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私がんばる

「さーて、行ってみようかーーーー!!」


フルパワー全開のエレオノーラです。

ハルちゃんはその能力を生かして、各場所への連絡係として飛び回ってもらう事にした。

私は意気込み現場に戻れば、ほぼ半分ぐらいの土地が整えられ、既にある程度の緑は取り戻していた。

みんな頑張ってくれたんだね。

ここからは、また私も頑張るからね。


私の作った渓谷は、やがて滝を作り、小さな湖に飛沫を落としている。

そこから流れる出る川は緩やかに水を湛え、やがて海に注いでいく。

凄く綺麗だ

よしあと半分、そうすれば緑の御方も元気になってくれるかもしれない。

でも今作業をしている者は、既にかなり疲弊しているように見える。

それはリンデンさんにも言える事のようだ。


「少し休んでくれと言っても聞きはしないよね…」


それなら力が戻った私が人一倍頑張って、少しでも彼らの負担を減らすしかない。


「さて……」


まずはここからオルガの町までの道でも直そうか。

そう思った時、どたどたと慌しい地響きがこちらに向かうように聞こえてきた。

あっ、ピーポちゃん達だ。


「姉さん、もう大丈夫なんですか?」

「うん、私完璧に復活。ピーちゃんもポッポちゃんもありがとう」


いやいや大したことじゃねえよ、そう言っているけれど、やはり二人も疲れているように見える。

でもピーポちゃん、もしかして道を作ってくれてたの?

どうやらリンデンさんの指示で、町からこの湖まで続く道を作っているそうです。

リンデンさん、しっかり私の理想を把握してくれていたんだ。

嬉しい。

今の道が出来たら、次は森への道を作るそうです。

ならばピーポちゃん達に、以前使った魔法を掛けさせてもらおう。(ピーポちゃん達の足跡から、緑が広がっていくやつの事だよ)

そうすれば時間短縮になるしね。


とにかく私は私にしかできない事をしなければ。

そう思ったら、リンデンさんも私と同じような事が出来るそうです。


『たとえ眷属に下ったとはいえ、我もお主と同じ神似者であり、年の功ならお主より上。お主に出来て我に出来ない訳無いだろうが』


ごもっともです。


私はリンデンさんと打ち合わせをし、この工事の最初の目的、山の向こうの都市への道を作ろうと決めた。

この国には貿易も出来る港と、隣接したオルガの町の発展は必要なのだろう。

ならばこの先、国民が下手な事をして、また神の怒りを買ってはたまった物じゃない。

ならば私がある程度の道を引いておいた方が良いと思うんだ。


それはかなり長い道になるかもしれないけれど、緑の御方が苦しまないよう、しっかりとした物にしなくてはいけない。


貿易物資を運ぶなら、作る道は大きな馬車同士がすれ違い、脇を人が歩ける程度の広さを必要とする。

道にはある程度の間隔で休憩が出来、宿泊もできるような場所を用意しなければ。

まあ町を作るのは人間に丸投げすればいいか。

人間に出来る事は人間が後でやればいいのだ。

とにかく私は今、急いで自然を取り戻さなければならない。


上空から地形を把握し、道筋をどう進めるのが一番か模索する。

空気や水の流れを計算し、路行く人達が安全に旅が出来るようにしよう。



私は今、ある程度の広い平地を整えたところだ。

中心部はむき出しのままの地面だが、それを囲むように豊かな草原が広がり、その周りにはまるで何かからその地を守るように森で囲った。

そしてその向こうは、昔からの姿を留めたなだらかな山並みが広がっている。

まだ壊されていない自然が結構残っていたんだな………良かった。


ここは宿泊や物資を補給できる、ちょっとした町になればいいし、その周りはそのままの野原でも、開墾して畑にしてもいい。

どうか皆が私の意を察してくれるといいけれど、それは人間がいい方向に整えるよう祈るのみだ。



上空から目を凝らせば、遠くに町らしきものが見える。

多分あそこがゴールだろう。

振り返れば、道を中心として両脇10㎞ほどはかなり整い、それが遥か彼方まで続いていた。


今の私は体や魔力や気力がかなりやばい。

でもここで挫けちゃいけない。

今気を抜けば、全てここで終わってしまう気がする。

さて、あの町まで道を引き、その後は………まだまだやらなければならない事は山ほど残っているのだろうから。



道を引く作業は、ようやく隣の大きな町の様子が見える所まで漕ぎ着けた。

町から延びる細い道が目に入ったから、そこを終点としようと思ったが、どうも町の様子がおかしい。

そりゃぁあの規模の地震なら、この町にも何らかの影響は有っただろうから、人は平常心ではいられないと思うよ?

でもこの町の人や兵士が総動員して、私に武器を向けているのはなぜ!?

この状況を見て、なぜに私を敵として見ている……仕方ない、また一発ぶちかますか。


「私はエレオノーラ・ガルティア。神似者であり聖女とも呼ばれている。この度オルガにおいての心無い政策により、緑の精霊の長、緑の御方が死に瀕している。そのため大地の神が怒り悲しみ、この災害を引起こした。私は神に会いそれを知り、許しを請うため、こうしてこの自然を元に戻そうと尽力している。もしこれが成らない場合、更なる災害がこの大地に起こるであろう」


それを聞いた人々は、いろいろな意味でざわついた。

私の言った事を信じず、異議を唱える者。

それを真摯に受け止め、絶望する者。

一体どうすればそれを回避できるか考える者。

だが皆一概に、私が神似者と言う事は信じたらしい。

まあ、私が来た方角が少し前の惨憺たる状況ではなく、元の自然を取り戻している事や、私自身が宙に浮かんでいるんだもの。

信じるなと言っても無理だろうな。

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