スノー
リビングに入ると、食器を運んでいるスノーが声をかけてきた。
「勝也。前のしゃべり方に戻してもいいか?正直落ち着かない」
「お前が、それがいいって思うなら戻してもいいぞ」
「ありがとうございます」
スノーは、申し訳なさそうな顔でお辞儀をした。
「あ、そうだスノー」
「なんでしょうか、主様」
「剣の稽古をつけてやろうか?」
スノーが固まった。
それと同時に手に持っていた食器が、落ちた。
「申し訳ございません。食器を割ってしまいました」
「別にいいよ。高いものじゃないし」
と言って、勝也は、あわてて食器の破片を拾っているスノーを手伝って、一緒に食器の破片を拾った。
全ての破片を広い終えると、勝也は、スノーに聞いた。
「それで、剣の稽古をつけてやろうか?」
スノーは、少し考えるような仕草をすると、
「よろしくお願いいたします」
深々と頭を下げた。
「勝也、私にも剣の稽古をつけてくれない?最近体が鈍ってきてるから」
チャンスとばかりに香苗がお願いしてきた。
「ああ、いいぞ。二人まとめてかかってこい」
と勝也が言うと、景色が一瞬ぼやけて、どこまでも広がる草原に変わった。
「世界創造」
スノーがポツリと呟いた。
それを聞いて、勝也は、ニヤリ、と笑った。
「そうだ。ここは俺が創った世界だ。ここならどんなに暴れてもいいからな」
すごいだろ?と言わんばかりに説明してきた。