1/9
DREAMER
気づいた時には“ここ”にいた
最初は訳もわからずただ走っていた
ただ目の前のバットエンドを消し去りたかった
走って走って
いつしか気づいた
“ここ”は現実じゃないんだと
だって目を覚ましたらいつも狭い硝子
水の中に浮かんでる
ただわかっているのは沢山の浮かんだ人達と
助けられなかった人は“ここ”で死ぬこと
目の前を土気色をした肉塊が棄てられていくこと
“ここ”では笑いあっていたのに
“ここ”では暗い目で宙を見る
だから助けたいと思った
だからあたしは走って走って走った
【死】と隣り合わせの【現実】を
ただ誰かの為に
誰かの世界を渡る
そんなあたしは【DREAMER】