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第22話 「話してみれば」

連続投稿4話目です!

 翌日。あたしは先輩に呼び出され放課後に教室に残っていた。しかもわんこも一緒に。

 何の話かというのはある程度想像はつかないでもない。

 

「すまない、遅くなった」

 

 少し遅れて先輩が教室へやってきた。

 

「わざわざ残ってくれてありがとう、二人とも」

「いえ」

「で、何の用?」

 

 ちょっと冷たい態度だったかな? でもこの人は恋敵、そう思ったらつい冷たくしてしまう。

 っと、いけないいけない。冷静にいかないと。

 

「ああ。昨日も言ったが君にどうしても伝えておきたいことがあってな」

「うん。実はあたしもなんだ」

 

 その言葉を聞いた瞬間、先輩が何かを悟ったような表情になった。

 もしかして気が付いちゃった?

 

「実は――」

「待ってください」

 

 あたしが告白したことを打ち明けようとした瞬間、わんこが口を挟む。

 まさかわんこが……。

 

「そこから先は僕に言わせてください……!」

 

 

 

◇

 

「やっぱりそうだったんだ……」

「君も……」

 

 危惧していた通りだった。

 あたし達、同じタイミングで告ってたんだ。しかもあたしの方が一日後とかめっちゃ悔しいんですけど?

 

 けど、そんなものは大した問題じゃなかった。

 

「ククク……」

「……?」

「え? え?」

 

 わんこと先輩は状況が分からず困惑している。それもそうだよね。

 けれどあたしとはお構いなしで笑いあった。

 

「ははははは!!」

「お、おい?」

「あ、あの……」

 

 響き渡るくらい大声で笑う。もしかしたら廊下まで響いてるかも。

 誰かに聞かれたかもしれないけど、そんなの気にする余裕もないほどおかしかった。

 

「あ~めっちゃウケたわ、お腹痛い……」

「ど、どうした?」

「あの、どういうことなんでしょうか……」

 

 なんかさっきまでピリピリしてたのがバカみたいに思えてきた。

 そのくらいおかしくて、笑わずにはいられなかった。

 

「先輩もやっぱ好きだったんだ」

「ああ……」

「まさかとは思ったけどさ」

 

 予想はしていた。けどまさかそんな話があるわけないと思っていた。

 

「そしたら本当に二人して告ってたなんてね」

「ああ、本当にな」

 

 それが面白くて、なんか笑っちゃうの。

 何が面白いかはよく分かんないけど、何か笑っちゃう。


 あーお腹痛い!

 

「あたし達って意外と気が合うのかもね」

「……そうなのかな?」

「あの……えっと……」

 

 ああ、そうか。あたしがあそこまで笑っちゃうのはもしかしたらお互い仲良くなれそうだと感じたからなのかも。決して仲良くなんてなれないと勝手に思ってたけど、そんなことはなかったんだ。考えてみれば同じ男の子を好きになってんだもんね。

 おかしいなあ、恋敵だと思ってたのに。ちょっとこの人のこと好きになれそうかもなあ。

 

 

 だけど、それとこれは別問題。

 

「けど、先輩」

「ああ、分かっているさ」

 

 その直後、びっくりするくらいあたし達はピッタリ同じタイミングでわんこに抱き着いた。意図していないのに、一瞬のズレもないなんてヤバくない? 息ピッタリ過ぎない?

 わんこは例のごとく真っ赤になって慌ててる。何度見ても飽きないなあ。しかも今回はまさに両手に花ってやつだもんね。

 

「えっ!? ちょっ、あの――」

 

 そしてこれまた同じタイミングで言い放った。

 これはあたし達の、二度目の宣戦布告。

 

 

 

「わんこは渡さないから!」

「一ノ瀬君は渡さないぞ!」

閲覧ありがとうございます!


さて、ここから争奪戦スタートです笑

あ、一応言っておくとペット関係は続いてるのでタイトル詐欺ではないですよ?笑


感想、評価、レビュー、ブクマ大歓迎です!

次回もよろしくお願いします!

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