距離を置かれながら生活をしていたある日、村長から近くの山に熊が出たので注意するようにと言われた。その数日後、餌でも探しに来たのか、熊が村へ入って来た。

 今でも素振りなど鍛錬を行っていた剣で熊を退治した瞬間から、村の者の私を見る目が変わった。


「おっさん、弱虫じゃないじゃん」


 例の少年が、また後頭部で手を組みながら話しかけてくる。


「いや、弱虫さ」

「熊を倒せるのに?」

「熊を倒せる力はあっても、他の面が弱いんだ」

「意味が分かんねー」


 そう言って少年は笑う。

 その少年は父親を幼い頃に亡くし、父親と過ごした記憶がないと村長が教えてくれた。

 熊を倒したことで憧れられたのか、少年は私に毎日話しかけてくるようになった。やがては剣を教えてくれと頼まれたので、親の許可を得たらと答えた。

 母親は危なくないかと不安らしく、なかなか許可を出してくれないと今日も少年はぼやく。


「刃で斬れたら傷がつくって、うるさいんだ」

「木刀なら斬れない」

「木刀?」

「木で作った刀の形をしたものだ。それで練習することもある。真剣と違い、斬れることはないが……。もとは木だからな。当たれば痛いし痣ができる」

「木刀って作れるのか?」

「私は作れないが……」


 この村に木彫りの男がいるので、彼なら作れるかもしれない。そう伝えれば少年は母親の了解も得ず、木刀の注文をしてしまった。

 貯めていた小遣いをはたき、勝手に木刀を作ったことで降参した母親が、鼻息荒く勝ち誇っている少年とやって来た。


「本当に危険ではないのですか?」

「打ち合いの練習になれば打撃もあります。しかしまずは構えや素振りなど、打ち合う以前の練習ばかりになりますので、最初は危険はありません」

「そうですか」


 女手一つで子を育てている彼女は、ひとまず胸を撫で下ろしてくれた。

 私としては素振りや地味な肉体作りで嫌になり、すぐに投げ出すと思っていたが……。少年は真面目に取り組み、逃げることはなかった。

 そうしている内に懐かれ……。


「たまにはうちで一緒に飯を食おうよ」

「そうです、授業料も受け取ってくれませんし、せめてこれくらいはさせて下さい」


 少年を迎えに来た母親と二人で、食事に誘われるようになった。

 毎回断る理由が浮かばず、お邪魔することになった。久しぶりの誰かとの食事は温かく、つい手が止まる。


「なにか苦手な食材がありましたが?」

「いえ……。誰かと一緒の食事が久しぶりで……。それだけで温かく、嬉しくなり……。誘って下さり、ありがとうございます。美味しいです」


 さらに親子……。特に息子との仲は親しくなった。

 父親がおらず寂しかった少年は、私に『父親』という像を重ねているのかもしれない。それを母親も感じたのだろう。


 あの子がより幸せになるなら。


 それを望む二人が結婚し、少年は正式に私の息子となった。

 この頃には私も村にすっかり溶けこんでおり、皆が祝福してくれた。妻となった女性との間に恋愛感情があっての結婚ではないが、私たちの間に座る息子が笑顔が嬉しく、それだけで幸せになれた。


