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神様も楽じゃない


私は三十代後半の男性

統合失調症の患者だ

まともに働けないので

生活保護を受給している

目が悪くメガネをかけていて

日頃の不摂生から体重は90キロ

今日も訪問看護を受け

炬燵でゴロゴロしながら

スマホゲームをしていた

はずだった


私は一瞬強い睡魔に襲われ

寝落ちしてしまった

気が付けば白い雲の上に立っている

空は晴れて抜ける様な青空が綺麗だ

どこまでも続く白い雲


「私スマホでギルドバトルしていたはず?ここはどこ?」

1人なのに思わず声が出てしまった


良く見ると服装もおかしい

白いワンピース姿だ

パジャマに着替えて

炬燵に入って

定時に開催される

スマホゲームのギルドバトルを

やっていたはずだ


「いやーごめんごめん」

雲の隙間から階段を登る様に1人の男性が現れた

この位置からは見えないが

階段になっているみたいである

男性は髪は黒く長く腰くらいまであり

髭は胸まではありそうだ

白かったら仙人みたいだろう

服装は私と似ているが

少しダブ着いた白い布を羽織っている感じだ

歳は三十代前半ぐらいか

私よりも年下かなぁ?

人がいて安心したが

ここはどこなんだ?


「すみません、ここはどこですか?」

私はゆっくりと階段を登ってきた

その男性に聞いてみた

「ここは天上界、天界の一つ上で、まぁ簡単に説明すると屋上みたいなところだよ」

そう言いながら私へと近寄ってくる

私はああ死んだのか?そう考えていると

「それはちょっと違うよ、まだ生きてるし下界に帰ることも出来る」

私の前まできた男性は

私の考えが分かるみたいでそう答えてきた


私は生きてる?でもここは天上界?

じゃあこの人は神様?神様にしては若くない?

そう考えていたら

「ちょっと待った、ちょっと待った。そんなに一気に考えないで、答えるのが大変だよー。一つ一つ答えるからぁ」

男性は両手でストップのジェスチャーをしていた

少し困った顔をしている


「じゃあまずは、貴方は生きてます。身体も心も下界の時と同じです。これは理解した?」

少し面倒そうに説明を始めた

私は「分かりました、生きてるんですね〜」

何故か他人事の様に答えた

男性はよしよしと何度か頷く

そしてまた顔を上げ

「私は神様です。いや神様だったの方が良いか。18年神様をしていた者だ、次の神様は貴方です」


えっ?神様なのは理解したが

私が神様?こんな私が?

そんなに信心深くもない

無神論者のこの私が?何故?

そう考えていると会話の様に

「それはクジでそう決まったからですね〜、候補者は何人かいたけど僕が引いたら貴方でした。おめでとう!」

今度はにこやかに拍手してくれている

まだ良く理解していないが

私は生きてて、神様に選ばれたみたいである

普通死んだ人が神様になったりするのではないのか?

「そう考えるのが普通だよー。思った以上に飲み込み早いね〜貴方!」

両手の人差し指だけを伸ばして

このこのと私を指差してくる


ちょっとウザいなこの人

そう考えてしまった

男性の顔は真面目になり

コホンとこぶしに咳をする

「ここからは真面目な話しだよ、心して聞いてね」

いきなり真面目になったのと

ウザいって思ったことを読まれたこと

色々な疑問がパニック状態だったけど

その答えを発表するらしい

ゴクリと生唾を飲み込む

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