転生二日目
2章
1
「家を買おうと思うんだけど、どうかな?」
勝也は2人に聞いた。
あの後、近くの宿に泊まった。
「いいんじゃないかな?」
とマナ。
「いいと思います」
とナナ。
「じゃあ決まりだね」
と言って勝也は立ち上がった。
「すみません。家を買いたいんですけど」
勝也はお店の扉を開けるなりそういった。
「いらっしゃい。どのような物件をお探しでしょうか?」
奥から出てきた店主は手にいくつかのファイルを持っていた。
「貴族が住むような広い家で、予算は黒金貨3万枚」
とてつもない金額に店主とマナとナナは驚いた。
「か、かしこまりました。…ではこれとかはどうでしょう。元々貴族が住んでいたんですけど、3年前に亡くなって今は空き家になっています。値段は黒金貨3万枚です」
「いいね、買うよ。はい、黒金貨3万枚」
と言って3つのパンパンにふくれた袋を空中から取り出した。
「確かにおだいはいただきました。これがその物件の鍵です。お買い上げありがとうございました」
と言って店主は頭を下げた。
「ありがとう。また来たときはよろしくね~」
と言って勝也たちは店を後にした。
勝也たちは、すぐに家に向かった。
それは街の外れにあり、まだだいぶきれいだった。
中もキレイで、少しホコリをかぶってはいるが少し掃除をすればすぐに使えるようだった。
すると勝也が
「家も手に入ったからここからは別行動にしよう。マナとナナはこの家の掃除をよろしくね。僕は奴隷商に行って奴隷を何人か買ってくる」
と言った。
「奴隷を買ったらうるさくて夜眠れなくなるじゃない」
とマナが言うと、
「なんの事?」
と首をかしげながら、聞き返された。
「何でもない。忘れて」
「?わかった。あと魔法で1人以外全員送るから、お風呂に入れさせてあげて。そこの扉を開けて、左側が男、右側が女だからね。それと、欠損奴隷を買うかも知れないからそうなったら適当な部屋に先に集めといて」
と言い残して勝也は家を後にした。