「父ちゃん」


 初めてそう呼ばれた時は、照れてしまった。よほど顔が赤くなっていたのか、二人に笑われた。


 息子に剣を教えながら農作で働き、村人と触れ合い、心地のよい日々を送る。案外私は貴族社会より、こういう生活の方が性に合っていたようだ。



「久しぶりだな」



 だが唐突にその男は現れた。私の元婚約者と結婚した、王子の友人である。

 村に場違いなまでの豪華な馬車で現れ、見るからに高級な服に身を包んだ貴族の男と、汗だくで服を土で汚している元貴族の私が向かい合う。


「今日来たのは他でもない、私の妻のことだ。……この村に来ていないか?」

「彼女と最後に会ったのは、婚約が解消される前です。以来一度も会っておらず、無論、村内でお見かけしたことはございません」

「そうか……」


 私の返答に消沈した様子だった。


「父ちゃん! 母ちゃんとこんなに木の実を採って……。って、誰だ、おっさん」


 森へ出かけ、かごに木の実を詰め笑顔だったのに、不穏なものを感じたのか息子の目が鋭くなる。


「父ちゃん?」

「結婚をしました。紹介します、妻と息子です」


 妻と不機嫌そうな息子が頭を下げる。


「二人とも、この方は私の知り合いだ」

「そうですか、はじめまして。シーオといいます。レンディス、あんたも挨拶をしなさい」

「……どうも」

「そんな挨拶がありますか!」


 妻の叱責にレンディスは肩をすくめる。


「すまないが二人にしてくれないか?」


 頼むと二人は気にしつつも従ってくれた。再び二人きりとなり、男が尋ねてくる。


「隠し子がいたのか?」

「妻の連れ子です。血の繋がりはありませんが、大切な息子です」

「そうだな……。お前が誰かを裏切るなど、ありえない……」


 そんな私に元婚約者を裏切っているように振る舞えと命令を下したのは、一体誰か。忘れていた怒りがよみがえり始めるが、自宅が視界に入る。途端に二人の笑顔を思い出し、怒りが爆発することはなかった。

 私の感情の変化に気がつくことはなく、男は話を続ける。


「お前の功績は非公開だったので、先日まで妻は知らなかったが、義父が亡くなり、彼の遺した手紙で君が例の彼女に近づいていた真実を知られた」


 やはり知られたくないからこその、非公開だったのか。公開となれば大勢の貴族が呼ばれ、そこに彼女も並んだだろうから。


「知られ、問い詰められた。私が妻に好意を寄せていたのは気がついていたが、自分は君を愛していたので、迷惑だったとまでなじられた。お前と婚約が解消され、その直後に結婚を申しこまれ父親が承諾したから結婚したに過ぎないとも……。……お前の居場所は調べており、時々妻と接触していないかも調べていた。その報告書も見つかってしまい、問い詰められた翌朝、妻は姿を消していた」

「実家に帰られたのではありませんか、それかご友人の家とか」

「真っ先に調べたが、誰も訪ねていないと言われた。だからてっきり、お前のもとへ……」

「私には妻と子がおり、彼女もすでに貴方という夫がいらっしゃる。しかも身分は元貴族の平民と、王子の友人であり、側近である夫を持つ奥方。貴族社会を知っているからこそ、例え訪ねて来られても匿うことはありません。貴族籍から抜いた身とはいえ、私は父を巻きこむ醜聞に係わる気はありませんので」

「……分かった。もし妻が訪ねてきたら、家に帰るよう説得してくれ」

「説得の約束はできませんが、貴方が探していることは伝えます」


 そして彼は帰った。

 しばらく畑に一人、立ち尽くす。仕事をする気になれず帰宅するが、家の中には妻の姿しかなかった。シーオがゆっくりとした動きで、色の悪い顔を向けてくる。


「……レンディスが気になり、立ち聞きをして……。あなた、貴族だったの?」

「……ああ、今まで黙っていてすまなかった。実は領主の息子だ。村長は知っている。もっとも今は貴族籍から抜け、この村で暮らす、ただの妻と息子を持つ男だが」


 そして初めてこの村へ来ることになった経緯や、今日村を訪れた男のことについてシーオに語った。


「そう……。実はね、数日前、見慣れぬ豪華な馬車を見かけたと隣の奥さんから聞いていたの……。中に乗っていた女性が、あなたとレンディスを見ていたと……。それからすぐ、どこかへ去ったらしく……」

「そうだったのか、男が探している女性かもしれないな」

「……未練は、ないの?」

「あったし、悔しかった。してやられたと。だから全て嫌になり、この村に逃げてきた。だがもう、過去のことだ」

「でも、もし……。もし、彼女が来たら……?」

「夫が探していることを伝えると約束した。それだけだ」

「村を、出て行かないの……?」

「出て行ってほしいのか?」


 シーオは強く首を横に振る。


「今さらもう……。私もレンディスも、あなたがいない生活は考えられない。出て行ってほしくない」

「ひょっとしてレンディスも、私が村を去るかもしれないと心配しているのか?」


 頷かれ、自宅を飛び出した。

 あの子は……。あの子の笑顔を守りたいのに……。早く誤解を解かなくては……!


