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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。

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日和

作者: キタル
掲載日:2026/02/16

 

 殺したかった。


 暴力、罵倒、強要。


 妹だからという理由で、この全てに耐えなければなかった。

 一歳、二歳、歳が離れているのではなく、たかが一瞬、出てくるのが遅かっただけなのに。


 疑問に思った。


 両親に窮状を訴えても、叱るだけ。


 本当に自分は愛されているのか。

 本当に自分の親なのか。


 ある日、我慢が出来なくなり、目の前で叫んだ。

 そしたら止んだ。


 不思議に思った。


 こんなことで終わったのかと。


 次の日から妹は何もしてこなくなった。けれど、態度は変わらなかった。


 殺したくなった。


 今までの事を、勝手に水へ流して接してきた。

 自分は忘れてなどいないのに。


 だから自分は包丁を手に持った。


 一歩一歩、妹の元へ進んだ。


 包丁が何故か重くなった。


 体が何故か沈んだ。


 胸が何故か苦しくなった。


 少し、立ち止まった。


 両親の心情を考えた。


 自分の未来を考えた。


 妹のことを考えた。


 妹の未来を考えた。


 妹の過去を思い出した。


 妹のいい所が浮かび出した。


 妹の悪い所が浮かばなくなった。


 それでも、歩み出した。


 あと少しで、妹が部屋から出てきた。


 咄嗟に包丁を隠す。


 話しかけてきた。

 なんでも、お菓子が余ったからくれるらしい。


 よかった。


 救われた。



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