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Triple Alley  作者: 立花りん
―卯の章―
2/7

p.02


僕の名前はコルーシ・ウェナン。海軍の下っ端の下っ端です。事情あって、今はとある海賊団に入っています。

それは今世界で1番力がある海賊団と言われています。船長まで合わせても153人と、規模はそんなに大きくないのですが、何せ船員の戦闘能力が高いんです。量より質、と言う訳です。

彼らは海賊でありながら町に強奪に入ることはありません。他の海賊を襲って金を奪い、町で金を払って物を買う、謂わば海賊狩りなんです。なのに海賊旗を掲げていて……海軍は彼らを海賊と見なして懸賞金を懸けています。

この海賊団には船長が3人います。本当はこの内2人は副船長らしいんですが、実質船長です。総船長と慕われる「豹」、戦闘番長と称えられる「虎」、そして参謀総長と崇められる「山猫」。本名でないことは確かですが、本当の名前は3人以外の誰も知らないようです。僕は勿論、僕の室長のタニさんも知りませんでした。渾名をネコ科に拘る理由についても、3人以外知らないのだと思われます。


ここまで紹介すれば、もうお分かりでしょう。

そう、僕達は「Triple Alley号」の一味です。



『Triple Alley』



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