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初代領主ヘルムート・グランツの治世③

ルグ暦59年7月


 肌寒い季節のなか新たな町の開発が進んでいた。

その町の名前は、ヘルトムントである。子爵自身は、自分の名が入った名前にを提案された際は固辞したがヘレナ嬢や領民からの声に折れ町は、グランツ子爵領ヘルトムントとなった。規模は小さいが開発のために人口が増えつつある。


住宅と農地が整えられ、子爵邸前とヘルトムントの中央通りは石畳である。ヘレナ嬢の提案で、黒字になった今確実に税金を納めて貰うために人口調査を行った。グランツ子爵領は、村が点在しておりヘルムートの入植前から少なからず人が住んでいたようだが、正確な調査は行われなかった。

辺境が故に近隣の領主もわざわざ取り立てに行く気はなかったようだ。

今回からは、一人一人の名前と年齢を調査し現金或いは物納で納めて貰う。


ヘルトムント

町民800名、警備兵50名


近隣の村々

村民300名ほど


今日は、一日中寝て過ごしたいねと独り言を呟くヘルムート。

「子爵様、何かおっしゃいましたか?」

「なんでもないんだ、ヘレナ。気にしないでいいよ」

「わかりました。御用があれば教えてくださいね」


うん、と返事をすると商会から譲って貰ったソファーに横になる、天井の木目を見ながら思うのだ経済は去年に比べてだいぶマシになったなと。

鉱床は、あるだけでは金にはならない。採掘し、精錬し、加工する人間がいなければただの石と変わらない。これを一手にやってくれたのがロズマイヤー商会。

ヘレナ嬢の友人だからとほとんど丸投げにしてしまったが、上手くやってくれているようだ。


そんなことを考えていると、ヘレナ嬢は部屋に来た。

「子爵様、お手紙が届いています。」と手紙をヘルムートに渡した。

どれどれと言いながら受け取る。


手紙の内容はこうだ、

[ヘルムート子爵閣下、

この度は急なお手紙で申し訳ない。

そして鉱床の発見おめでとうございます。

今回は、レグ王国国教であるグレシア教教会をグランツ子爵領のヘルトムントに建設したくご提案の手紙です。

信仰は人々に安らぎを与え、安らぎは平和を実現します。ご検討ください。

近々、教会の者をそちらに向かわせますのでよろしくお願いします。

益々の発展をお祈り申し上げます。

レグ王国グレシア教教会大司教ジョン・イルター]


「グレシア教か、ご検討と書かれてはいるがほぼ強制だろう。大司教からの提案、無碍にできないしな。」

はぁ、とため息をつく。


「グレシア教ですか?母は敬虔な信徒です。良い噂も悪い噂も聞かないですね。」

「そうなのかい?ヘレナ。あっさりしてるね」


「私は、自分しか信じていません。あ、子爵様が教徒の方でしたら失礼な物言いでした、申し訳ありません」

「いや、大丈夫。君の言う通り、自分だけを信じているよ。神頼みはたまにするがね。そうだヘレナ、グランツ子爵領には信徒はどのくらいいるかわかるかい?」


「どうでしょう、最初に入植した領民たちには何人かいたかも知れませんがわからないです。」


「そうか、ありがとう。」

そうとなると、教会を建てて鉱床から出た利益を信者からお布施で儲けようという算段だろうか。


グレシア教、ルグ暦以前の帝国暦25年にできた宗教で一神教である(現在は、ルグ暦59年=旧帝国暦759年)。


「とりあえず承諾して、様子を伺おうか」

それから2か月後...


護衛に守られながら、グレシア教一団がヘルトムントに着く。

馬車は、子爵邸前に停まり中から派遣されてきた神父が降りる。

ヘルムートの初見の感想は、金髪で身体は細く女性にしか見えないという。


子爵邸入り口では、ヘルムート・グランツとメイドのヘレナ、執事たちが出迎えた。


「お初にお目にお目にかかります。グレシア教神父のルリ・ミカエルです。よろしくお願いします。」


「ようこそ、ルリ・ミカエル神父。はるばるヘルトムントによくぞ来られました。中へどうぞ。」


この日、教会と子爵は契約を結びヘルトムントの空き家を一時的に教会として貸した。


翌年、グレシア教の教会がヘルトムントに建てられた。


お疲れ様です。

仕事が多忙で、就寝前に執筆してます。

うとうと、寝ぼけながら書いてます笑

よろしくお願いします。

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