忘れ去られた楽園に、近付くあなたは誰ですか?
「………………………………………………………………だいっきらい」
「知ってる。」
「だいすき」
「知らなかった。」
「きみは?」
「知らない。」
「わからないんじゃなくて?」
「知るわけがない」
「だったらいっしょにあそぼうよ」
「……知ってる。」
「ここから堕ちたなら……きっとたのしいよ?」
「知ってる。」
「だったら」
「知っている。」
「……きみはわたしのすべてを、しっている?」
「……知らないね。」
「……」
「君が誰かは知らないし。知らなくても良い。」
「…………」
「だから……」
「………………」
「何処か知らない此処(この世界)から出せ。」
「……………………」
「早く、サヨナラしたいから、出せ。」
「…………………………」
「聞こえて無いのか。聞く耳を持ってないのか。どちらにしろ、可哀想だな。」
「………………………………やぁよ」
「……そうか。」
「だってきみ……
死んでるじゃん。
だからダメ」
「……死んでる。それは知らなかった。」
「……すぐに、うけとめたね。すごいや。にんげんいがいなら、いっぱいいるけどね」
「……ここは何処だ?」
「ひとにもよるけど……
楽園
かな」
「……楽園。」
「……ようこそ。『―――』へ。」
……感の良い人は楽園で分かったりして。