性癖は文化なり
俺には誰にも言えない秘密がある
それは女性に対する性に関しての気持ちが全くと言っていいほどないのだ。
学校の水泳学習の時に夏海の太もも最高!!、美央のスク水ピッチピチ!! とか興奮しているのを見ても何が嬉しいのかが正直分からない。
太ももなんてどれも同じだし水着なんてただの布だ。
もしや太ももや水着で興奮しない俺が異常なのかと思い本屋で成人向け雑誌コーナー、
俗にいうエロ本コーナーに行ってクラスの男子が喜びそうな本を買った。
読んで見たが何が興奮するのか分からなかった。
髪で体を隠すとかやたらスカートが短い女教師とか胸部の成長がやたら凄い人などの写真があったが意味がわからなかった。
クラスの男子に相談すればいいと思うかもしれないが俺には出来なかった。異常視されたくはないし第一、相談ができるほどの友達はいなかった。
そんな俺にも学校外には相談ができるほどの友達、いや幼馴染がいる。楠木彩乃だ。彩乃は小中の同級生で家が隣、親同士の仲が良く時々遊ぶ仲だった。中学の頃にはよく
「楠木と家となりとか羨ましすぎる」
「ラブコメかよ!」
とか言われたりしたが実際は違う。
確かに小学校低学年まではよくお互いの家で遊んでいた。しかし学年が上がるにつれ学力の差、容姿の差などから俺が一方的に彩乃を妬み遠ざけた。
その後、成績の違いから違う高校に進学してさらに彩乃の存在が遠くなっていった。
おれは彩乃に相談することにした。
まず、彩乃は周りの男子からはよく容姿を褒められていたので恋愛についてはとても詳しいと思った。また、彩乃は違う高校なのでもし異常視されてもどうでもいいと思った。
俺は彩乃の家を訪ねることにした。