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In other word・・・  作者: トムトム
2章 歩いていこう ~Ich werde gehen.~
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番外 side智 The mornig when I noticed that there was not you. 君がいないと気付いた朝 1

智の中学校入学式の朝=S高の始業式の朝です。


朝、7時半。しっかりと朝食を食べるところから俺の一日が本格的に始まる。

途中で腹が鳴るなんて、俺としてはあり得ない。

部活の朝練の時だって、終わってから部室で食べている位だ。

朝食が終わったら、身支度を済ませて、さっさと制服に着替える。

近隣学区ではほぼ皆が同じ詰襟の学生服。違いと言えば、襟につける校章と名札位か。

左の襟には昨日つけ替えたばかりの学年章がある。

俺には兄貴がいるから、学年ごとにカラーの違う体操服以外は悔しい程に全てがお下がりだ。

名札だけは新品をつける。同じクラスだと買い替える必要はないんだけども、今年はクラスがC組からE組に変わった。

始業式の日の放課後に、一つ年上の片想いをしている彼女にばったり本屋で会って。卒業前に頼んであったノート類と貰う事が出来た。

そんな彼女が俺に名札をくれた。一組はスペアと思って買ってあって俺に渡してくれた。

よく見ると彼女が3年の時に在籍していたEの文字が書かれていた。

たったそれだけのことなのに、すっごく上機嫌で家に帰ってから貰った名札に自分の名前を書いてからつけ替えた。

そんな事を思い出すと、つい笑みがこぼれてしまう。



昨日までは春休みだ…なんてだらだらしていた兄貴も今日からは学校だと言って俺が起きたころに家を出て行った。

君塚にある私立S校に通っている。この学校は、地域の学校としては、1学期のスタートが遅い。

入学式は、2日後だと言っていた。地域で一番遅いのだが、その分化抱いた多いとも聞いている。

俺らの中学校は今日が入学式だ。自分が3年生になったのだという自覚すらまだない。

そんな俺だけども、去年の12月から生徒会長をしている。今日は新入生に祝辞を読まないといけない。

そんな時に流石に腹が鳴っては困ってしまうから、いつもよりほんの少しだけ多く食べた。

1年からずっと役員といわれる類をやっていて、途切れた気がしない。

入学早々は委員長。その後は生徒会の書記、12月の選挙の時も書記のままでいいと言ったのに、周囲から会長になれと言われててしまい、しかも他の候補者がいなくて会長になってしまった。

元々人前で話すのが大嫌いな俺に生徒会長なんて出来る訳がないと反発はした。

兄貴が2年前にやったから、俺も出来るだって?それがもっと無理だっていうんだ。

あいつの様な暴君と同類だなんて…本当にいい迷惑だ。



俺が学校に行く時は自転車だ。俺達の通う学区はとにかく広い。

だから、生徒の3割は自転車通学だ。それでも15分はかかってしまう。

小学校の頃は約1時間かけて歩いたんだから、今は十分楽している。

本当なら今日は手ぶらでもいいんだけれども、そうもいかないので、スポーツバックを自転車かごに放り込む。

後は自転車のペダルとひたすら漕ぐ。ただそれだけ。

学校に着いて、生徒会室の鍵を開けることが俺の習慣だ。

イベント前は生徒会の備品を借りに来るので、開けた方がいいんだけど。今の時期は時にすることはない。

あえて言えば、今日の祝辞の練習位か。さすがに本番で言い間違える訳にはいかないし。

予習をする時もあれば、テスト勉強をする時もある。

基本的に、予鈴がなるまでここで何かをして時間を潰すのが、俺が生徒会役員になってからの習慣だ。




ちなみにその頃のちいは…のんびりと洗濯と新聞タイムをしています(笑)

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