細胞の中の宇宙
少し甘めのコーヒーを飲みながら
カウンター席に座っている
そうかあの店員も天使なのか
下界に降りるためには大変なんだなぁ
そんなことを考えながら抹茶フラペチーノを飲む
「どこまで話したかなぁ〜?忘れちゃった、はは」
ダイスケも飲みながらそう話してくる
「えーと、天使が下界に降りるために徳を積んでいる。くらいですかね?」
するとダイスケは
「まだそんなところだった?早く進めないと試験に間に合わないなぁ〜」
ならばのんびりしてないで早く進めてくれ
そう思ったが言わなかった
ダイスケは少し急いだ感じで
ストローから抹茶を飲み顔を上げて話し始めた
「この話しも多分試験に出るからね〜、覚えておいてね〜、ここに来て感じた事疑問に思った事が試験に出るからね〜」
ふむふむなるほど一つ一つ丁寧に
覚えていけばそんなに難しい試験でもなさそうだ
私も抹茶を飲みながらそう考えた
ダイスケはもう一度急いだ感じで抹茶を吸い込む
そして顔を上げ真面目な顔でこう話し始めた
「人間って何か分かる?」
私は首をゆっくりと左右に振り
両手のひらを上にして肩をすぼめて
分からないのポーズをとる
「じゃあ地球は?なんだと思う?」
私は同じポーズをとり分からないアピールをする
「普通の動植物は今ある環境に適応して、姿や形を変え進化する。一方人類は資源を食い尽くし、開拓して住み易く環境を変えてしまい、資源が枯渇すると新しい場所を開拓してまた新しい場所の資源を食い尽くす。地球上に同じ物が一つだけある癌細胞だよ。だから人間は地球の癌なんだよー。そして宇宙は一つの細胞、核となるのが地球、試験に出るからね〜。」
ダイスケはまたも抹茶を吸い込む
私はびっくりする、人が癌細胞?
じゃあ私も癌細胞なのか
「人間が地球の癌細胞なのは理解しましたけど、宇宙が一つの細胞ってどういう意味ですか?」
ダイスケは抹茶を飲みながらチョイ待ちと
右手のひらをこちらにむけてくる
少し急いで飲んだ後に話してくれた
「宇宙が一つの細胞ってことは、同じ様な世界が37兆から60兆あってそれらが集まって1人の人間か1匹の犬か猫か、分からないがその細胞の一つってこと。もちろん時間の流れは細胞の中とその細胞の持ち主とでは、カナリ違ってくる細胞の中での3000年が細胞の持ち主からすると1秒くらいじゃないかなぁ〜」
ダイスケはもう一口抹茶を吸い込み飲み込んだ
「だからユウジ貴方の身体の中にも細胞一つ一つに宇宙があり、その一つ一つに人類が住んでいて天界も下界もある、例えばウィルス等は人類だと思ってくれて間違いない。そして私達の居るこの細胞の持ち主も、一つの細胞の中のウィルスでそれが永遠と連鎖していくってわけ、大丈夫?ついて来れたぁ〜?」
急に難しい話しになってきたぞ
私も一口抹茶を吸い込む飲み込み
「じゃあ地球は細胞の要となる核で、同じ様な宇宙が何兆もあってそれらが集まって、1人の人間になっているってことだよね?ならば宇宙人はいるってこと?」
ダイスケはまたも笑いながら
「ははは〜〜、ユウジは優秀だね〜、なかなか一回で理解出来ないよー。宇宙人はいるよ私達も宇宙人だし、文明の発達した細胞もあるから、独自に進化して細胞の中も外も宇宙船で飛び回ってるだろうね〜、残念ながら僕は見たことないけどね〜。」
なるほど宇宙は広いのではなく沢山あって
それで広くなっているのか
私は理解した様なしてない様な
不思議な感覚になっている