 近くを歩いていた村人にレンディスを見かけていないか尋ねると、なんてことはない。実家の裏側でうずくまっていると教えてもらった。


「なにか悪さでもして叱ったのかい? えらくしょげていたよ」


 裏へ回ると、レンディスが泣いていた。


「レンディス」

「父ちゃん……。いなくなっちゃうの……?」

「いいや、出て行かない。きちんと説明をするから、家へ帰ろう」


 手を差し出し、レンディスの手を握ったまま家へ帰り、シーオに聞かせた話を繰り返す。


「じゃあ父ちゃんは、王子様に騙されたの?」

「騙されたというか……。してやられた。それを見抜けなかった、という所だな」

「だから弱いって言っていたのか?」

「ああ」

「へっ、へへっ。バカみてえ。だって父ちゃん、なにも悪くないじゃん。それなのにさ、弱いだなんて言って」


 涙目でレンディスが励ますように言ってくる。


「だが今は弱いとは思っていない。いや、弱みは出来た。その弱みとは、お前たち二人だ」


 私と向かい合うよう並んでいる二人が、はっとなる。


「シーオ、レンディス、私にとって君たちは大切な存在だ。君たちと過ごすことにより、過去を忘れることができた。本当にありがとう。私こそこれからも君たちと一緒に生きていきたいと願っている」

「本当、あなたって真面目な人ね。そうだわ、私にも隠していた話があるの。だから今明かすわね。私、妊娠したの」

「え⁉」


 レンディスと私の声が重なる。


「もう少し安定してからと思っていたけれど……。私も改めて四人で生きていきたいと思ったから、今言うべきかなって」

「そうか……。そうか、子が……! レンディスの弟か妹が生まれるのか!」


 立ち上がりシーオの腹に手を当てる。

 ここに新しい命が……。新しい家族が……。自然と興奮してしまう。


「レンディス、お前、兄になるのだぞ? 弟か妹が分からないが、生まれたら剣で守ってやれ」

「じゃあ父ちゃん、もっと厳しく鍛えてくれよ」

「ああ、もちろんだとも」


 レンディスは成長すると冒険者ギルドへ登録すると、村を発つことになった。

 兄を好いている娘は泣いて嫌がっていたが、最後は渋々見送りに来た。それでもふてくされた顔は変わらない。


「たまには帰ってきてよ、お兄ちゃん」

「ああ、約束する。じゃあ父さん、母さん、行ってくる」

「道中気をつけて」

「くれぐれも無理をするな。あと、己を過信しないことだ」

「分かっているって。じゃあ行ってきます」


 今は領主となった兄と、隠居している父になにかあれば息子の助けになってほしいと頼んだのは、親ばかだとレンディスに呆れられた。それでもなにがあるか分からない。離れて暮らすことが誇らしくもあり、寂しく不安だ。


 ……あれから元婚約者がどうなったのかは分からない、父と兄に尋ねていない。二人も話題にしない。

 一度は愛した女性なのに、その後を気にしない私は薄情だろうか。

 だが私には彼女ではない、愛する家族がある。

 守りたい家族がいる。

 あの時は逃げたが、家族を守るためなら今度は誰が相手だろうと、真剣を向け戦おう。











お読み下さり、ありがとうございます。


作中での『産まれる』ですが、『生まれる』と誤字報告を受け、調べた上で修正を行いましたので、以降、受け付けは行いません。

誤字報告、ありがとうございました。

(令和4年12月23日(金))

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 面白かったです。 [気になる点] ルル視点も読んでみて。。。以前もこれ読んでなんかモヤモヤして何がモヤモヤするんだろうと思ったら、元凶の王子たちのことはおいといて、デネルに対してムカつくん…
[良い点] 何とか時と共に鎮火した主人公と事情を今知って燃え始めた元婚約者との温度差は悲しいですが仕方ありませんね。その差を感じ取り身を引いた元婚約者は聡明でいい人だと感じられるだけに可愛そうですねえ…
[気になる点] 王子と横恋慕の友人に天罰が下りますように。 出来ることなら二人とも女に嵌められて好きでもない女と無理矢理結婚(再婚?)させられる未来希望。 自分達の行いがそのまま返って己の行いがどれほ…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