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Triple Alley  作者: 立花りん
―卯の章―
3/7

p.03


僕は元々海兵でした。海賊を取締り、成敗するのが仕事です。

しかし今の僕は海軍には戻れません。ある重大な任務を抱えているのです。

それは、今潜入しようとしているこの「Triple Alley号」一味を内部から崩壊に導くという作戦でした。僕は海軍から派遣されてここにいるのです。

海賊は嫌いです。どんなにいい人でも、海賊というだけで大嫌いです。

両親は僕が幼い頃に海賊に襲われて死にました。僕は辛うじて生き延び、海軍に保護されて育ちました。だから海軍には御恩があるし、海賊は僕にとって仇以外の何者でもありませんでした。

その海賊団に潜入せよとの命が下ったのはつい先日のことでした。僕の育ての親でもあり上司でもあるマルクル大佐から聞きました。

マルクル大佐は優しい人でしたが、面倒臭いことは嫌いでした。

「……と言う訳でコルーシ、行ってくれるか?」

「あの……こんな大役、僕なんかでいいんでしょうか?僕に務まるとはとても思えませんが…」

「いいんだよ、お前で。お前こそ適役じゃないか。海賊を憎んでいる、その心は誰にも負けない。だろ?」

「そ、それはそうですけど……」

「じゃあいいだろうが。行きなさい」

「は、はい…」

話は半ば強引に決まり、僕は海軍をクビにされたという建前で第二の故郷を旅立ちました。不安はまだまだありますが、こうなった以上はやるしかありません。作戦も何も考えないまま、僕は「Triple Alley号」に乗り込んだのです。



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