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その後

「この土地と建物ください」

 「黒金貨五十枚ね」

 「はい」

 勝也は袋を一つとりだし、店主に渡した。

 「まいど」

 土地と、家の権利書をもらい、店を出た。

 「どんな店がいいか考えておいて。後で作るから」

 そう言って、勝也は、奴隷の一人に土地と、家の権利書を渡した。

 「ミックは、俺の知り合いの鍛冶士に弟子入りしてこい。許可はとってるから。はいこれ道順」

 と言って、地図のかかれた紙をミックと呼ばれた奴隷に渡した。

 「あとは冒険者ギルドにいくぞ」

 と言って、勝也は歩き出した。

 五分歩いて冒険者ギルドに着いた。

 勝也が中に入ると、さっきまで談笑していた一部がしずまりかえった。

 「皆はそこで冒険者登録してこい。俺は採取依頼と討伐依頼の二種類選んどくから」

 そう言って勝也は依頼板(適正ランクのかかれた依頼書を張ってある大きな掲示板のようなもの)を見始めた。

 「この二つでいいか」

 勝也は薬草の採取とゴブリンの討伐の二つの依頼を選んだ。

 「お前ら。登録終わったか?」

 依頼の紙を二枚持って、登録をしている九人に聞くと、

 「終わったぞ~」「勝也、終わったよ」「はい、終わりました」「ご主人様、終わりました」「終わった」

 と口々に報告をしてきた。

 勝也は、依頼の紙を受付に出して、全員の方を向くと、

 「それじゃあ討伐と採取の依頼を受けたから、東の門から草原にいくぞ、ついてこい」

 と言いながら歩き出した。

 十分位して、家と家の間の細い道で、微かに、だがはっきりと、

 「誰か助けてください」

 と言う声が聞こえた。

 それと同時に

 「おとなしくしろ」

 と聞こえたので、勝也は不快な気持ちになった。

 「勝也。助けよ?」

 香苗は、五年前の事を思い出したのか、青い顔で勝也の服の裾を引っ張った。

 「俺は助けるつもりはない。不快な輩を潰すだけだ」

 そう言って、勝也は細い道に入っていった。

 香苗と一は、お互いに顔を見合わせて笑った。

 少し奥に入ると、二人の男が一人の女性に覆い被さっていた。

 「気持ち悪い」

 勝也はそう一言吐き捨てると、いつの間にか握られていたリボルバー式の拳銃で二人の頭を撃ち抜いた。

 すると、男達の頭が弾けとんだ。

 襲われていた女性は何が起こったのかわからずに、ポカーンとしていた。

 勝也が踵を返し、どこかにいこうとすると、女性は我にかえって、あわてて立ち上がると、

 「助けていただきありがとうございます」

 深々とおじぎをした。

 勝也は、振り返らずに、そのまま歩いて行った。



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