罪の理解
何故ひりつくように熱いと感じたのだろう、わからない。
ただ知りたい、
自分を知るために罪を、
知らなきゃいけない気がする。
「あの……その旅、僕もついていってもいいですか?」
しばしの沈黙の後、
明るい声でダンテが答えた。
「いいよ。ここに落ちてきたばかりで、何も知らないみたいだし、それに……」
ウェルギリウスが話を遮るように大きなため息を吐いた。
「私は答えていないのに、決めるのだなダンテ」
「でもだよウェル、ベアトリーチェなら置いてかないよ」
ウェルギリウスは深く考えてる、まるで信仰している神に言われたように。
「ベアトリーチェならそうだろうが、私は私だその少年を連れる意味はあるのかダンテ」
少し低い声でダンテは話す。
「トミノ、君は罪が何か自らが何を犯したのかわかるかい?」
その問が何を意味するのかわからない、
罪を考えると体の節々が熱くなる、
まるで鞭に打たれたあとのように、ひりつく。
遠くから音が聞こえる。
「わかりません……それでも……」
何か聞こえる。
――無限地獄はひとつみち。
――暗い地獄の案内を頼む、
金の羊に、鶯に。
何処からか、知らない声が聞こえる。
「大丈夫?」
ダンテが心配そうにそういう。
ウェルギリウスのため息が聞こえる。
「まだ休ませてをいた方がいいんじゃないか」
意識が朦朧とする。
気がつけば見知らぬ所にいた、
落ちている感覚がするのに、
景色は変わらない。
空には青い星。
下には一本の蜘蛛の糸に救いを求める、亡者が集まる阿鼻叫喚の地獄が広がり。
後ろには地獄から天まで届くほどの巨大な塔。
目の前には巨大な門、
門にはこう書かれている。
――この門をくぐるものは、一切の希望を捨てよ。
門の先には一つの道があった。




