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In other word・・・  作者: トムトム
1章 A turning point ~中3冬~
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終わった恋の悲しみは 2

「あぁ、かったるいなぁ・・・げっ、人がいる」

私と同じような考えを持った人がいるようだ。私はゆっくりと振り返る。

そこにいるのは、1学年下の広瀬智がいる。私が受験したS高には彼の兄が通っている。

何しに来たんだろう?

「何?2年生も自習なの?広瀬がここに来るのって珍しくない?久し振り…元気だった?」

「それを言うのならば、ちいちゃんだって。今日はK学園の発表じゃないっけ?

でも…ちいちゃんは余裕か。今、ここにいるんだから」

広瀬はそう言うと、私が座っているベンチの隣に座る。



「いや…そうでもないんだけどね。そろそろ合格発表の時間かな?10時だったはずだし」

「ふぅん、本命はSだろ?兄貴の後輩になるなんて物好きだよな」

「あのね…別に直也君じゃないわよ。私の行く目的は」

「何なのさ。本音は…」

「プールがないから…ねぇ、なんか呆れてない?」

私がS高を選んだ理由。それはプールがない事。学校見学もしていて、プールがないことは

しっかりと確認している。

「そういえばさ、ちいちゃん」

「ん?何?」

「ちょっと前に千葉で彼氏と歩いていたでしょう?」

私は一瞬だけ凍りついた。何で今ここで聞くかな。

私は小さくため息をついてから答えることにした。

「あぁ…そんな事もあったね。広瀬が見たのっていつのことかな?」

いきなり、触れて欲しくないことに触れられてしまい、私は内心焦っていた。

二人でいるところを見ていた人が他にもいた。もう終わった事だし…仕方ないか。



「相変わらず、余裕あるなぁ。俺が見たのはクリスマスだったかなぁ?兄貴と二人で

出かけてさ、その時に見たんだ。いいよなぁ…クリスマスデートなんて…」

その時の相手はゆう君だ。でも…あの時間はもう戻って来ない。私は涙を必死にこらえる。

「ごめん…そのことはあまり知られたくないんだ。誰にも言わないで貰えないかな?」

「なんで?だって彼氏なんでしょ?俺なら言うけどなぁ」

私に他言するなと止められて、広瀬は納得していないみたいだ。

こいつは直也君と違って、頑固者だから…ちょっとだけ面倒臭い。

どうやって…納得させようかな。

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