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VS偽天使

 勝也は急いで家から出た。

 外は真っ赤に染まっていた。

 少し離れたところでもうもうと煙がたちのぼり、家々が燃え上がっている。

 そこに向かってオーガ達は突撃をしている。

 しかし、煙の中に消えると、肉片になりながらオーガだったものがとびだしてきた。

 煙の周りには肉片と血が散乱していて、地面が血の海状態と化し、辺りにひどい匂いが立ち込めていた。

 そして、この事態を引き起こした元凶が、煙の中から姿を現した。

 色は真っ白で、形はひとがた。背中の辺りから翼のようなものが生え、右手に血が滴る長剣、左手には大きな盾を持っていた。

 全長は三メートル程で、翼と武器を無くし、大きさを半分位にしたらまるっきりマネキンだ。

 「偽天使?」

 勝也は、このマネキンモドキのことを知っていた。

 そして、その強さも知っている。

 マネキンモドキ改め偽天使は、ゆっくりとした動きで右手の長剣を上げ、鋭く振り下ろした。

 すると偽天使の後ろから、『ファイアボール』が放たれた。

 勝也は、放たれた『ファイアボール』に、右手を向けた。

 そして、その右手を握った。

 すると、『ファイアボール』は跡形もなく消え去った。

 「掛かってこい。軽く相手してやる」

 勝也は、表情のわからない偽天使を凝視して、気だるげに言った。

 偽天使は、右手に持っている長剣を一振りし、長剣に付いていた血をとばして、勝也に突っ込んできた。

 勝也が長剣の間合いに入ると、偽天使は力任せに長剣を叩きつけてきた。

 勝也はそれを右手の人差し指と中指で軽々とつかんだ。

 偽天使は、その事を気にもとめず、全体重をかけて勝也を押し潰そうと試みた。

 しかし、勝也は長剣を指で折った。

 偽天使は、勢い余って折れた長剣が地面に大きなクレーターを作った。

 勝也はそれを浮くことで回避した。

 勝也は上空から、偽天使を冷ややかな目で見ていた。

 いつの間にか折れたはずの長剣は元に戻っていた。

 偽天使の周りにいくつもの魔方陣が現れ、そこから炎の槍が飛び出し、勝也に襲い掛かった。

 火属性魔法の『フレアスピア』だ。

 しかし、それは勝也に当たる前に霧散した。

 偽天使が、明らかに同様した。

 しかし、それは一瞬の事。

 すぐに元に戻った。

 勝也は、それをただ冷ややかな目で見ている。

 一瞬、勝也の右目が怪しく光った気がした。

 すると、偽天使の身体が一瞬にして石化した。

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